【法人向け】太陽光発電のメリット・デメリットを徹底紹介

GoogleやApple、Facebookといった世界的な先進企業は、続々と再生可能エネルギーの導入を進めています。自社のランニングコストや経費を削減し経営効率を高めるといった目的もありますが、SDGsなどの取り組みの一貫として地球環境に配慮した企業経営が求められていることも大きく関係しています。

日本においても太陽光発電などの導入が進んでいますが、このような流れは今後さらに加速していく可能性が高いでしょう。しかし、再生可能エネルギーのなかでも代表的な太陽光発電には、メリットばかりではなくデメリットがあることも事実です。そこで今回の記事では、太陽光発電のメリットとデメリットを整理しながら詳しく解説します。

収益や節税など経済面でのメリット

太陽光発電による収益や節税など経済面でのメリット

太陽光発電のメリットとしてもっとも大きいのは、収益や節税といった経済的な面が挙げられます。ランニングコストや税制優遇措置など、5つのポイントに分けて紹介しましょう。

電気代を節約できる

工場や倉庫など、大規模なオフィスビルなどの施設では、日中の時間帯に大量のエネルギーを消費しており、電気代だけでも数百万円から数千万円のコストがかかっているケースもあります。企業が自社施設の屋根や屋上、または所有している土地に太陽光発電システムを設置することで、太陽光のエネルギーから作られた電気を自前で調達できます。

従来のように電力会社から購入していた電力の一部を太陽光発電によって賄うことで、自社施設の電気代を大幅に削減できます。このように、太陽光発電で得た電気を自家利用する仕組みを「自家消費型太陽光発電」といいます。

電気代が高騰しても影響を受けにくい

電気は生活を営むうえで必要不可欠なライフラインであるため、価格は比較的安定している傾向にあります。しかし、将来にわたって今後も同じ価格が維持できるかといえば、そのような保証はありません。

たとえば、原油価格が極端に高騰すると、現在の主力電源である火力発電のコストは増大し、それが最終的に電気料金へ跳ね返ってくることも考えられるでしょう。また、企業・個人関係なく電気料金と一緒に徴収されている「再エネ賦課金」の単価が上昇しており、2012年には0.22円/kWだったものが2021年度では3.36円/kWまで上昇しています。

一般家庭であれば月に数百円程度の負担増であったとしても、多くの電気を使用する企業や法人の場合、高額なコスト増になることが見込まれます。太陽光発電であれば、そのような社会的要因によって電気代が上昇するリスクを避けられます。

企業が太陽光発電を導入して、どれだけ電気代削減が見込めるのか「太陽光発電で企業の電気代はどれくらい削減できる?【事例あり】」で解説しています。

節税対策になる優遇税制を受けられる

企業や法人が太陽光発電設備を導入する場合、設備投資の一環として「中小企業経営強化税制」や「中小企業投資促進税制」などの税制優遇措置を受けられるケースがあります。

たとえば中小企業経営強化税制は、以下の条件に該当する中小企業が対象です。資金力に乏しい企業にとってはランニングコストを節約しながら事業の成長に繋げられ、メリットは大きいといえるでしょう。

中小企業経営強化税制中小企業投資促進税制についてはこちらのリンクから、詳しく解説している記事を参照ください。

  • 資本金または出資金が1億円以下の法人
  • 資本金または出資金を有しない法人のなかで、従業員数が1,000人以下の法人
  • 従業員数が1,000人以下の個人事業主
  • 協同組合等

補助金制度が利用できる

太陽光発電設備は企業の競争力強化以外にも、BCP対策やレジリエンス強化にも繋がることから、経済産業省や環境省などがさまざまな補助金制度を用意し普及を促進しています。

たとえば、環境省などが運営している「PPA活用など再エネ価格低減等を通じた地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業」では、太陽光発電設備の規模に応じて導入費用の一部を補助金として交付する制度です。これ以外にもさまざまな補助金制度が存在し、条件次第では複数の制度を併用することも可能です。

そのほかにも多数の補助金があります。「2021年版|自家消費型太陽光発電(再エネ設備)補助金一覧【随時更新中】」でも掲載していますので、こちらもご覧ください。

売電をすれば収入を得ることも可能

企業による太陽光発電の導入は、発電したエネルギーを自社で活用する(自家消費型)であることが前提となります。しかし、固定価格買取制度(FIT制度)の認定を取得した発電設備においては発電した電力の一部を電力会社へ売電して収益化できる仕組みがあります。

昼よりも夜のほうが電気を使用する場合や、屋根は広いど消費電力量が少ない場合など、太陽光発電による発電量が日中の消費電力量を大きく上回る場合においては、自家消費型と売電を組み合わせることで経済的メリットがさらに高まるケースがあります。

太陽光発電によるエコ関連のメリット

太陽光発電によるエコ関連のメリット

太陽光発電といえばエコなイメージが定着しており、地球環境に配慮した発電方法として知られています。企業にとってどのようなメリットがあるのか、エコの側面からも見てみましょう。

エコな再生可能エネルギー

火力発電では大量の燃料を燃やしてタービンを回しますが、燃焼過程において二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの発生は免れません。しかし、太陽光発電の場合は、発電時に火力発電のように二酸化炭素などの温室効果ガスの排出がなく、地球環境に優しい発電方法といえます。

企業イメージの向上

SDGsへの取り組みが世界的に注目されているなかで、再生可能エネルギーを活用したエコな発電方法は持続可能な開発目標の達成に向けて重要な取り組みといえるでしょう。事業で使用するエネルギーを太陽光発電によって賄うことは、SDGsへ積極的に取り組んでいる姿勢の現れでもあり、企業イメージの向上にも繋がります。

SDGsに取り組む企業への金融支援でのメリット

SDGsへ積極的に取り組むことは企業イメージの向上だけでなく、経済的な側面でもメリットがあります。政府ではSDGsの理念にもとづき地方創生に取り組む企業に対し、金融支援を行うことを提言しました。これによって、地方銀行を中心にSDGsに取り組む企業や法人向けの融資プランなどを提供するケースも増加しており、対象企業は有利な条件で資金調達が可能となっています。

断熱効果がある

社屋や工場などの屋根に太陽光パネルを設置する場合、断熱効果を発揮するメリットも挙げられます。太陽光パネルが設置されていない場合、屋根は直射日光を受けるため屋内の温度も上昇しやすくなりますが、太陽光パネルを設置することで直射日光が遮られ、室温の上昇を抑えることができるのです。また、冬の寒い時季においても太陽光パネルが屋根からの放熱を抑制し、室温を維持できます。

再生可能エネルギー発電の中で太陽光発電を選ぶメリット

再生可能エネルギー発電の中で太陽光発電を選ぶメリット

再生可能エネルギーの発電方法には、太陽光発電以外にも風力や地熱、バイオマスといったさまざまなものがあります。これらの発電方法と比較した場合、太陽光発電にはその他の発電設備と比較して利点が多いです。

再エネ設備の中でも導入コストが安価

太陽光発電は再生可能エネルギーの中でも国内で最も普及している発電設備です。そのため、激しい市場競争によって製造コストも低下しておりそのほかの発電設備と比べて初期費用を抑えて導入することができます。

故障時に対応できる業者が多い

太陽光発電の普及率の増加に伴い、太陽光発電システムを専門とした保守点検を行う業者が増えています。定期的なメンテナンスやシステムトラブルなど故障に対応できる業者も多く存在しており、導入後の運用に関しても比較的リスクが少ないといえます。
また、太陽光パネルはN型シリコン半導体とP型シリコン半導体の2つを貼り合わせた単純な構造であり、故障リスクが比較的少ないメリットがあります。

設置場所の制約が比較的少ない

太陽光発電設備は、太陽光が当たりやすい場所であれば屋根や屋上、空き地など、さまざまな場所に設置できます。そのため、設置場所の制約が比較的少なく、建物の規模や形状に応じて自由度の高い施工ができるのも大きな魅力といえるでしょう。

太陽光発電のデメリット

太陽光発電のデメリット

太陽光発電にはさまざまなメリットがあることがわかりましたが、その一方でデメリットが存在することも事実です。どのような点がデメリットとして考えられるのか、今回は5つのケースをピックアップして紹介します。

天候や時間によって発電効率が低下する

太陽光発電は日差しが差し込む日中の時間帯は発電ができますが、雨天時や夜の時間帯など、天候・時間によって発電効率が大きく左右されます。そのため、太陽光パネルのみで安定的な電力供給を実現することは難しく、蓄電池などを組み合わせて導入する方法が現実的といえます。

導入費用とランニングコストがかかる

太陽光発電設備を導入する際には、太陽光パネルはもちろんパワーコンディショナーなどさまざまな機器を設置するため、多額の導入費用を要します。特に大規模な工場や商業施設といった施設では、大規模な太陽光発電設備を設置することになりますので、設備投資に掛かるコストもその分多くなります。

また、太陽光発電設備は設置した後はメンテナンスフリーで運用できるものではなく、とくに50kW以上の場合、定期的な点検やメンテナンスが法律によって義務付けられています。電気工事など専門的な知識が求められるため、点検やメンテナンスに対応できる業者へ依頼するケースが一般的であり、太陽光発電設備の規模が大きくなればなるほど費用も増大します。
電気料金が節約できランニングコストの削減に繋がることはメリットとして挙げられますが、導入費用や点検費用とのバランスを考えて導入しなければなりません。

屋根への負荷がかかる

太陽光パネルは1枚あたり15kgから20kg前後の重さがあり、1平方メートルに換算すると13kgから17kg程度の荷重がかかることになります。地上へ設置する場合であれば問題ありませんが、屋根や屋上へ太陽光発電設備を設置する場合、大きな負荷がかかることで屋根の破損や雨漏りなどが発生するリスクが生じます。

反射光によるトラブルのリスクがある

太陽光パネルの設置場所や角度、太陽の位置など、さまざまな条件が重なることで周辺の建物や住民に対して強烈な反射光が降り注ぐケースがあります。周辺に民家やビルなどがない土地や、高層ビルの屋上などに設置する場合であれば反射光のトラブルに発展する可能性は低いといえますが、工場や社屋の屋根へ設置する際には、入念なシミュレーションや仮設置をしてみて反射光の影響が出ないように配慮しなければなりません。

悪質な業者の存在

太陽光発電設備は法人・個人ともに多くのユーザーから注目を集めていることから、設置工事やメンテナンスを請け負う事業者も増えています。しかし、必ずしも良心的で信頼できる業者ばかりとは限らず、ユーザーにとって明らかに不利な条件での契約を迫る悪質な業者も存在します。
一般のユーザーは太陽光発電に関する知識も乏しく、それが妥当な条件であるのかもわかりづらいものです。そのため、信頼できる業者であるかを判断するためには、複数の業者から見積もりをとって、料金の内訳や契約条件などを比較検討することが重要です。

まとめ|太陽光発電はメリット・デメリットを比較しつつ検討を

「太陽光発電は環境に優しい」「電気代が削減できる」といったポジティブなイメージをもつ方は多く、実際にこれらは太陽光発電設備を導入するメリットであることに間違いはありません。さらに、企業や法人にとってはBCP対策やSDGsへの取り組みにも繋がるなど経営上のメリットも多く、導入を検討している経営者も増えています。

しかし一方で、太陽光発電設備の導入には多額のコストがかかったり、屋根へ設置する場合には雨漏りや破損のリスクがあるなど、デメリットがあることも事実です。そのため、太陽光発電設備の導入にあたってはメリットとデメリットを比較しつつ、自社にとって本当に有益な方法であるかを十分検討することが重要です。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

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 執筆者
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太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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