自家消費型太陽光発電と遊休地の相性|設置のメリット・デメリットを解説

事業所の屋根に自家消費型太陽光発電設備を導入し、電気代削減や環境経営に向けて舵を切る企業の事例を聞くことが増えました。一方、自社屋根や敷地内に発電設備を導入できない場合、遊休地に発電設備を設置して自社に電気を送る方法があることをご存知でしょうか。

この記事では、自社に自家消費型太陽光発電設備を導入できない企業・経営者に向けて、遊休地に設置するメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

遊休地から事業所へ電力を送る仕組み

自己託送の仕組み

(画像引用元:経済産業省|~自己託送の制度化について~

自家消費型太陽光発電を導入する場合、設置場所は屋根を含む事業所の敷地内か遊休地の2択となります。

屋根の形状・広さ・耐久性によっては、自社に太陽光発電設備を設置することが難しい場合があります。その場合は、「自己託送」といい、遠隔地の太陽光発電設備から事業所に電力を送る方法があります。

既存の電力系統を使用するため、発電設備から複数の事業所へ送電することも可能です。

※電力系統:発電設備から家庭や企業に電気を送るための設備

自己託送については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。

遊休地に自家消費型太陽光発電を設置するメリット

買い手が見つからない土地を有効活用できる

広い土地と太陽光発電

遊休地への自家消費型太陽光発電の導入が進めば、買い手がつかない土地の活用化が期待できます。田舎や郊外の土地・造成が必要な土地・荒れてしまった農地など、一般的な不動産業者ではなかなか買い手が見つからない土地でも、日光さえ当たれば太陽光発電用地として活用できることがあります。

土地の扱いに困っている方と、自己託送による太陽光発電を検討している企業をマッチングできれば、双方にメリットが生まれるでしょう。

太陽光発電設備を設置できない事業所でも導入できる

屋上の室外機

先述したように、屋根の状態や形状によっては自社に太陽光発電設備を導入できない場合があります。自社への導入が難しくなる事例として多い条件は以下です。

  • 屋根の設置スペースが足りない(150坪以上が望ましい)
  • 新耐震基準に満たない(1981年6月以前の建築物)
  • 建物の高さが16メートルを超える(施工時の安全確保のため)
  • 屋根の形状が合わない(スレート屋根など)

自家消費型太陽光発電の導入をあきらめていた事業所でも、遊休地に設備を設置する自己託送なら導入できるメリットがあります。

遊休地に自家消費型太陽光発電を設置するデメリット

広い土地が必要

遊休地への自家消費型太陽光発電の導入では、高圧以上の設備を設置する必要があるため、広い土地が必要になります。

高圧のなかでも小さめの100kW規模の発電設備を建設する場合でも、土地は400坪以上の広さが必要になります。さらに、土地を自社名義で持っていない場合は、借りるか購入するという金銭的・時間的なコストもかかります。

高圧の発電設備に限られる

高圧太陽光発電所の写真

2021年1月現在では、自己託送を行う場合は高圧以上の設備を設置する必要があります。 自己託送では、遠隔地で発電した電力を自社まで送る過程で、電力が減少していきます。低圧規模の発電設備では電圧が弱く、離れた自社まで電力を送る力が足りなくなることがあるため、自己託送は高圧以上を対象としています。

つまり、高圧以上の電力を使用するような企業でなければ自己託送も相性が良くないといえます。

送電する電力量を契約時に決めておく必要がある

自己託送では、「30分ごとに送る電力量」をあらかじめ設定する必要があります。これは、電力の需要と供給を一致させる「同時同量」の原則に基づいています。

たとえば、自己託送を行う企業が急に大量の電力を流したり止めたりすると、同時同量の原則が崩れ、電力の供給が不安定になったり、停電が起きたりするリスクがあります。そのため、送電する電力量を事前に設定するのです。

また、設定した30分ごとの電力量と実際の電力量が一致しない場合、自己託送を行う企業はペナルティとして「インバランス料金」を支払わなくてはなりません。ちなみに、このインバランス料金の設定は電力会社ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

事業所へ直接送電できない

自己託送による自家消費型太陽光発電では、事業所へ直接送電できないデメリットがあります。 自社に設備を設置している場合は、系統を挟まず直接電気を送れるため、発電した電力を効率良く使えるほか、停電時でも電気が供給されます。

一方、自己託送では系統を挟むため、送電の過程で電力量が減少するほか、系統に不具合が生じた場合は発電設備からの電気が送られてきません。

太陽光発電に向いている遊休地の特徴

日当たりが良い太陽光発電

日当たりがよい

太陽光発電は、文字どおり太陽光がエネルギー源です。発電設備を設置する際には、日当たりのよさに重点を置いて 場所を探しましょう。

年間の日射量は地域ごとに異なるため、日射量が豊富な地域の遊休地に設置すれば、より発電量を稼げるでしょう。また、発電設備の周りの建物・木・電柱などの障害物で影が入らないことも大切 なポイントです。せっかく晴れていても、太陽光パネルに影が差すと発電量が低下してしまいます。

平らな土地である

太陽光発電設備を設置する遊休地は、傾斜がなく平らな土地のほうが向いています。日本では、太陽光パネルの角度は約30度が発電効率が高いといわれているため、傾斜のある遊休地に設置すると発電量が増加しそうに思えます。

しかし、傾斜のある土地に太陽光パネルを設置する場合、土地の造成・木の伐採・安定性を高めるための補強工事などで余計に費用がかさむ場合があります。また、土砂崩れのリスクも高まります。

近くに電柱がある

太陽光発電設備の設置では、設備に一番近い電柱に電線を繋ぐ作業があり、この費用は発電事業者(自社)の負担となります。また、近くに電柱がない場合は、電柱を新たに設置する必要があり、その費用も事業者の負担となります。そのため、近くに電柱があると設置にかかる費用を抑えられます。

太陽光発電に向かない遊休地の特徴

農地は手続きが必要

登記上の分類(地目)が農地である場合、太陽光発電事業を行えないため、「農地転用」という手続きを行う必要があります。この手続きを行政書士に依頼する場合、10万円前後の費用がかかることが想定されます。

土地の現在の地目は、法務局の窓口や郵送、オンライン申請にて登記事項証明書を請求すれば調査できます。証明書の発行には480円から600円の費用がかかります。

法務局のページはこちら

住宅街はトラブルになる可能性がある

住宅街にある遊休地へ太陽光発電設備を導入することは、トラブルの原因となる可能性があるためあまり向きません。住宅街では、太陽光パネルの反射光がトラブルになったり、景観の観点から近隣住民に受け入れられなかったりということが起こりえます。事業者側としても、こういったトラブルの心配を生む住宅街への建設は極力避けたいところです。

まとめ

自家消費型太陽光発電と遊休地を組み合わせる「自己託送」は、まだ世に広まっているとはいえません。しかし、脱炭素社会に向けた世界的な動きのなか、環境経営への入り口として導入が増えていくことは間違いないでしょう。

自家消費型太陽光発電を自己託送で検討する時は、今回ご紹介した相性のよい遊休地の条件をぜひ参考にしてください。

太陽光設置お任せ隊へのお問い合わせ

お問い合わせ内容   
※営業目的でのお問い合わせはご遠慮下さい。
法人・個人
法人名※法人の場合
お名前
お電話番号
※半角数字でご入力ください。
メールアドレス
ご相談内容
太陽光発電に関するご不明点やご質問などお気軽にご相談ください。
PAGE TOP