工場で太陽光発電を導入するメリット・デメリットを徹底解説|導入事例も公開

自社で発電した電力を自社で利用する「自家消費型太陽光発電」は、電力消費量が多い工場にとって経済的かつ環境にも優しい注目技術です。導入企業数は増加しており、その効果を実感している企業も多数存在します。

本記事では、工場における太陽光発電導入のメリット、デメリット、導入前に把握すべき注意点について解説します。

\ 工場への導入事例をご紹介 /
太陽光設置お任せ隊の施工事例と導入効果

「自家消費型太陽光発電」とは

自家消費型太陽光発電とは、自社に設置した太陽光パネルで発電した電力を、自社で使用する、自給自足型の発電システムです。
工場は、屋根・駐車場・遊休地などに設置可能です。

主に以下のメリットが得られます。

電気代の削減 発電した電力を自家消費することで、電力会社から購入する電力を減らすことができ、電気代を削減できます。
CO2排出量の削減 太陽光発電は再生可能エネルギーなので、CO2を排出せずに電力を発電できます。そのため、地球温暖化対策に貢献できます。
BCP対策 災害時の電力供給維持により、ビジネス継続計画(BCP)を強化します。

工場と太陽光発電の相性が良い理由

工場と太陽光発電は、広い設置スペース高い電力需要という2つの点で、非常に相性が良いです。

1.広い設置スペース

工場は、一般的に広い屋根や敷地を持っています。そのため、太陽光パネルを設置するのに十分なスペースを確保できます。多くの太陽光パネルを設置することで、より多くの電力を発電できます。

2.高い電力需要

工場は、生産ラインや空調設備など、多くの電力を必要とする設備を稼働させています。特に、昼間は電力需要がピークになる傾向があります。太陽光発電は、日中に最も多くの電力を発電するため、工場の電力需要とよく一致します。

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工場に太陽光発電を導入するメリット

工場に太陽光発電を導入するメリットは、大きく分けて7つあります。

メリット1.電気代を大幅に削減できる

太陽光発電で発電した電力を自家消費することで、電気代を大幅に削減できます。
工場の電気代は年間数百万~数千万円、大規模な工場では数億円にも達するため、太陽光発電導入による削減効果は非常に大きくなります。

具体的には、太陽光発電の導入で電気代が年間10~50%削減できるケースが多いです。

メリット2.電気代の高騰リスクを抑えられる

太陽光発電は、燃料価格の影響を受けずに電力を発電することができるため、電気代の高騰リスクを回避できます。

近年、燃料価格の高騰により、電気代も大幅に上昇しています。太陽光発電を導入することで、電気代の変動に左右されずに、安定した電力使用できます。

メリット3.余剰売電で余った電気を売却できる

自家消費しきれない電力は、電力会社に売電できます。売電単価は時期によって変動しますが、2024年度(令和6年度)時点で1kWhあたり 9.5円~16円程度で売電できます。

メリット4.税制優遇による節税効果が得られる

工場に太陽光発電を導入することで、税制優遇を活用した節税効果が期待できます。

具体的には、以下の3つの税制優遇を利用できます。

中小企業等経営強化税制 設備費用を導入初年度に即時償却or最大10%の税額控除
中小企業投資促進税制 設備費用の最大30%の特別償却
固定資産税の軽減措置 3年間、太陽光発電を導入した新築建物の固定資産税が2分の1に減免
  • 2024年度(令和6年度)現在の情報
税制優遇のご利用はお早めに
太陽光発電設備導入における税制優遇には期限があります。また、各市町村の自治体によって適用条件や適用期限が異なる場合があります。

当社では、お客様が利用可能な税制優遇について無料で調査いたします。詳しくはお問い合わせください。

メリット5.脱炭素経営の推進

太陽光発電は、CO2を排出しないクリーンなエネルギーです。工場で太陽光発電を導入することで、CO2排出量を削減し、脱炭素社会の実現に貢献できます。

脱炭素経営を推進することで以下の5つのメリットが得られます。

  • 自社及び製品のブランディング効果
  • CO2に関する増税や法規制のリスク回避
  • 投資家や金融機関からの信用向上
  • SDGsなど社会問題に関心が高い人材の雇用
  • 取引先企業の新規開拓

メリット6.停電時に電気が使える

太陽光発電システムは、災害発生時に停電しても自社で発電できるため、BCP対策として有効です。BCP対策を強化することで、企業の社会的信用を高めることができます。

メリット7.室内温度の上昇をおさえる

工場の屋根に太陽光発電を設置すると、遮熱効果が生まれます。太陽光パネルは、太陽光のほぼすべてを反射・吸収するため、屋根への熱の侵入を抑制できます。

屋根表面温度の低下

夏場の屋根表面温度は60℃以上になることもありますが、太陽光パネルを設置すると、表面温度を10℃~20℃程度下げることができます。

室内温度の低下

屋根表面温度が下がると、屋根から室内への熱伝達が減少するため、室温の上昇を抑えることができます。 実際に、太陽光パネルを設置した工場では、室内温度を2℃~3℃程度下げることができたというデータもあります。

室温が下がれば、冷房の設定温度を下げ、冷房軽減できます。冷房負荷の軽減は、電気代の節約につながります。
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工場に太陽光発電を導入するデメリット

デメリット1. 初期費用が高額

工場の屋根に太陽光発電を設置するには、小規模でも数百万円、大規模では数千万円以上の初期費用が必要です。
しかし、工場は太陽光発電と相性が良く、10年以内に初期費用を回収できることが多いです。

補助金を受けるには
企業が太陽光発電を導入する際、国や自治体から補助金を受けられる場合があります。2024年度は補助金予算が拡充される見込みです。申請準備には8~9カ月かかるため早めの準備が必要です。

デメリット2. メンテナンスが必要

太陽光発電システムは、定期的なメンテナンスが必要です。主なメンテナンス内容は、以下の通りです。

  • パネルの清掃:パネルに汚れが付着すると発電効率が低下するため、定期的に清掃する必要があります。
  • 点検:システムの異常がないか、専門業者による点検が必要です。
  • 故障修理:システムが故障した場合、修理費用がかかります。

メンテナンスを怠ると、システムの故障や発電効率の低下につながる可能性があります。導入前に、メンテナンス費用についても考慮する必要があります。

デメリット3. 工事業者の見極めが難しい

太陽光発電市場は近年急速に拡大しており、中には十分な知識や経験のない業者も存在します。 技術力や施工経験の乏しい業者に依頼すると、発電効率の低下・システムの故障・雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。

太陽光発電の工事業者を見極める3つのポイント

施工実績を確認する

施工実績が多い業者ほど、経験豊富で信頼できる可能性が高いです。ホームページや資料で実績を確認しましょう。

資格や保険の有無を確認する

太陽光発電システムの施工には、電気工事士などの資格が必要となります。業者が必要な資格を保有しているかどうかを確認しましょう。また、工事保険や賠償責任保険などに加入しているかも確認しましょう。

担当者の対応を確認する

説明が丁寧で分かりやすく、質問に誠実に答えてくれる業者を選びましょう。経験豊富な業者であればスムーズに回答してくれます。また、無理な営業や根拠のない値引きをしない業者を選びましょう。

工場への導入事例

事例1|金属加工工場

特殊金属エクセル様
導入先 株式会社特殊金属エクセル 様
都道府県 埼玉県
年間発電量 636,132 kwh
課題
  • 製造コスト削減に加えて、早期の再エネ導入による脱炭素促進で業界リードを目指したい
効果
  • 当該施設の電気使用量を約10%削減し、年間で約1,000万円の電気代を節約
  • 当該施設におけるCO2排出量を約10%削減し、年間で約300t-CO2の排出を減少

RE100加盟企業を取引先にもつ製造工場が導入を決断した本当の理由

事例2|水産加工工場

株式会社瀬戸水産 様
導入先 株式会社瀬戸水産 様
都道府県 神奈川県
年間発電量 81,534 kwhW
課題
  • 工場のBCP対策と電気代削減によるコストカットを図りたい
効果
  • 当該施設の電気使用量を約30%削減し、年間で約130万円の電気代を節約
  • 事業継続力強化計画認定の取得に寄与(BCP対策)
  • 設備導入にあたり神奈川県の補助金に採択(かながわスマートエネルギー計画)

導入企業インタビュー(株式会社瀬戸水産様)

事例3|熱処理・機械製造工場

第一熱処理工業株式会社
導入先 第一熱処理工業株式会社 様
都道府県 三重県
年間発電量 325,006 kwh
課題
  • 太陽光発電を増設して需要電力に対する自家消費率を高めたい
効果
  • 当該施設の電気使用量を約71%削減し、年間で約550万円の電気代を節約
  • 年間で約166t-co2のCO2排出量削減(約11,067本のスギの木が1年間で吸収するCO2量に相当)
  • 令和3年度補正ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業に採択

事例4|精密機器製造工場

助川電気工業株式会社
導入先 助川電気工業株式会社 様
都道府県 茨城県
年間発電量 19,180 kwh
課題
  • 脱炭素社会への貢献と生産コストの削減に取り組みたい
効果
  • 年間約360万円の電気代削減
  • 年間約85tのCO2排出量を削減
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豊富な施工実績
当社は、創業29年・太陽光発電施工において累計6,500件以上の豊富な実績がございます。長年にわたり培ったノウハウを活かして太陽光発電発電システムの導入を徹底サポートいたします。
屋根の高度計算や修繕も対応可能
当社は、創業時からリフォーム事業も営んでおります。屋根上への太陽光発電システム導入では、必要に応じて高度計算や修繕工事などの対応も可能です。
補助金申請サポート
お客様が利用可能な制度の調査から書類制作、申請業務まで徹底サポートいたします。

まずは無料シミュレーション

まずは無料で、概算費用・導入効果をシミュレーションいたします。

お客様にとって導入メリットが少ないと判断した場合も、事実に基づいた情報を提供し、無理な営業は行いません。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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執筆者:株式会社ハウスプロデュース広報部

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当社は、産業用太陽光発電システムのEPC工事を専門に手がけています。経験豊富な電気工事士やエネルギーマネジメントアドバイザーなどの有資格者が在籍。一次情報や専門家からの取材を基に、EPC事業者としての「現場から得たノウハウ」を活かしたコンテンツ作りに取り組んでいます。

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