再エネ電力を調達する4つの方法|導入しやすい自家消費型太陽光発電がおすすめ

地球温暖化による気候変動、企業価値の向上の観点から、再生可能エネルギーによる電力の調達が必要不可欠となってきています。

また、日本はエネルギー資源に乏しく、安定したエネルギー供給のためにも再生可能エネルギー電力は重要であり、自家消費型太陽光発電が注目されています。

この記事では再エネ電力が求められる背景や調達方法、注意点などについてまとめています。

再エネ:再生可能エネルギーとは?

再エネ:再生可能エネルギーとは?

再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオエネルギーなどから生み出されるもので、バイオマス以外は自然エネルギーとも呼ばれています。これらはエネルギーを生み出す際に温室効果ガスの排出がほとんどないものであり、地球環境に負荷を与えないエネルギー源です。

しかし、それぞれ発電方法や導入コスト、環境に与える影響にも差があり、まだ多くの課題が残されています。

再エネが求められる背景

地球温暖化による気候変動は世界規模で問題視されており、各国にはさまざまな政策が求められています。

さらに近年ではパリ協定による世界的な取り組みもあり、ESG投資(環境:Environment、社会:Social、ガバナンス:Governanceを重視した投資)やCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)など、企業も多くの対策が必要となっています。

そのような背景から、温室効果ガス(CO2など)を出さない再生可能エネルギーが求められています。

再エネ電力を調達する主な4つの方法

再エネ電力を調達する主な4つの方法

再生可能エネルギー源によって生み出された電力、すなわち「再エネ電力」にはおもに4つの調達方法があります。

自家発電・自家消費

保有している工場やビル、土地などに発電設備を導入して、自家発電・自家消費を行います。水力や火力など大規模な発電設備の導入は難しくても、自家消費型太陽光発電は所有する土地や屋根を活用するので導入しやすい方法です。

もちろん初期費用やメンテナンス費用などの課題はありますが、補助金を利用することで初期費用を抑えらえる可能性があります。

PPAモデルから調達する

初期費用ゼロで自家消費に取り組める方法は、PPAモデルと呼ばれています。

具体的には、電気を必要としている事業者(需要家)の敷地を第三者(PPA事業者)に提供し、PPA事業者の負担で太陽光発電を設置します。その発電設備から需要家が電力を購入するというシステムです。

つまり需要家は基本的に、初期費用なしで敷地内にある発電設備から再エネ電力の購入が可能になります。たとえば初期費用の捻出や税金面などの問題で、自社で発電設備が置けない場合にPPAモデルが選択肢の1つとして考えられます。

現状、日本ではまだあまり知られていませんが、世界各国でPPAモデルのニーズが高まりつつあります。

小売電気事業者から購入

小売電気事業者にもさまざまなタイプがあり、再生可能エネルギーをメインとする料金プランを提供している場合があります。

料金プランを変更するだけで再エネ電力が調達できるほか、短期間でも購入が可能など、手軽に導入できます。

ただしプラン内容によっては通常の電気料金より高い、料金プランの選択肢が狭いといった課題もあります。また、固定価格買取制度(FIT制度)の適用を受けている電力は、CO2排出量ゼロの再エネ電力として認められていない点に注意が必要です。

たとえば「使用する電力を100%再エネで調達すること」を目標とする「RE100」では、FIT制度対象の電力は「再エネ電力」としては認められていません。

環境価値証書を購入する

自社での発電設備の導入が困難、再エネ電力の調達が不十分である場合、環境価値証書を購入する方法があります。

環境価値証書とは「電力そのものの価値」とは別に、「CO2を排出しない」などの環境価値を切り離して売買する証書を指します。需要家が購入できるのは「グリーン電力証書」「Jクレジット(再エネ発電由来)」「非化石証書」で、それぞれ「再エネ電力を調達している」とみなしてくれる制度です。

再エネ電力の選び方

再エネ電力の選び方

目的に合った再エネ調達

再エネ電力を調達する際は、自社の目的をまず明確化させる必要があります。たとえば省エネ法では、事業者の目標として「中長期的にみて年平均1%以上のエネルギー消費原単位の低減」、温対法では「自ら排出する温室効果ガスの排出抑制」などが求められています。

まずはこれらをクリアするために再エネを調達するのであれば、電気事業者が提供するCO2フリーメニューや再エネメニューを選択したり、環境価値証書を購入したりといった方法が考えられます。

さらにRE100やSDGs、地域貢献といった目標達成を視野に入れる場合は、発電所の場所や再エネメニューの内容、自家発電・自家消費との組み合わせなど、目的に合わせて手段を選ばなければなりません。

再エネ調達時の注意点

「再エネ電力」といっても、周辺環境に与える影響を考慮する必要があります。例として発電所建設時に森林伐採や地域住民の反対運動があったなど、発電所によって周辺環境への悪影響が発生しているケースも考えられます。

環境に配慮した「再エネ電力」を調達したつもりが、「環境破壊によって作られている電力・発電所」では本末転倒といえます。再エネ電力を調達する際には、「どのような発電所で、どのような電力」なのかをしっかりと確認しましょう。

また、自然エネルギー財団の「自然エネルギーの電力を増やす 企業・自治体向け電力調達ガイドブック」では、再エネ(自然エネルギー)電力を選択する基準を、以下のように掲げています。

自然エネルギーの電力を選択する基準

画像引用:企業・自治体向け電力調達ガイドブック(第2版)|自然エネルギー財団

自社の目標に合わせて発電所や電力の内容も注意し、再エネ電力を調達しましょう。

導入しやすい自家消費型太陽光発電

現状日本では、太陽光発電による自家発電・自家消費が多く取り入れられています。理由としては、ほかの発電設備と比べて設置(建設)しやすく、屋根や屋上、空地などを有効活用できる点が挙げられます。

また、太陽光パネルなどの設備は年々価格が低下しており、導入コストの観点からも導入しやすくなっています。

発電コストも2018年・2019年時点で1kWhあたり15.3円まで下がり、東京電力の業務用電力(契約電力500kW以上)では電力量料金の単価が1kWhあたり16円から18円程度となっているため、太陽光発電による自家消費の方が安くなる計算です。

太陽光パネルや蓄電池、工事費用なども依頼する業者によって価格に違いがはありますので、導入を検討している、または再エネ電力の調達に悩んでいる方は、複数の業者に見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか。

日本のエネルギー事情

日本のエネルギー事情

日本は石油や天然ガスといった資源に乏しく、エネルギー自給率は2017年時点で9.6%しかありません。残りの約90%は海外からの輸入に依存しており、国際情勢の影響を受けやすい状態です。

いつ資源調達が困難になり、価格高騰が起こるかわからないため、太陽光発電などによるエネルギー自給率の向上は日本の重要課題となっています。

2030年・2050年に向けた政策

先述したエネルギー自給率の低さの改善、安定したエネルギー供給のため、政府はエネルギー基本計画による「2030年・2050年に向けた政策」を打ち出しています。

まず2030年に向けた目標として、「エネルギーミックスの確実な実現」を掲げており、そのなかには、エネルギー電源構成比率に占める再生可能エネルギーの割合を22%から24%に増やすことも含まれています。

2050年には「温室効果ガス80%削減」と「エネルギー転換・脱炭素化への挑戦」を掲げており、CO2を排出する化石電源(天然ガス・石炭・石油)に頼らない電源確保が必要といえます。

まとめ

温室効果ガス(CO2など)の削減や安定したエネルギー供給などの観点から、事業者は再エネ電力の調達が必要となっています。

現在では再エネ電力メニューへの切り替えに加えて、導入・発電コストからみて太陽光発電による自家消費が注目されています。初期費用の捻出が難しい場合は、無料で設置が可能なPPAモデルを利用するという選択肢もありますので、自社内の目標や経営戦略に合わせて再エネ電力を調達しましょう。

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 執筆者
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太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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