太陽光発電の見積もりで損しないためのポイント|当社のシミュレーション作成へのこだわりを紹介

太陽光発電を導入する際、契約の前には必ず業者の「見積もり」という工程が入ります。太陽光発電に限った話ではありませんが、見積もりの項目と費用だけで判断する前に「見積もりの価格は適切か」を確認しておくことは大切です。
この記事では、太陽光発電設備を自社の屋根や所有地に設置する「自家消費型」を検討している方を想定し、見積もりで知っておくべき対策と弊社の見積もり作成の流れを解説します。
目次
見積もりの相場を知るためには相見積もりが有効

見出しのとおり、見積もりの相場を知るためには相見積もりが有効です。
太陽光発電の見積もりは、費用が高くて損をするのはもちろん良くないですが、じつは安ければ安いほど良いとも言い切れません。その理由を説明します。
見積もりに含まれる項目には、おもに以下のものがあります。(記載名称は、業者によって異なることがあります)
- ソーラーパネル(モジュール)
- 架台
- 接続箱
- パワーコンディショナー
- ケーブル
- 遠隔監視装置
- 設置工事費
- 電気工事費
- 構内支柱
- 申請費
- 諸経費(処分費など)
多くの見積もりでは、このような「項目名」は同じですが、その中身は業者によってさまざまです。
たとえば「架台」という項目名は各社同じですが、どのメーカーの部材を使用するのかや、架台の組み方によっても費用が変化します。強度の高い架台にしようと思えば、おのずと費用もかかってきます。
また、同じ「ケーブル」という項目でも、その品質はさまざまです。電気を効率良く送るためには太く強いケーブルを使用するほうが良く、そのぶん費用はかかります。
そこを見抜けなければ、初期費用が安くても設備の耐久性が低くメンテナンスや故障が発生し、最終的に損をするかもしれません。
とはいえ、業界のことをよく知らなければ、見積もりの価格が適切かどうかもわからないでしょう。そんな場合は相見積もりで相場を探ることが有効です。
太陽光発電の見積もりが適切かどうか見極めるポイント

太陽光発電の適正価格を探るためには、相見積もりが有効だとお伝えしました。ただし、相見積もりだけでは業者ごとの体質まで見抜くことは難しいでしょう。
そこで、信頼できる業者かどうかを推測するためのポイントをご紹介します。
見積もり書の詳細について質問する
「見積もり書について質問し、詳細まで説明してもらう」ことは、有効な手段の1つです。
なぜその数値に行きついたのかという「根拠」の部分を、質問することで引き出します。きちんとした業者であれば、担当者が一つひとつの項目について、プロとしての見解と詳細な説明を行えるはずです。
質問例は「架台の間隔は、強度的に問題ない設計ですか」「ケーブルの太さは、電気を送るのに問題ない太さですか」「電気の変換効率は良好な数値ですか」などです。
シミュレーションが正しく行われているか確認する
自家消費型太陽光発電の見積もりでは、シミュレーションが自社の状況に沿ったものであるかどうか、よく確かめておきましょう。
自家消費型太陽光発電は、従来の主流であった投資用太陽光発電よりも、さまざまな要素がシミュレーションに絡んできます。たとえば、以下のようなものです。
- 自社の営業時間が考慮されているか
- 自社の電気使用量に合った太陽光パネル容量が設定されているか
- パワーコンディショナーの配置は適切か
実際の数値と異なるシミュレーションで設置してしまわないよう、シミュレーションの説明の際には、少しでも気になったことは質問して解決を図りましょう。
kW単価を確認する
見積もり書の価格が妥当かどうかを見る時に便利な指標が「kW単価」です。
kW単価を出す計算式は簡単で「見積もり総額 ÷ 太陽光パネルのkW数=kW単価」で算出できます。
kW単価の相場ですが、経済産業省の資源エネルギー庁の資料によると、2020年に設置された太陽光発電の設備費用の平均値は、10kW以上50kW未満の低圧区分では「25.5万円 /kW」、50kW以上250kW未満の高圧区分では「20.7万円 / kW」です。
(※メーカーや型番によっても相場が変わりますので、目安としてお考えください)
自家消費型太陽光発電を設置するシミュレーションの流れ(弊社実施の場合)
太陽光設置お任せ隊を運営する「株式会社ハウスプロデュース」へお問い合わせいただいた場合の、シミュレーションを作成の流れと、弊社で注力している部分をご説明します。
1. 設置場所の住所をもとに航空写真を確認

弊社へお問い合わせの際には、設置予定の建物がある住所をお伺いし、住所をもとに、航空写真で建物の屋根・屋上の広さ・形・屋根材を確認します。
最適な太陽光発電設備を提案するためには、航空写真でこれらの要素を確認することがとても大切な工程になります。
(※住所や航空写真の画像などは、弊社の業務の範囲内でのみ使用し、許可なく第三者に渡すことはありません)
2. 航空写真をベースにして図面を作成
いちばん時間をかけて、丁寧に行っている工程です。おもに以下のようなことに気を付けています。
- キュービクルやパワーコンディショナーの位置関係は適切か
- 影の入り方が考慮されているか
- 設置方法に対して相性の良い製品を選定しているか
(※キュービクル:高圧受電契約において、発電所から送られる高電圧の電気を、施設で使える電気に変換する機器)
(※パワーコンディショナー:太陽光発電が作る直流電気を、建物で使用できる交流電気に変換する機器)
弊社では、上記のような項目を考慮しつつ「いちばん発電効率の良い設計を追求」しています。たとえば、法人高圧電力契約の場合、発電効率が良くなるように、キュービクルやパワーコンディショナー(以下パワコン)の位置関係を何度も試行錯誤します。
また、ケーブルの配線にも注意を払います。太陽光パネルで発電した電気は、ケーブルをつたってキュービクルやパワコンへ流れていきます。この時、ケーブルの長さが長くなるほど発電効率が下がるほか、ケーブルが目立つと建物の外観を損ないます。
図面作成者の知識が乏しいと、影を考慮しなかったりパワコンの位置が適切でなかったりします。弊社では、細心の注意を払って図面作成に取り組みます。
3. 図面の内容をもとにシミュレーションを作成

図面の内容をもとに、ソフトを使用してシミュレーションを作成します。
弊社は、日本の約50年間分の日射量データを搭載した高性能シミュレーションソフトを採用しています。
これにより、設置する建物の地域がどこであろうと「実際の発電量に近いシミュレーション」を作成しています。
4. 設備にかかる費用の試算

2と3の工程で作成したシミュレーションごとに、設備費用を試算します。
先述したように、弊社は1社のお客さまに対して複数の図面、シミュレーションを作成しています。
そのパターンごとに、相性の良い太陽光パネル・パワコンの種類やメーカーが異なりますので、すべて試算し「お客さまにとってメリットの大きいパターン」を導き出します。
5. 設備費用と電気代削減額の試算をもとに収支を作成
以下3つの数字を照らし合わせて、設備費用や回収期間など、具体的な収支を作成します。
- 3の工程で算出した発電量シミュレーション
- 4の工程で算出した設備費用の試算
- お客さまからいただいた電気使用量や電気料金の情報
何年で費用を回収できるのか、本当に太陽光発電を導入することでお得になるのか、この収支表をもとにご説明します。
試算の結果、仮に収支の面でメリットが薄かったとしても正直にお伝えします。無理な営業を行うことはありませんので、その点は安心してお問い合わせください。
弊社による自家消費型太陽光発電の設置事例
太陽光設置お任せ隊を運営している「株式会社ハウスプロデュース」の施工事例をご紹介します。
1940年の設立から、卓越した技術で高品質の金属材料を提供し続ける「株式会社特殊金属エクセル」様への導入事例では、工場の屋根上・駐車場・敷地内のスペースに太陽光発電設備を設置いたしました。

(株式会社特殊金属エクセル様)
同社では、太陽光発電設備の導入によって以下の経営課題の解決・改善を目指します。
- 事業で使用する電気代の削減
- RE100に加盟する取引先企業からのCO2削減要請に対応
- カーボンニュートラル政策への対応
- 非常用電源として利用し、いざという時に従業員の安全を確保できる体制をつくる
導入による効果としては、年間1,000万円の経費削減に加えて年間CO2排出量300トンの削減が見込まれています。同社からは、太陽光発電設備の導入による電気代削減効果や再生可能エネルギーの活用による脱炭素化を評価していただきました。
弊社では、以下のような施設への導入事例や、今後導入予定のものがあります。
- 冷凍倉庫
- 飲食店
- マンション
- 福祉施設
- 葬儀場
- 製造工場
- 物流倉庫
- 牧場(養豚場)
- 食品加工工場
- 温泉施設
- ゴルフ場
- 酒造
太陽光設置お任せ隊の工事の特徴
太陽光設置お任せ隊(運営:株式会社ハウスプロデュース)は、提案・設計だけでなく、工事においてもお客様にご満足いただけるように気を配っております。
設置場所の条件ごとに最適な設計を行なう
先述したように、当社は設計・シミュレーション作成に時間をかけてこだわっています。以下の要素はとくに気を配りながら、設計を行います。
- 外観を損なわない
- 発電効率が高い
- 設備や電気使用状況と相性の良い製品選び
屋根工事と太陽光の双方のプロである
当社は、太陽光発電事業を開始して以来、野立ても含めて5,000件以上の施工を行なってきました。 また、創業当初は屋根工事や建物のリフォーム事業から始まっていることから、建物の構造や屋根への負担を考慮した設計にも自社内で対応可能です。
屋根の修理やリフォームに関連の実績は、創業以来12,000件以上に携わってきました。屋根と太陽光発電の双方のノウハウを持っている企業は、他にはないと自負しております。
高度な技術を要する工事も対応可能
企業向けの太陽光発電では、設置場所の電力契約形態によっては「キュービクル」とよばれる設備の操作が必要です。これは、電気工事の資格を持つ人のなかでも、経験豊富で高い技術をもつ工事士でなければ操作が難しいところです。
当社は第一種電気工事士の有資格者が在籍しており、お客さまの建物の規模にかかわらず柔軟に対応できる体制を整えています。
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まとめ
太陽光設置お任せ隊(運営:株式会社ハウスプロデュース)では、項目の一つひとつに責任を持って見積もりを作成します。
太陽光発電設備の導入には、けっして安くはない費用がかかります。弊社は、その費用面の判断材料になるシミュレーションを丁寧に行うことで、お客さまが信用できるご提案に繋げています。
今まで大手企業が行うものだという風潮が強かった「脱炭素経営」は、いまや企業規模に関わらずどの企業でも行うべき施策となっています。
電気料金を削減しながら脱炭素経営に取り組むことができる「太陽光発電」を検討している方は、ぜひ弊社へお気軽にお問い合わせください。
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