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即時償却・特別償却のメリットデメリット | 中小企業の節税テクニック

法人の節税方法として「減価償却」があります。減価償却については理解されている方もいることと思いますが、即時償却や特別償却、税額控除など、減価償却以外の節税方法を自身で選択できる場合があります。

これらの違いやメリットデメリットを明確に理解することで、会社運営の状況を考慮した適切な会計処理が行えるようになります。節税を考える上で必須の知識となりますので、しっかりと理解しておきましょう。

減価償却の意味と節税テクニック

まず、即時償却や特別償却の違いを理解するために、基本となる「減価償却」からおさらいしていきます。 減価償却とは、不動産の場合はその建物自体、設備投資の場合は設備が対象で、これらは「資産」となります。

それぞれの対象物(資産)は、定額法で定められた「法定耐用年数」に応じて、費用を年度ごとに分散して経費に計上できます。

そのため、法定耐用年数の期間内は、毎年減価償却費が発生するので、節税効果を保てます。

減価償却の重要なポイントとして「定額法」と「定率法」があります。 法人の場合、通常は減価償却は定額法で計上されますが、機械装置・車両運搬具・器具備品にあたる資産については、定率法を選択して計上することも可能です。

●定額法=毎年、資産の減価償却費を分割し同額を経費計上する。
●定率法=2年目以降、前年の減価償却費を差し引いた額を経費計上する。

定率法は、1年目からの減価償却費が大きいため、節税効果は大きいです。 見かけ上利益を少なくできますので、損益通算した際の法人税を節税できます。また、資金の回収が早まることにより、金融機関からの融資も受けやすくなるメリットがあります。

即時償却の意味と節税テクニック

設備投資の際の購入費用は、減価償却の場合、毎年分割して経費計上をしていましたが、即時償却はその反対です。即時償却を行うと、設備投資での購入費用を初年度に「全額」経費として計上できます。

例えば、法定耐用年数10年の設備を1000万円かけて設備投資を行なった場合、

●減価償却では、毎年「100万円」を10年にわたり経費として計上(定額法)
即時償却では、初年度に「1000万円」を経費として計上

この通り、初年度に全額償却が可能ですので、即時償却を活用することで初年度に大きく節税できます。

即時償却のメリットとしては、初年度に「全額」を経費計上し、設備投資を行なった翌年に支払う税金(法人税)が大幅に軽減されます。その分の資金を、さらに別の設備投資に使用することで、効率よく資金を循環させることで利益を上げていくことが可能となります。

反対に、即時償却のデメリットとしては、減価償却の様に2年目以降は費用として計上できなくなります。そのため、即時償却を活用する際は、例年以上に利益が多い年にタイミングを合わせる必要があります。

即時償却の活用は、税理士と相談した上で判断することをオススメします。

特別償却の意味と節税テクニック

特別償却とは、設備投資による減価焼却費に、設備取得価格プラス30%の特別償却が青色申告を行う中小企業(資本金3,000万円以下の法人、個人事業主)が利用できる特別措置です。

例えば、法定耐用年数10年の設備を1000万円かけて設備投資を行なった場合、

●減価償却では、毎年「100万円」を10年にわたり経費として計上(定額法)
特別償却では、初年度に「400万円」を経費として計上

となります。通常の減価償却費(100万円)に対して、1000万円の30%(300万円)を加えた「400万円」を経費として計上することが可能です。

特別償却のメリットも、即時償却と同様に、設備投資を行なった翌年の税金を節税できることです。そのため、節税した分の資金を別の設備投資に回すことで、効率よく資金を循環させ、利益を上げていくことが可能となります。

即時償却の全額(100%)償却よりはインパクトが落ちますが、特別償却では、1年間繰越して適用できます。設備投資を行う初年度に特別償却を行うと赤字となってしまう場合は、翌年に繰越して特別償却を適用できます。

即時償却の様に利益が多い年に合わせる必要が無いため、活用しやすい節税方法です。

節税方法 メリット デメリット
即時償却 ・初年度に全額償却が可能(節税効果が高い) ・利益が多い年に合わせて使用する必要がある
特別償却 ・取得価格の30%の償却がが可能
・翌年に繰り越して適用出来る
・会計上の計算が複雑になる

では、即時償却と特別償却のメリットデメリットは理解していただけたところで、実際に「即時償却」「特別償却」「税額控除」を活用できる税制優遇をご紹介いたします。

中小企業経営強化税制(即時償却 or 税額控除)

中小企業経営強化税制は、青色申告をする中小企業・小規模事業者による積極的な設備投資を後押しする優遇税制です。設備投資による取得価格の即時償却、もしくは7%( 資本金3,000万円超1億円以下の法人は10%)相当額の税額控除どちらかを選択・適用できます。

中小企業強化税制の対象となる設備は、A型類、B型類があります。 それぞれ優遇税制を利用できる条件が異なります。

■A型類:経営力の向上に資するものの指標が旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備
(工業会等から証明書を取得する必要があり)

■B型類:年平均の投資利益率が5%以上となることが見込まれること
(経済産業局から確認書を取得する必要があり)

A類型 (対象設備) B類型 (対象設備)
・測定工具及び検査工具(30万円以上/5年以内)
・器具備品(30万円以上/6年以内)
・建物付属設備(60万円以上/14年)
・ソフトウェア(70万円以上/5年以内)   
・機械装置(160万円以上)
・工具(30万円以上)
・器具備品(30万円以上)
・建物付属設備(60万円以上)
・ソフトウェア(70万円以上)

(参照元:中小企業庁|中小企業税制(PDF))

中小企業経営強化税制は、2021年3月末まで中小企業経営強化税制による即時償却または税額控除が利用可能です。

以下の記事でも、税制優遇について解説しています。
→税制優遇攻略!自家消費太陽光発電【中小企業必見】

即時償却と税額控除はどちらがお得?

中小企業経営強化税制には、即時償却と税額控除を選択する事ができます。 企業状況によってどちらが経営を有利にするかは異なりますが、償却と控除の違いもおさらいしておきましょう。

即時償却の100%や、特別償却の30%の償却と比べると、7%と遥かに低いと思われがちですが、 「償却」とは、あくまで減価償却を前倒しして、節税効果が出るタイミングを早める制度です。 対して「税額控除」とは、課税額から控除額をそのまま差し引いた上で、通常通り減価償却も別枠として行う事ができる優遇税制です。

つまり、控除額はそのまま免税できるという事になりますので、100%の即時償却より節税効果は小さいものの最終的な課税額は、税額控除の方が7%分お得になります。

中小企業投資促進税制 (特別償却 or 税額控除)

中小企業経営強化税制は、青色申告をする中小企業・小規模事業者による積極的な設備投資を後押しする優遇税制です。設備投資による取得価格の30%の特別償却、もしくは7%( 資本金3,000万円超1億円以下の法人は10%)相当額の税額控除どちらかを選択適用できます。

●中小企業投資促進税制の対象設備

設備 取得価額要件
機械装置 1台又は1基の取得価額が160万円以上のもの
測定工具・検査工具 1台又は1基の取得価額が120万円以上のもの (事業年度の取得価額の合計額が120万円以上のものを含む)
一定のソフトウェア 一定のソフトウェアの取得価額が70万円以上のもの (事業年度の取得価額の合計額が70万円以上のものを含む)
普通貨物自動車 車両総重量3.5t以上(注2)
内航船舶 全て(注3)

(注1)中古品、貸付の用に供する設備は対象外です。 (注2)普通貨物自動車は、道路運送車両法に規定する普通自動車で、貨物の運送の用に供するものが対象です。 (注3)取得価額の75%が対象となります。

(参照元:中小企業庁|中小企業税制(PDF))

中小企業投資促進税制は、2021年3月31日まで中小企業投資促進税制による特別償却または税額控除が利用可能です。

節税と経費削減を同時に実現!自家消費太陽光発電

当社で行なっております自家消費太陽光発電では、先ほどご紹介した中小企業強化税制と中小企業投資促進税制のどちらでもできます。

中小企業経営強化税制(即時償却)を利用して導入した場合の節税ケース

2,000万円の税引前利益が出ている中小法人のケースでは、800万円以下に対しては15%、800万円を超える部分に対しては23.2%が課税対象となります。

通常であれば、2,000万円に対して約3,984,000円の法人税が課税されます。1,000万円の自家消費太陽光発電を導入し、中小企業経営強化税制による即時償却を活用した場合、取得価格の1,000万円をそのまま経費として計上し、1000万円が課税対象となりますので、約232万円の節税することができます。

自家消費太陽光発電では太陽光発電によって得られた電気をそのまま施設内で使用することができるため電力会社からの購入電気を大幅に削減することが可能です。

加えて、2020年のFIT(固定買取価格制度)を利用する事で、施設で電気を使用しない休業日に発電した電気をそのまま電力会社へ売却することで営業外収益を得る事が可能です。

(*2020年のFIT適応は、2020年12月18 日までに電力会社及び、経済産業省への申請認定が必要です。)

このように、自家消費太陽光発電による設備投資は、「即時償却特」「特別償却」「税額控除」いずれかを活用すると同時に年間の電気代を大幅に削減することができます。

自家消費型太陽光発電のメリットについて、以下の記事で解説しています。
→自家消費太陽光発電のメリットとは?

税制優遇を活用した自家消費太陽光発電のご相談はお任せ隊へ

中小企業経営強化税制、中小企業投資促進税制を受けるには一定の条件を満たしている必要がございます。 又、今回ご紹介しきれていない自家消費太陽光発電のお得な導入方法などもございます。 節税対策をご検討されている企業様は是非一度、当社にご相談ください。

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