企業の経営課題解決において太陽光発電の自家消費が注目される理由

工場・倉庫・店舗などの法人施設にソーラーパネルを設置し、事業で消費される電力の一部を再生可能エネルギーでまかなえば、さまざまなメリットが得られます。
今回は、企業が太陽光発電を導入する理由やそのメリットについて解説します。

太陽光発電の自家消費によって解決できる経営課題

まずは、企業が太陽光発電の自家消費を行うことによって、どのようなメリットが得られるか確認していきましょう。

企業経営の課題解決2 電力調達コストの削減

企業が利益を伸ばすためには「売上を増やす」もしくは「経費を減らす」ふたつの方法があります。

自社の事業で使っている電気の一部を、太陽光発電で発電した電気で置き換えることで、電気代の削減に繋がります。
以下の画像は、実際に当社が設置した高圧受電の工場の電気代削減のシミュレーションデータです。

再エネ賦課金の推移

この工場では、年間の電気使用量が500,000kWhあり電気料金は年間15,744,680円でした。
太陽光発電を導入し、年間456,396kWhの発電分を自家消費することで、年間の電気代を10,569,098円(33%削減)まで抑えることができました。

さらに、1kWhあたりの電気料金には再エネ賦課金や消費税も含まれています。太陽光発電で自家消費をすることによって、電力会社からの購入電力を減らせば再エネ賦課金と消費税も同時に下がる仕組みです。
また産業用の高圧大口受電の電気料金は、デマンド(契約電力)が大きいほど基本料金が高くなります。

太陽光発電と蓄電池を併用することで、電力需要が高まる夏季の昼間などの時間帯の電力購入量を抑える「ピークカット」という方法を行うことで、基本料金を下げられる可能性があります。

企業経営の課題解決2 節税対策

企業が太陽光発電を導入する際、一定の条件を満たすことで「中小企業経営強化税制」「中小企業投資促進税制」「生産性向上特別措置法」などの税制優遇を受けることができます。

中小企業経営強化税制

中小企業経営強化税制は、生産性向上設備・収益力強化設備・デジタル化設備など、中小企業の設備投資に対して適用される税制優遇です。
太陽光発電設備の場合、中小企業経営強化税制を受けることで以下のメリットがあります。

  • 即時償却
  • 取得価額の税額を最大10%を税額控除

上記のいずれかを選択して適用できるため、企業の節税対策として活用できます。
即時償却とは通常の減価償却と異なり、設備を購入した年度に設備費用を一括(全額)で償却できるため、法人税を大幅に節税できます。
中小企業経営強化税制の適用条件は、青色申告者である個人事業主または中小企業者です。

中小企業投資促進税制

中小企業投資促進税制は、中小企業の生産性向上等を図る設備投資に対する税制優遇です。
太陽光発電設備の場合、中小企業投資促進税制を受けることで以下のメリットがあります。

  • 取得価額の税額を最大30%を特別償却
  • 取得価額の7%を税額控除

上記のいずれかを選択して適用できます。
中小企業経営強化税制と中小企業投資促進税制の詳しい解説は以下の記事でも紹介しておりますので、ぜひご確認ください。

生産性向上特別措置法

生産性向上特別措置法は、新しく設備投資を行う中小企業への固定資産税に対する税制優遇です。

たとえば、新築で工場など事業所の建築をする際に、300万円以上の太陽光発電設備を導入することで、建物の固定資産税が最大3年間2分の1の減税、または最大3年間の免除になります。
また市区町村によっては、生産性向上特別措置法を受けられない場合や控除率が異なる場合があります。

中小企業庁などのホームページにて、新たに設備を導入する事業所が所在する市区町村が「導入促進基本計画」を策定しているか確認が必要となります。
生産性向上特別措置法に関する情報は以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひご確認ください。

CO2削減効果による企業価値向上

事業で使用する電気の一部を太陽光発電(再生可能エネルギー)によって置き換えることで、その分を企業のCO2排出削減量として対外的にPRすることができます。
日本の現政権では、パリ協定にもとづく戦略として2050年までに脱炭素社会の実現(カーボンニュートラルの達成)を目標としています。
近年では、企業の気候変動リスクへの対策が急速に広まっており、とりわけ製造業や運輸業など、事業運営において大量にCO2を排出する業種は環境への配慮が強く求められています。

企業経営の課題解決3 BCP対策によるサプライチェーン維持

BCP対策とは、企業が自然災害などの緊急事態に遭遇した場合において、事業への影響を最小限にとどめ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするための手段を取り決めておく計画です。
台風や地震などにより停電してしまった場合、対策を講じていなければ多くの業種は事業を続けることができなくなります。
災害の規模によっては、数日から数週間にわたり停電することもあります。その間に生産がストップしてしまうと企業にとって大きな損失につながります。

太陽光発電や蓄電池を用いたBCP対策を講じることで、停電時でも発電した電気を使用できるため、中核となる事業の継続または早期復旧につながります。

太陽光発電と蓄電池によるBCP対策については、下記の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご確認ください

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

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企業の社会的評価の変化

大手企業が推進するRE100が中小企業に及ぼす影響

RE100は、企業の事業活動における電力を、100%再生可能エネルギー由来の電力に転換することを目標として掲げるイニシアチブです。主に世界的な大企業をはじめ、日本からリコー・積水ハウス・アスクル・大和ハウス工業・イオンなどがRE100に参加しています。

中でもイオンは、「イオン 脱炭素ビジョン2050」という独自の取り組みを策定しており、2050年までに生産・物流・店舗などの生産から販売の過程に伴うO2排出をゼロにすることを目標としており、事業に伴うCO2排出量削減のために、自社店舗での自家消費型太陽光発電の導入だけでなく、パートナー企業にも再エネ導入の協力を求めています。

RE100は、企業が事業に用いるエネルギーを100%再エネ化しなければ認められず、その評価対象はサプライヤーも含まれます。
すでに企業運営のカーボンニュートラルを達成しているアップル社では、取引先の選定基準に再エネ化が含まれることが大きな話題となりました。

2014年から始まったRE100は、国内だけですでに55社(2021年6月現在)の大企業が参加しており、今後も企業の再エネ化への取り組みが加速することが予想されます。中小企業にとっても再エネ導入は大手取引先の目を引く材料になり、同時にビジネス機会の損失を防ぐ手段ともなります。

ESG投資の拡大、投資家の企業評価に対する変化

ESGとは、環境(Environment)社会(Social)ガバナンス(Governance)の3つの視点からなる企業の評価基準を指します。
企業の安定的かつ長期的な成長に環境や社会、ガナバンスへの取り組みが少なからず影響を及ぼすという考えの広まりから、ESGを重要指標として投資を行う「ESG投資」が機関投資家や金融機関の間で拡大しています。

近年では、三菱UFJフィナンシャルグループをはじめ国内メガバンク3社が新設の石炭火力へのファイナンスを原則停止する方針を公開しました。また、三菱UFJフィナンシャルグループは、環境分野で2030年度までに8兆円の投融資目標を掲げています。
このように、世界的にも炭素ビジネスへの投資が抑制され非炭素ビジネスへの投資が促進されています。

ESGの取り組みの中で環境に関する評価基準は、CO2排出削減量、再生エネ化の取り組みなどが含まれています。そのため、太陽光発電による企業の再エネ調達はESG投資において環境への取り組みとして評価される可能性があります。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

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太陽光発電は売電から自家消費がお得に

これまで紹介した太陽光発電による自家消費のメリットに加えて、企業が太陽光発電による自家消費に着手する理由があります。

FITによる買取単価の低下と電気料金の高止まり

太陽光発電といえば「売電」のイメージを持つ方は少なくありません。固定価格買取制度(以下、FIT)は、認定を受けた再生可能エネルギー設備によって発電したされた電気を、電力会社が固定の単価で買い取る制度です。
FITは2012年から施行された制度であり、その買取単価は2012年度の40円+税/kW(システム容量10kW以上)から始まり年度ごとに低下しています。2021年度では、小規模太陽光発電(ソーラーシェアリングを除く10kWから50kW未満の太陽光発電)の全量売電制度が廃止されました。

FITによる買取単価の低下や適用条件が制限される一方で、下図のように企業が負担する電気料金は依然として上昇傾向が続いています。
産業用電気料金単価の推移

FITの買取費用として国民が負担している再エネ賦課金も、2030年まで値上がりが続くとみられていることからも、電気料金の負担は今後も増すことが予測されます。

企業が自家消費型太陽光発電の導入で使える補助金

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業

項目 内容
補助対象事業者 民間事業者
補助対象設備 太陽光発電設備、蓄電池
補助率 ・太陽光発電設備:4万円/kWまたは5万円/kWおよび工事費の一部(10万円)
・家庭用蓄電池:2万円/kwhおよび工事費の一部(10万円)を合算した額 と 補助対象経費×5分の1の金額 を比較して少ない方の額
・産業用蓄電池:6万円/kwhおよび工事費の一部(10万円)を合算した額 と 補助対象経費×3分の1の金額 を比較して少ない方の額
補助金限度額費 上限なし
公募期間 令和6年度まで
申請受付期間 令和3年3月下旬から9月末日予定
令和2年度+3年度予算がなくなり次第終了

再エネの価格低減に向けた新手法による再エネ導入事業

項目 内容
補助対象事業者 地方公共団体・民間事業者
補助対象設備 建物の屋根上や空き地以外の場所(カーポートなど)に設置する、自家消費型の太陽光発電設備・蓄電池
補助率 蓄電池含め設備導入費の3分の1
補助金限度額費
公募期間 令和6年度まで
申請受付期間 1次公募 令和3年5月14日(金)~6月10日(木)17時必着
2次公募 令和3年6月17日(木)~7月12日(月)17時必着
3次公募 令和3年7月16日(金)~8月10日(火)17時必着

上記の補助金は一例です。補助金の適用には条件や申請期限が設けられております。
太陽光設置お任せ隊では補助金の調査をはじめ申請サポート*も行なっておりますので、お気軽にお問い合わせください。
(※他社様でご契約されている案件につきましては、補助金の申請サポートの対象外とさせていただいております。)

その他の補助金については下記コラムでも紹介しております。ぜひご確認ください。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

ご不明点やご質問などお気軽にお問い合わせください

まとめ

企業が太陽光発電による自家消費を行うメリットは電気代削減だけではなく、法人税や固定資産税の節税やBCP対策(事業継続)、企業価値向上などがあります。
国内外の大手企業が取り組むESG・RE100・SDGsなどの広まりから、サプライチェーンにあたる大多数の中小企業も再エネ化は取り組むべき課題として認識が広まっています。

太陽光設置お任せ隊では、企業の脱炭素化に向けた自家消費型太陽光発電の導入にあたり、初期費用0円で導入できるPPAモデルをはじめ太陽光発電と蓄電池を活用したBCP対策など幅広い解決策をご提案いたします。太陽光発電の導入に関して、まずは無料で費用対効果の確認や、適用できる補助金の調査なども行います。お気軽にご相談ください。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

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