産業用太陽光発電の市場動向からメリット、導入費用まで徹底解説

近年、電気代の大幅な高騰や脱炭素化の波を受け「産業用太陽光発電」への注目が急速に高まっています。

産業用太陽光発電の市場は、FIT(固定価格買取制度)の買取価格の低下や電気代高騰などを背景に、発電した電気を自社施設で使う「自家消費型」が主流となっています。

この記事では、産業用太陽光発電における市場動向から、企業が導入するメリット、気になる費用相場までを網羅的に解説します。

太陽光発電の導入を検討されている企業の担当者様は、ぜひ参考にしてください。

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産業用太陽光発電とは?家庭用との違いと主な設置場所

産業用太陽光発電とは、システム容量が10kW以上の太陽光発電システムを指します。

個人宅の屋根に設置されるものは一般的に10kW未満であり「家庭用太陽光発電」に分類されますが、10kWを超えれば、仮に個人の住宅やカーポートへの設置でも区分上は「産業用」として扱われます。

おもな設置場所としては、工場・倉庫・商業施設・オフィスピル・病院や福祉施設・学校などが挙げられます。
また、主な導入目的は以下のとおりです。

  • 企業の電気代削減
  • 脱炭素経営の推進(CO2排出削減)
  • BCP対策(非常用電源としての活用)
  • 将来的なサプライチェーンの脱炭素化要請に対する対応

産業用太陽光発電の国内市場の動向

産業用太陽光発電を取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。2026年現在の最新の市場動向を見ていきましょう。

売電から自家消費型へのシフト

産業用太陽光発電市場は、2012年のFIT(固定価格買取制度)開始をきっかけに急速に拡大しました。 しかし、その後はFITの買取価格が段階的に引き下げられたことで、売電を目的とした市場は縮小した状態です。

現在の産業用太陽光の市場を引っ張っているのが「自家消費型太陽光発電」です。 燃料価格の高騰などによって電気料金が上昇したことで「電気を買うより、自社で発電して使う方が経済的」という状況が生まれました。

その結果、企業のコスト削減や脱炭素化への取り組みを後押しする自家消費型太陽光発電への需要は年々高まっており、市場は今も拡大を続けています。

初期費用0円のPPAモデルの拡大

「導入したいが初期費用がネックになる」という企業がよく検討する方法が、PPAモデルなどの第三者所有モデルです。

PPA事業者が企業の屋根等に太陽光パネルを初期費用0円で設置し、企業はそこで発電された電気を、電力会社から買うよりも安い単価で購入する仕組みです。

初期費用0円で電気代削減と再エネ導入が実現できるため、企業の導入ハードルを大きく下げています。

【事例あり】PPA太陽光とは?仕組み・メリット・デメリットを解説

法改正と脱炭素政策による導入加速

政府の方針や法改正も、産業用太陽光発電の普及が進んでいる要因の1つでしょう。

2023年4月に施行された改正省エネ法により、一定規模以上の企業(特定事業者)には「非化石エネルギーへの転換目標」の提出が義務付けられました。 経済産業省は、2026年度から特定事業者に対し、屋根置き太陽光パネル等の導入目標策定を義務付ける方針を示しています。

脱炭素を意識した経営は大手企業だけがやるものではなくなり、企業規模を問わず再生可能エネルギーの導入を検討すべき段階になっています。

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企業が産業用太陽光発電を導入するメリット

企業が産業用太陽光発電を導入するメリットは以下のとおりです。

高騰する電気代の削減

最も大きなメリットが電気代の削減です。 法人の電気料金に含まれる「電力量料金」と「再エネ賦課金」は、電力会社から電気を買えば買うほど加算されます。

画像引用:月々の電気料金の内訳|資源エネルギー庁

自社で発電した電気を使うことで、電力会社からの購入量を直接減らせます。 再エネ賦課金の単価も上昇傾向で、2026年度は初めて4円を超えるような状況であるため、自家消費による削減効果は以前よりも大きくなっています。

電気使用量料金削減例

関西電力_高圧電力ASの単価 画像引用:高圧(契約電力500kW未満)|関西電力

たとえば関西電力の「高圧電力AS」というプランでは、夏季の電気使用量料金単価は18.07円 / kWhです。

月の電力購入量が20万kWhの企業の場合、自家消費によって購入料を10万kWh減らせば、月に139.4万円の電気使用量料金を削減できます。

【18.07円 × 10万kWh(削減分) = 180.7万円】

【BCP対策】停電時の非常用電源としての活用

台風や地震などによる大規模停電のリスクが高まるなか、BCP(事業継続計画)対策の重要性が増しています。

近年発生した自然災害の影響で、地域によっては2週間以上停電が続いたケースもあります。

常時稼働している必要がある冷蔵庫・冷凍庫を所有している企業や、空調管理が大切な介護施設などで、停電時にも事業を継続するためには電源の確保が重要です。

自家消費型の太陽光発電があれば、日中は停電時でも電気を使用できるため、最低限の照明・通信機器・空調などの稼働を維持できます。 さらに産業用蓄電池を組み合わせれば、夜間や悪天候時の備えも強化できます。

BCP対策は蓄電池などの非常用電源が需要|停電対策で事業継続性を高める方法

脱炭素経営による企業価値の向上

「RE100」に代表されるように、サプライチェーン全体で脱炭素化を求める動きが加速しています。

大手企業が取引先の中小企業に対してもCO2排出量の削減を求めるケースが増えており、太陽光発電による再エネ化は、取引先の維持や新規開拓における武器となります。

税制優遇や補助金による節税対策

国や自治体は、再生可能エネルギーの導入を推進するため、法人向けの様々な補助金制度を実施しています。

また、中小企業経営強化税制(2027年3月まで)などの税制優遇制度を活用すれば、税額控除が受けられるため、大幅な節税対策に繋がります。

遮熱効果による空調効率の効率化

工場の折板屋根などに太陽光パネルを敷き詰めることで、パネルが直射日光を遮り、建物内部の温度上昇を抑える「遮熱効果」が期待できます。

これにより、夏場の空調機器の稼働効率が上がり、省エネ・電気代削減効果に間接的に寄与します。

産業用太陽光発電の導入にかかる費用相場

産業用太陽光発電の導入費用は、システム容量が大きくなるほど、1kWあたりの設置単価が安くなる傾向があります。

設備の部材費(太陽光パネルやパワコン)に加え、設置工事費を含めた近年の費用相場は、おおよそ1kWあたり15万円〜20万円前後で推移しています。 ただし、屋根の形状・足場の有無・電気配線の距離・キュービクルの改修が必要かどうかなど、各施設の条件によって費用は大きく変動します。

あくまで目安とし、必ず複数の専門業者から見積もりをとって比較検討することが重要です。

産業用太陽光発電の設置費用の相場と維持費|費用を抑える方法と実例を紹介

まとめ

産業用太陽光発電システム全体の市場は、2023年度まで縮小していくと予測されています。
そんななかでも、電気代削減だけでなくBCP対策や環境経営による企業価値向上などのメリットがある自家消費型太陽光発電は、今後市場を伸ばしていくでしょう。

将来的な経営戦略の一環として、自家消費型太陽光発電の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

株式会社ハウスプロデュースでは、企業向けに太陽光発電に関するご相談を承っております。導入を検討されるお客さまには、電気使用量などお伝えいただければ無料で導入効果をシミュレーションいたします。自家消費型太陽光発電にご興味がある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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執筆者:株式会社ハウスプロデュース広報部

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当社は、産業用太陽光発電システムのEPC工事を専門に手がけています。経験豊富な電気工事士やエネルギーマネジメントアドバイザーなどの有資格者が在籍。一次情報や専門家からの取材を基に、EPC事業者としての「現場から得たノウハウ」を活かしたコンテンツ作りに取り組んでいます。

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