【2023年版】太陽光発電工事の流れや失敗しないためのポイントを解説
「自社で太陽光発電システムの設置を考えているけど、しっかりした工事が行われるのだろうか…」
太陽光発電を検討する方の中には、こういった不安を抱えている経営者・設備責任者の方がいらっしゃることと思います。
自社の建物へ太陽光パネルをのせるためには、高度な技術や知識が必要になります。この記事では、太陽光発電の工事に必要な資格や、期間・費用についてお伝えします。
また、当社・ハウスプロデュースの太陽光発電工事の特徴もお伝えしていきます。ぜひ最後まで参照ください。
目次

太陽光発電の設置工事の流れ

太陽光発電の設置工事の内容と大まかな流れは、以下のとおりです。
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- シミュレーション
- まずはお客さまの建物にどれくらい太陽光パネルが設置できるか、十分なメリットが得られるのかシミュレーションします。建物の図面・伝記資料量の明細・デマンドデータ・設置する地域などをもとに発電シミュレーションを行い、そもそも設置に向いているのかどうか含めて調査します。
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- 現地調査
- シミュレーションの結果、太陽光発電導入のメリットがあると判断すれば、現地調査で実際に建物を確認します。図面だけでは判断しきれなかった屋根の材質や劣化状態を確認するほか、ケーブルや周辺機器の配置など、より細かな設計の材料を集めます。
- 現地調査をしっかり行わなければ、工事が終わってから雨漏りなどのトラブルが発生するリスクが高まりますので、丁寧な現地調査を行ってくれる業者へ依頼することをおすすめします。
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- 工事依頼
- 太陽光発電業者から工事業者へ相談・見積もりの連絡を行います。業者によっては、設計・調達・工事すべて一社完結できる「EPC事業者」の場合もあります。EPC事業者に依頼した場合、連絡先が1社で済むので商談や工事の予定が立てやすいメリットがあります。
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- 着工
- 施工業者による太陽光発電システムの設置工事開始です。足場の組み立て・架台や太陽光パネルの取り付け・配線を繋ぐ電気工事・足場の解体などの作業を行います。小規模であれば1日〜3日程度で終了しますが、中〜大規模の場合は工事期間が長くなる可能性があります。
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- 周辺機器の取り付け
- 設置工事後、電力会社が売電用メーターを設置します(※FITを利用して売電する場合)。また、接続箱やパワーコンディショナーなどの鳥付け工事も行います。
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- 工事完了
- 電気測定などを行い、太陽光発電システムが正常に稼働するか検査を行ったのち、工事完了となります。
太陽光発電工事の内容
太陽光発電工事の大まかな内容をご紹介します。
建物の屋根に太陽光パネルを設置する場合、最初にレイアウトに合わせて線を引きます(墨出し)。次に架台を設置するための穴を空け、コーキングという防水処理を施します。そして、太陽光パネルをのせる架台を取り付けます。
架台の取り付けが終わると、太陽光パネルを設置します。太陽光パネルの設置工事が終わったあとは、配線やパワーコンディショナーの設置など電気工事を行って完成です。
太陽光発電工事にかかる期間
太陽光発電工事の着工から完工までの期間の目安は、以下のとおりです。
AC容量 | 着工から完工までの目安期間 | 設置場所の例 |
---|---|---|
10kW未満 | 2日から3日 | 小規模オフィスや住宅 |
100kW | 2週間から3週間 | 工場や店舗など |
250kW | 4週間から6週間 | 大規模な工場や商業施設など |
自社の状況や設置する規模などを踏まえながら、いつごろから工事を依頼するのか逆算して導入を検討するのがよいでしょう。
太陽光発電工事にかかる費用
経済産業省の資源エネルギー庁の資料によると、2020年に設置された事業用太陽光発電(10kW以上)の工事費の平均は、7.0万円 / kWでした。
設備費用全体の平均値は25.3万円 / kWですので、全体の約28%を占めることになります。 (※10kW以上全体の平均値であり、規模によって単価は前後する可能性があります)
(画像引用元:資源エネルギー庁|令和3年度以降の調達価格等に関する意見) ![]()
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太陽光発電の工事に関連する資格

太陽光発電の工事には、専門的な作業が必要になるため、設置工事や保守管理は有資格者が行う必要があります。電気設備に関わるおもな資格を挙げていきます。
電気工事士
会社のビル・商業用施設・一般住宅など、建物の電気設備工事を担うことができる国家資格が「電気工事士」です。電気工事士には第一種と第二種があり、対応できる規模が異なります。
- 第二種:600V以下の工事が可能
- 第一種:第二種の範囲に加え、最大電力500kW未満の工場やオフィスビルの工事が可能
電気主任技術者
「電気主任技術者」は、発電所・変電所・工場・ビルなどの受電設備の配線や、電気設備の保安管理を担う国家資格です。
電気主任技術者には、第一種・第二種・第三種があり、種類によって管理できる規模が異なります。
認定電気工事従事者
先述した「電気工事士」について、第一種電気工事士は実務経験がなければ免許が交付されません。しかし、第二種電気工事士は実務経験がなくても免許が交付されます。また、第二種電気工事士は住宅や店舗など600V以下の受電設備の工事しか行えません。
そのような第二種電気工事士の方でも、工場やビルなどの建物の電気工事ができるようになるための資格が「認定電気工事従事者」です。
太陽光発電工事で起こりうるトラブルとその対策

太陽光発電で起こりうるトラブルと、その対策・保証・補償をお伝えします。
工事関連のトラブルと補償
- 設置後の雨漏り
- 工事の瑕疵で会社の設備が破損する
- 工事の瑕疵により事業所が営業停止
- 工事の瑕疵により従業員が負傷する
たとえば上記のようなトラブルが想定されます。こういったトラブルに対応するため、基本的にどの業者も「自社責任施工補償」を設けています。
製品自体のトラブルに対する保証
- 製品保証:製品そのものの不具合による故障がみられた場合、メーカーが修理・交換を行います。
- 品質保証:太陽光パネルなどの性能がメーカーの基準値より低下した場合、修理・交換を行います。
自然災害によるトラブルに対する補償
自然災害による被害を補償します。当社の場合の補償内容は、以下のとおりです。
- 対象事例:火災・破裂・爆発・落雷・風災・水災・建物外部からの衝突・雹災・雪災・盗難
- 対象となる設備:太陽電池モジュール・パワーコンディショナー・接続箱・架台・遠隔監・機器(表示機器)・出力抑制機器・ユニット・その他の付属品
(※地震・津波・噴火・戦争・テロなどは含まれません)
(※補償の可否に関する判断は保険会社が行います。)
太陽光発電の工事業者選びで失敗しないためのポイント
ここまで太陽光発電の工事に関して、概要的な部分を中心にお伝えしてきました。
しかし「工事の概要や費用感についてわかってきたけど、結局工事業者はどうやって選べばいいの?」と疑問に思われた方もいることと思います。
ここからは、太陽光発電の工事を依頼する業者選びのポイントについて触れていきます。
- 業者の工事実績や保証面をチェックする
自家消費は従来の野立て太陽光と根本的に設計が異なるため、自家消費太陽光の工事実績数を積んでいる業者は信用度が高いです。また、設置後の安心のためにも保証が充実しているか確認しましょう。 - 提案・設計・施工まで一貫で行える業者に依頼する
太陽光発電の設備導入の工程(企画立案・材料調達・システム設計・工事・メンテナンス)すべてを一貫して行える「EPC事業者」は、専門的な技術と管理体制を持ち合わせています。 - 3者以上の業者を比較検討する
太陽光発電の工事は、業者ごとに施工内容や対応が異なります。3者以上で相見積もりをとり、施工技術や営業マンの対応が良いと感じるところに絞っていくことをおすすめします。 - 屋根の知識もある業者へ依頼する
太陽光パネルは1枚あたり15〜20キロあるため、自家消費型太陽光発電の工事は屋根への負担・設置可否・補強の必要性が考慮できる業者が安心です。 - 複数のメーカーを取り扱っている業者へ依頼する
使用できるメーカーが少ない業者は「調達力不足」や「あえてメーカーを限定して調達コストを下げている」といったパターンが考えられます。 - 許認可や資格をチェックする
太陽光発電の工事は電気工事士の有資格者がいることが必要です。繊細な電気や配線の工事など、自社対応できる業者へ依頼することをおすすめします。
太陽光発電の業者選びのポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ハウスプロデュースの工事の特徴
太陽光設置お任せ隊(運営:株式会社ハウスプロデュース)の工事面の特徴をご紹介します。
設置場所の条件に最適な設計
太陽光発電の導入において、工事はもちろん大事です。そして、工事と同じくらい設計の能力も大切です。
ハウスプロデュースは、建物の条件に合ったキュービクルやパワーコンディショナーの位置・影の入り方・設備に相性の良い製品選びなど、設計面にも力を入れています。
お客さまによっては、発電効率の良い組み合わせが見つかるまで繰り返しシミュレーションを繰り返すなど、最適な設計を作ることにこだわっています。
関連記事:自家消費型太陽光発電で損しない見積もりのポイント|当社のシミュレーション作成の流れも解説
高度な技術を必要とする工事にも対応

当社は創業から28年、太陽光発電設備の工事において5,000件以上の施工を経験してまいりました。
自家消費型太陽光発電のように、高度な技術を必要とする工事にもしっかり対応いたします。当社は、野立てや建物への設置を含めさまざまな案件を経験してきたことで、電気工事のノウハウが蓄積しており、特別な処理や工事が必要となる場合でも柔軟な対応が可能です。
屋根工事の経験も豊富

自家消費型太陽光発電の導入は、基本的に建物の屋根に設置となります。そのため、建物の構造や屋根にかかる負荷を考慮した設計が必要です。
当社は、創業当初は屋根修繕・リフォーム事業を行っていた経験があり、屋根や建物の構造を熟知しています。経験豊富な職人が、屋根の状態も診断しながら安全な設計・工事を行います。
長期施工保証
ハウスプロデュースは、工事を行ったすべての太陽光発電システムに「10年間施工保証」を無償で付帯しているため、万が一、当社の瑕疵による問題が発生した場合もご安心いただけます。
また、全国に協力店を構えているため、導入後のトラブルにも迅速に駆けつけます。
ハウスプロデュースによる太陽光発電の導入事例
当社(株式会社ハウスプロデュース)での導入事例をご紹介します。

金属材料の製造などを手掛ける「株式会社特殊金属エクセル」様へは、以下の経営課題の解決に向けて導入を支援させていただきました。
- 導入目的
- 製造コスト削減に加えて、早期の再エネ導入による脱炭素促進で業界リードを目指したい
- 導入効果
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- 全国事業所の約9%(60万kWh)の消費電力を削減
- 製造過程におけるCO2排出量を年間300t削減
- 新設工場を設置予定となる遊休地の有効活用
金属材料製工場の屋根上・遊休地・駐車場の3エリアに太陽光発電設備を設置し、年間1,000万円の電気代削減に加えて、年間CO2排出量300トンの削減が見込まれています。
まとめ|太陽光発電の工事は施工力がカギ
太陽光発電の工事、とくに建物への設置には専門的な技術が必要になります。そのため、電気工事士のような国家資格取得者がいて、経験豊富な業者や職人へ依頼することが、安全な備導入の近道といえるでしょう。
太陽光設置お任せ隊(運営:株式会社ハウスプロデュース)は、屋根と太陽光発電の双方において、設計・工事の高度なノウハウを蓄積している数少ない企業だと自負しております。
事業用太陽光発電の導入を検討している方は、お気軽に一度ご相談ください。私たちは丁寧なヒアリングを行いながら、お客さまにとって最適な設備導入をサポートいたします。
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