工場の屋根に自家消費型太陽光発電を設置するメリット|導入事例も公開

近年、電気代の値上がりが大きな社会問題となっています。

とくに多くの電気を消費する製造業界では深刻な影響を及ぼしています。

当社でも「工場に太陽光発電を設置して電気削減に取り組みたい」というご相談が年々増加しています。

そこで今回の記事では、工場経営者に向けて工場の屋根に自家消費型太陽光発電を設置するメリットを解説します。

また、実際に当社で自家消費型太陽光発電を導入された企業さまのインタビュー付き導入事例を公開しておりますので、ぜひ参考にしてください。

多くの工場経営者が抱える悩みは経費

工場にかかる経費には、賃料・人件費・原材料費・光熱費などがありますが、そのうち賃料や人件費の削減はハードルが高く、また材料費に関しても生産力や品質低下のリスクを伴います。

そのため、工場のコスト削減でもっとも着手しやすいのが光熱費の削減です。

とくに製造工場では、製品の製造・加工の過程で大量の電気を消費する必要があるため、ある程度の規模の工場になると、月々の電気代だけで数百万円から数千万円のランニングコストが発生しています。

また、電気代は原材料費と同じく原油高や為替の影響を強く受けるため常に値上がりのリスクを抱えています。

工場のコスト削減では、効果が大きく着手しやすい電気代の削減から取り組むことで、継続的により多くの利益を創出することに繋がります。

光熱費を効率よく削減できる「自家消費型太陽光発電とは?」

自家消費型太陽光発電のイメージ図

自家消費型太陽光発電とは、工場の屋根駐車場または隣接した遊休地など、敷地内の空きスペースにソーラーパネルを設置し、そこで発電した電気を工場内の電気設備に供給することで「電力の自給自足」を実現するエネルギーシステムです。

工場に設置した太陽光発電で作った電気を、そのまま工場で使用することで電力会社から購入する電力量が減り、その分の電気代を削減します。

節電や省エネとは異なり、新たに電気を作り出すことができるため電力削減効果が大きく、業務に悪影響を及ぼすことなく、また従業員への不便もかけることなくランニングコストを多く削減できます。

自家消費型太陽光発電|サービス紹介 自家消費型太陽光発電|サービス紹介

工場の屋根に太陽光発電を導入するメリット

次に、自家消費型太陽光発電を工場の屋根に導入する4つのメリットを紹介します。

工場の電気料金を削減できる

太陽光発電による電気代削減イメージ
削減イメージ

工場の屋根に太陽光発電を設置し、発電した電気を自家消費することで電力会社から購入する電気を減らして電気料金の負担を大きく削減できます。

電気料金は「基本料金」「電力量料金」「再エネ賦課金」の3つで構成されています。

このうち、もっとも電気料金に大きく影響を及ぼすのが「電力量料金」です。

電力量料金の金額は以下の計算方法で決定します。

「電力量料金単価」×「使用した電力量」×「燃料費調整額」=「電力量料金」

電力量料金単価は、電力契約に基づき消費電力1kWhあたりの料金単価が設定されており、使った電気が多ければ多いほど電気量料金の負担が増加します。

燃料費調整額は、電力会社が火力発電所などの稼働に要した資材の調達コストが反映されるため、原油・石炭・LNGガスなど原料価格の高騰や為替の影響によって価格が大きく変動します。

自家消費型太陽光発電で工場の消費電力をまかな得ことで、電力量料金を削減しながら、燃料費調整額による電力量料金の変動リスクも最小限に抑えることができます。

[法人向け]電気料金の仕組み|料金の内訳・原則と料金制度

再エネ賦課金も同時に削減できる

自家消費型太陽光発電によって、電気料金に含まれる再エネ賦課金を抑えることができます。

固定価格買取制度開始(2012年7月)以降から続く再生可能エネルギーの導入量の増加に伴い、再エネ賦課金の負担が年々増加しています。

再エネ賦課金推移
再エネ賦課金推移
年度 再エネ賦課金(単価) 一ヶ月に1万kWh使用した場合の負担額
2012 0.22円/kWh 2,200円/月
2013 0.35円/kWh 3,500円/月
2014 0.75円/kWh 7,500円/月
2015 1.58円/kWh 15,800円/月
2016 2.25円/kWh 22,500円/月
2017 2.64円/kWh 26,400円/月
2018 2.90円/kWh 29,000円/月
2019 2.95円/kWh 29,500円/月
2020 2.98円/kWh 29,800円/月
2021 3.36円/kWh 33,600円/月
2022 3.45円/kWh 34,500円/月

再エネ賦課金は、「使用した電力量」×「再エネ賦課金単価」で計算します。

そのため、消費電力が多い工場を経営する事業者にとっては大きな負担となります。

また、再エネ賦課金の今後の値上がり予測は、固定価格買取制度の認定を受けた再生可能エネルギーの導入量から推測することができます。

経済産業省の調査「2030年における太陽光発電導入量・買取総額の推計と今後の制度設計のあり方」によると、再エネ賦課金の上昇は2030年度で4.1円/kWhをピークに値上がりすることが推測されています。

再エネ賦課金とは?|2022年までの推移と固定価格買取制度との関係

蓄電池との組み合わせれば「基本料金」も下げられる

電気をたくさん使用する製造工場などでは、高圧受電または特別高圧受電の電力プランを契約されている場合、「デマンド料金制」であるケースが多いです。

このような工場の場合、最大デマンド値で電力契約が決定してしまいます。そこで、自家消費型太陽光発電によって発電した電気で蓄電池に電気を貯めておき、電気消費量が多くなる時間帯やタイミングに合わせて貯めていた電気を放電することで、最大デマンドを抑制して基本料金を下げることができます。

デマンドコントロールとは|電気代が抑えられる理由と太陽光との関係と解説
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節税対策に利用できる

太陽光発電の導入によって、以下の税制優遇が受けられる可能性があります。

中小企業等経営強化税制 設備費用を初年度に即時償却or継続的な税額控除
中小企業投資促進税制 設備取得価格の最大30%の特別償却、もしくは最大7%の税額控除のうちどちらか適用
固定資産税の軽減措置 工場や倉庫などを事業所の新設と同時に導入する場合、最大3年間にわたり、設備にかかる固定資産税がゼロから2分の1の間で減免

それぞれ対象設備や条件、適用期限などが異なるほか、今後も新たな制度が出てくる可能性もあります。対象となるものがないか、こまめにチェックすることをおすすめします。

太陽光発電で即時償却【中小企業経営強化税制】など税制優遇を解説|令和5年まで延長見通し

工場立地法の対策になる

太陽光発電は工場立地法が定める環境施設として認められています。

製造業(物品の加工修理業も含む)、電気・ガス・熱供給業であり、一定上の敷地面積または建築面積を有する工場は「特定工場」に指定されており、工場立地法の規制対象となります。

工場立地法では、規制対象となる工場の敷地面積のうち「20%以上の緑地」「25%以上の環境施設」を設ける必要があります。

環境施設には、緑地または運動場や広場・噴水などがありますが、いずれも工場の敷地内に設ける必要があるため、収益に直結する工場の建屋を設けるスペースを奪ってしまいます。

太陽光発電の場合、ソーラーパネルなど発電に必要な設備を工場の屋根に設置することで、敷地面積を奪うことなく環境施設の割合を増やすことができます。

工場立地法とは|環境設備に太陽光発電は有効?

CO2排出量削減や省エネ法の対策になる

太陽光発電など自然の力を利用して、作り出された電気は「再生可能エネルギー」と定義されており、発電時にほとんどCO2を排出しないという特徴があります。

そのため、太陽光発電で作った電気を工場で使用することで、電力会社が発電する電気の削減につながりCO2排出削減に寄与します。

このように、自社で使用する電気を再生可能エネルギーに置き換えることで、「省エネ法」「工場立地法」「炭素税」などの規制や増税に対するリスクヘッジにつながります。

省エネ法とは?2023年4月に改正し新制度施行予定|規制される分野や内容を解説

企業価値の向上に繋がる

地球温暖化が叫ばれる昨今では、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の導入は企業価値の向上やPRに繋がります。

従来の化石燃料(石油や石炭など)は、電力を作る際にCO2を排出します。しかし、太陽光発電設備で電気を作る際には基本的にCO2を排出しないため、環境に配慮しているとPRができます。また、RE100、SDGs、ESG投資など、さまざまな環境に対する取り組みが多くあり、太陽光発電による経費削減と併せて取り組むことができます。

【工場向け】製造業が取り組むSDGsの内容と実例|環境面で取り組みやすい太陽光発電も紹介

工場屋根の断熱性が向上し、暑さ・寒さを軽減する

工場の屋根に太陽光パネルを設置すると、パネルと屋根の隙間に空気の層が生まれ、断熱性が向上します。これにより、夏場は室内の温度上昇を、冬場は室内の温度低下を抑えられます。とくに夏場の室内温度上昇を3℃から5℃抑えるといわれます。空調をしていなければ、真夏の工場内の室温は40℃を超えることもあるため、作業環境の改善にも繋がります。

工場や倉庫の断熱対策に太陽光発電設備は有効? 断熱の方法別にコストも比較
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【業種別】工場への太陽光発電導入事例

金属加工工場の導入事例

埼玉事業所・R&Dセンター 
            
  • 導入先
    株式会社特殊金属エクセル
  • 都道府県
    埼玉県
  • システム容量
    DC容量:581.4kW
導入目的
製造コスト削減に加えて、早期の再エネ導入による脱炭素促進で業界リードを目指したい
導入効果
  • 全国事業所の約9%(60万kWh)の消費電力を削減
  • 製造過程におけるCO2排出量を年間300t削減
  • 新設工場を設置予定となる遊休地の有効活用

RE100加盟企業を取引先にもつ製造工場が導入を決断した本当の理由

水産加工工場への導入事例

関東営業所/第一工場 
            
  • 導入先
    株式会社瀬戸水産
  • 都道府県
    神奈川県
  • システム容量
    DC容量:75.75kW
導入目的
工場のBCP対策や、電気代削減によるランニングコストの削減を主な目的として導入。
導入効果
  • 事業継続力強化計画認定取得(BCP対策)
  • 工場での電気使用量を約30%削減
  • 設備導入にあたり神奈川県の補助金に採択(かながわスマートエネルギー計画)

導入企業インタビュー(株式会社瀬戸水産様)

精密機器製造工場への導入事例

高萩工場
            
  • 導入先
    助川電気株式会社
  • 都道府県
    茨城県
  • システム容量
    DC容量:162kW
導入目的
脱炭素社会への貢献と生産コストの削減に取り組みたい
導入効果
  • 敷地内の事業所(計3棟)での製造過程における電気料金とCO2排出量の削減

木工加工工場への導入事例

埼玉新工場
            
  • 導入先
    株式会社アザーワン
  • 都道府県
    埼玉県
  • システム容量
    DC容量:電灯分22.5kW / 動力分10.5kW
導入目的
毎月かかる電気代の削減とCO2排出削減を実現したい。
導入効果
  • 年間70万円の電気料金を削減
  • 作品製造過程で環境負荷軽減に貢献
  • 埼玉県⺠間事業者CO2排出削減設備導入補助金に採択

導入企業インタビュー(株式会社アザーワン様)

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太陽光発電の導入にかかる費用について

ここまで、工場に太陽光発電を導入するメリットや事例を紹介してきましたが、ここでハードルとなるのが設備にかかる導入費用です。太陽光発電を工場に設置する際、その工場で「どのくらいの電気を使用しているのか」「ソーラーパネルを設置できるスペースがどのくらい確保できるのか」「工場の周辺環境で発電量がどのくらい得られるのか」などさまざまな条件によって必要な設備も工事内容も変わってきます。

そのため、正確な金額を把握するためには、まずは建物の図面などをもとにシミュレーションを行い、概算の設計や必要な材料を洗い出して概算費用を求めます。その後、現場調査を行って正確な金額を算出する必要があります。

まずは、導入費用が大体いくらになって費用対効果がどの程度でるのかを知るために、業者にシミュレーション(簡易見積もり)を依頼してみましょう。また、見積金額は業者によって異なるケースが多いため、最低でも4社〜5社程度の見積を比較することを推奨します。

導入費用やモデルケースについては当社のホームページでも紹介しております。ぜひ一度ご確認ください

【規模別】自家消費型太陽光発電の「費用」と「モデルケース」を公開 【規模別】自家消費型太陽光発電の「費用」と「モデルケース」を公開

国・自治体から補助金を受けられる

脱炭素社会の実現に向けて国や自治体では、企業の再生可能エネルギーの活用を推進しています。中でも自家消費型太陽光発電設備に対する補助金事業は実績が多く、設備費用の最大2/1など手厚い補助金を受けあれられるものもあります。補助金をうまく活用することで投資効率をさらに加速させることができます。

最新の補助金情報についても、下記のコラムにて紹介しております。

《最新2023年度》太陽光発電の補助金まとめ(事業用/自家消費)|対象条件や公募期間を解説

工場の太陽光発電導入が進む?その理由とは

2020年10月、当時の菅内閣総理大臣が「2050年までに国内のカーボンニュートラルを目指す」と表明したように、日本も脱炭素経営に本腰を入れ始めたといえます。そんななか、事業内容的にどうしてもエネルギー消費量やCO2排出量が多い製造業は、早めの対応が求められる業種です。その理由はたくさんありますが、主要な2つの理由について解説します。

RE100加盟企業の経営方針

大手といわれる企業のなかには「RE100」に加盟している企業がいます。

RE100(※)に加盟する企業は、取引先の選定において再エネや脱炭素の取り組みを重視したいのが本音でしょう。なかには「トヨタ自動車」のように「主要取引先には脱炭素化を求める」と公言している企業もいます。この流れが他の企業にも浸透すれば、中小企業の脱炭素化が一気に広がる考えられます。

  • RE100とは、事業で使用するエネルギーをすべて再生可能エネルギーでまかなうことを目指す企業の団体

関連記事:RE100とは?加盟する企業のメリット

改正省エネ法の影響

政府は、国内の約12,000社に、CO2を排出しないエネルギーの導入目標の策定を義務付ける方針を固めています。

対象になるのは、エネルギーの使用量が原油換算で1,500kl/年以上の企業です。現行の省エネ法を改正し、最短で2023年の春の施行が見込まれています。

  • 主な対象企業
    エネルギー使用量が原油換算で1,500kl/年を超える企業(国内で約12,000社)
  • 内容
    再生可能エネルギー(太陽光・風力・水力)など、CO2を排出しないエネルギーの導入目標を年に1回提出する(2023年春にも施行の可能性)
  • 規制対象となった場合の罰則など
    取り組みが不十分な場合は国が立ち入り検査や指導を行なう。それでも改善しなければ、罰金や企業名の公表も

現行の省エネ法との大きな違いは、再生可能エネルギーの目標使用割合が求められるようになったことです。具体的に数値化しなければならないとなると、多くの工場が再生可能エネルギーの活用と脱炭素化に向けて進むと予測されます。

関連記事:省エネ法とは?規制される分野と知っておきたい改正内容

まとめ

太陽光発電は、数年前までは売電目的が一般的でしたが、現在は自家消費型が注目されています。 単純に今の電気代を削減する効果のほか、2022年の春から高騰する電気代への対策となります。また、CO2排出削減による企業価値向上にも繋がりますので、今後の設備投資の選択肢として検討材料に入れるべき商材でしょう。

工場の太陽光発電導入は「信頼できる業者」に相談しましょう

太陽光設置お任せ隊(運営:株式会社ハウスプロデュース)では、企業向けに太陽光発電に関するご相談を承っております。以下の特徴を持っており、多数のお客さまからのご相談をいただいております。

  • 創業28年、太陽光発電の施工において累計5,000件以上の実績を積むなかで培った設計・施工のノウハウを活かして発電所を設置します。
  • 創業当初は屋根修繕事業を行ってきたため、屋根の構造や強度にも詳しく、安心して事業所の屋根を預けていただけます。
  • 一般的な施工保証は数年~10年程度ですが、当社は施工力に自信があるからこその長期的保証を設け、お客様の安心に繋げています。
  • 中小企業が利用できる補助金や税制優遇の調査・申請サポートが充実しています。2020年度~2021年度において、補助金採択率90%の実績があります。

導入を検討されるお客さまには、電気使用量などお伝えいただければ無料で導入効果をシミュレーションいたします。太陽光発電にご興味がある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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執筆者:太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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