2022年の補助金情報まとめ| 脱炭素・自家消費型太陽光発電(中小企業・自治体向け)

2020年10月、当時の菅総理大臣により、2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを目指す「カーボンニュートラル政策」が始動されて以来、大手企業の多くが率先して事業の脱炭素化への取り組みを強化しています。

とくに、自家消費型太陽光発電を筆頭に再生可能エネルギーを活用した脱炭素への機運が社会的にも注目を浴びています。

そんななか「自社でも率先して脱炭素に取り組みたい」と考える中小企業の経営者や自治体関係者も多いでしょう。

そこで今回は、2021年9月7日に各省庁から取りまとめられた一般会計概算要求・要望額をもとに2022年度(令和4年度)の自家消費型太陽光発電や、その他の脱炭素関連の補助金について解説します。中小企業や自治体で使えるの補助金情報についても記載がありますので、ぜひご確認ください。

※本記事にてご紹介する補助金は一例です。これら以外にも、太陽光発電に関する補助事業を行っている自治体や、補助事業を開始する自治体が存在する可能性があります。
※補助金の交付決定や審査は各機関によって行われます。当社では使える補助金の調査をさせていただきますが、補助金の交付や審査について関わることはありません。
※2022年度の補助金の概算要求時点での情報となります。各補助金ほ情報が確定次第、随時更新していきます。
※太陽光関連事業を行う当社と業務が類似する企業さま等による、補助金の調査および申請のサポートのみのご依頼は承っておりません。当社にて設備導入をご検討いただくお客様へご案内しております。

2022年度は過去最大!脱炭素に向けた補助金の概算要求額

各省庁から取りまとめられた一般会計概算要求・要望額の総額は111兆6559億円となり、2021年度の105兆4071億円を上回り過去最大の概算要求額となっています。

財務省から公開された環境省・経産省・国交省の概算要求額の内訳は以下の通りです。

  要求額・要望額計 前年度予算額
環境省 4,345億円 3,233億円
経済産業省 10,825億円 9,170億円
国土交通省 71,249億円 60,578億円

なかでも環境省の概算要求は「2030年ターゲット達成」に集中的に取り組む基本方針に取り組むことが明らかにされています。これは、2021年4月に、当時の菅総理大臣が「2030年度までに温室効果ガスを46%削減する」と宣言した背景があります。

そのため、環境省では「温室効果ガス46%」「陸・海の保護区域等30%確保」「脱炭素インフラ輸出に1兆円」など温暖化問題や「サーキュラーエコノミービジネス」と言われる大量生産・大量廃棄の問題の解決に対しての取り組みを推進しています。

2022年度に向けて自家消費型太陽光発電で使える補助金(概算要求)

需要家主導による太陽光発電導入加速化補助金 (民間企業・等)

カーボンニュートラル達成の実現に向けて、SDGs・RE100を始めとした事業活動を通じた再エネ活用が求められる状況を踏まえ、需要家の自立的な太陽光発電設備の導入を支援するための制度です。

目的 需要家による自主的な太陽光発電設備導入の拡大を支援
交付要件 一定規模以上の新規設置案件であること※(同一の者が主体となった案件であれば、複数地点での案件の合計も可)
FIT/FIPを活用しない、自己託送ではないこと 等
事業内容 2030年の温室効果ガス削減目標の実現に寄与する太陽光発電事業
対象設備例 太陽光発電設備
補助対象 民間企業 等
実施期間 2022年度(令和4年度)〜未定
交付率 設備導入費用の2分の1 等

予算要求額は80憶円となっており、対象となれば導入費用の2分の1が補助される見込みです

地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(地方公共団体・等)

市区町村が自家消費型の太陽光発電など再エネ設備を導入する際にも活用できる補助金です。概算要求額は200億円となっており、多くの地方自治体で脱炭素への取り組みが強化されることが想定されます。(2021年11月時点)

目的 A. 脱炭素先行地域への支援
B. 重点対策に取り組む地域への支援
事業内容

A. 下(1)を前提に、(2)・(3)を組み合わせて地域・施設の脱炭素に取り組む事業
 (1)地域の再エネポテンシャルを最大限活かした再エネ等設備の導入
 (2)地域再エネ等の利用の最大化のための基盤インフラ設備の導入
 (3)地域再エネ等の利用の最大化のための省CO2等設備の導入

B. 国の目標を上回るレベルの対策や複数の重点対策を組み合わせた事業
対象設備例

A.
・太陽光、風力、中小水力、バイオマス・再エネ熱・未利用熱利用設備(太 陽熱、地中熱、温泉熱、融雪熱、下 水熱等) 等
・蓄エネ設備・自営線や熱導管・再エネ由来水素関連設備・エネマネシステム 等
・ZEB・ZEH・断熱改修等 ・ ゼロカーボンドライブ(電動車、 充放電設備等) ・その他各種省CO2設備(高機能・ 高効率換気・空調、コジェネ等) 等

B. 自家消費型太陽光発電や、ZEB / ZEH、断熱改修など
補助対象 地方公共団体 等
実施期間 2022年度(令和4年度)~2030年度(令和12年度)
交付率 設備導入費の4分の3・2分の1など

新規の補助事業にも関わらず、概算要求額が200億円となっていることから、環境省としては自治体に率先して脱炭素化を進めてほしいと考えていることが伺えますね。

PPA 活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業

おもにオンサイトPPA・オフサイトPPAを活用した太陽光発電設備の導入に活用できる補助金制度となっており、2022年度の概算要求は164億5000万円です。
前年度から継続されている制度や新しく追加されたものがあります。そのなかから「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」と「 新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業」をご紹介します。

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業

事業目的 オンサイトPPAモデル等を活用した自家消費型太陽光発電システム及び蓄電池の導入支援を通じて、当該設備の価格低減の推進とストレージパリティの達成、ひいては脱炭素化・防災性の向上を目指す。
交付要件 オンサイトPPAモデル等の初期費用0円の仕組みを用いた導入であること
事業内容 ・業務用施設・産業用施設・集合住宅・戸建住宅への自家消費型の太陽光発電設備や蓄 電池(車載型蓄電池を含む)
・ストレージパリティ達成に向けた課題分析・解決手法に係る調査検討を行う
対象設備例 自家消費型太陽光発電設備・蓄電池
補助対象 民間事業者・団体 等
実施期間 2021年度(令和3年度)から2024年度(令和6年度)
交付率 ・太陽光発電設備 定額:4から5万円/kW
・蓄電池 定額:5.5万円/kWh(家庭用)又は7万円/kWh(業務・産業用)(上限1.5億円)

リースや自社購入、蓄電池の有無など導入条件によっても補助金の交付条件が異なる制度であり、下記がその一例です。

蓄電池あり 蓄電池なし
PPA リース 購入 PPA リース 購入
4万円/kW × ×
5万円/kW × × × ×

新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業

事業案内 地域の再エネポテンシャルを有効活用するため、地域との共生を前提とした上で、新たな手法による太陽光発電等の再エネ導入とその価格低減促進を図る
交付条件 本補助金を受けることで導入費用が最新の調達価格等算定委員会の意見に掲載されている同設備が整理される電源・規模等と同じ分類の資本費に係る調査結果の平均値又は中央値のいずれか低い方を下回るものに限る。
事業内容 (1) 建物における太陽光発電の新たな設置手法活用事業
(2) 地域における太陽光発電の新たな設置場所活用事業
(3) オフサイトからの自営線による再エネ調達促進事業
(4) 再エネ熱利用・自家消費型再エネ発電等の価格低減促進事業
(5) 未利用熱・廃熱利用等の価格低減促進事業 等
対象設備例 (1) ソーラーカーポート
(2) 営農地・ため池・廃棄物処分場を活用した太陽光発電
(3) 遠隔地に導入した太陽光発電の電気を自営線で調達する
(4) 再エネ熱利用や自家消費又は災害時の自立機能付きの再エネ発電(太陽光除く)
(5) 未利用熱利用・廃熱利用・燃料転換により熱利用の脱炭素化を図る取組での設備導入
補助対象 民間事業者・団体 等
実施期間 2024年度(令和6年度)まで
交付率 (1) 3分の1
(2) 2分の1
(3) 3分の1
(4) 4分の3または3分の1
(5) 2分の1または3分の1

「再エネ主力化に向けた需要側の運転制御設備等導入促進事業」「平時の省CO2と災害時避難施設を両立する直流による建物間融通支援事業」「データセンターのゼロエミッション化・レジリエンス強化促進事業」「公共施設の設備制御による地域内再エネ活用モデル構築事業」などその他のPPA活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業は環境省の資料をご確認ください。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

ご不明点やご質問などお気軽にお問い合わせください

中小企業が脱炭素経営を行うために導入できる補助金

カーボンニュートラルを実現するためには、大手企業だけでなく、中小企業も脱炭素経営に取り組むことが必須です。そのため、中小企業向けの補助金ももちろん設けられています。いくつか例をご紹介します。

グリーンリカバリーの実現に向けた中小企業等向けCO2削減比例型設備導入支援事業

グリーンリカバリーとは、コロナ禍を乗り越えて脱炭素に取り組む中小企業支援を目的とした事業です。

事業目的 業務部門・産業部門における2030年目標や2050年目標の達成に向けて、工場・事業場における先導的な脱炭素化 に向けた取組を推進
対象設備例 太陽光発電・空調設備・高機能換気 等の省エネ設備
補助対象 民間事業者・団体 等
実施期間 2022年度(令和4年度)
交付条件 中小企業等による省CO2型設備等の導入に対して、以下の(1)、(2)のうちいずれか低い額の補助を行う(補助上限5,000万円)
交付率 (1)年間CO2削減量×法定耐用年数×5,000円/tCO2*(円)*高機能換気導入は7,700円/tCO2
(2)総事業費の1/2(円)

工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業

工場や事業場の設備更新や電化・燃料転換・運用改善による取り組みを支援する事業です。

事業目的 (1) コロナからの復興を通じて、脱炭素に取り組む中小企業を支援
(2) 脱炭素化に向けて更なる排出削減に取り組む事業者の裾野を拡大
事業内容 (1) 脱炭素化促進計画の策定支援
(2) 設備更新に対する補助
交付要件

(1) 「脱炭素化促進計画」に基づく設備更新の補助 (補助上限1億円) 工場・事業場単位で15%削減または主要なシステム系統で30%削減できるもの

(2) 以下を満たす「脱炭素化促進計画」に基づく設備更新の補助 (補助上限5億円)
  • ガス化または電化等の燃料転換
  • CO2排出量を1,000t-CO2/年以上削減
  • システム系統でCO2排出量を30%削減
補助対象 民間事業者・団体、地方公共団体一般
実施期間 2021年度(令和3年度)から2025年(令和7年度)
交付率 2分の1または3分の1

電動車×再エネの同時導入による脱炭素型カーシェア・防災拠点化促進事業

地方公共団体や民間事業者が、公用車や社用車を再生可能エネルギー導入を合わせて電動化することで、移動の脱炭素化を図るための事業です。2022年度の概算要求額は10億円です。

事業目的 地域住民とのシェアリングやレジリエンス強化の促進
事業内容 (1) 再生可能エネルギー発電設備と電気自動車等を同時購入し、地域住民向けにシェアリングする取組を支援
(2) 災害拠点化し、地域のレジリエンス強化へ貢献
交付要件 (1) 地方公共団体及び民間事業者・団体である
(2) 自治体及び民間企業の施設
補助対象 民間事業者・団体、地方公共団体
対象設備例 太陽光発電・電気自動車・蓄電池・充放電設備・外部給電器 等
補助期間 2021年度(令和3年度)から2025年(令和7年度)
交付率 2分の1または3分の1(定額) ※一部上限あり

委託事業者向け脱炭素関連の補助金

ここまでご紹介してきた補助金・助成金は、自社で直接脱炭素経営や太陽光発電を行いたい企業向けでした。この「企業の脱炭素経営実践促進事業」は、環境省からの委託事業となり、委託費をもらう代わりに国が進めたい事業を行います。具体的には、自社で脱炭素経営をしたい企業に対して、ガイドブックを作成したり説明会を開くことで後押しします。本事業は下記の2つに分けられます。

企業の脱炭素経営実践促進事業

製品・サービスの温室効果ガス排出量見える化等促進事業

エネルギー削減に取り組む企業が消費者・投資家・金融機関などから評価されるようにするための事業です。2022年度の概算要求額は2億円です。

事業目的 温室効果ガスの排出削減に取り組む企業が消費者・投資家・金融機関などから評価される
事業内容 (1) 製品・サービスのライフサイクルを通じた温室効果ガス排出量の算定・表示推進事業
(2) インターナルカーボンプライシング活用による投資意思決定支援モデル事業
(3) 気候リスク・機会のシナリオ分析等TCFD提言に沿った情報開示に関する調査・推進事業
対象設備例 (1)(2)(3)いずれも、企業の脱炭素化を進めつつ、対外的なアピールに資するガイドブックの作成など
補助対象例
  • 製品のタグにCO2排出量を表示
  • 脱炭素化のビジネスモデルを構築し、それをガイドブック化したり説明会を開いたりする取り組み 等
実施期間 2022年度(令和4年度)まで
委託先 民間事業者・団体

脱炭素経営基盤整備とSBT等目標達成に向けた行動計画策定支援等事業

中小企業を含む企業の具体的な脱炭素経営に向けた行動を支援するための事業です。2022年度の概算要求額は4億4,000万円です。

事業目的 企業が脱炭素経営を進める上での基盤の整備と、SBT等の目標達成に向けた行動計画策定を後押しする
事業内容 (1) サプライチェーンの脱炭素化推進事業
(2) 地域の再エネ活用推進事業
補助対象 (1)、(2)ともに、脱炭素経営に関する情報提供を行ったり、企業向けの脱炭素ガイドブックを作成する
実施期間 2022年度(令和4年度)まで
委託先 民間事業者・団体

住宅用太陽光発電による脱炭素関連の補助金事業

住宅建設関連での脱炭素への取り組みに関に関しては以下の事業がございます。

  • 戸建住宅ZEH化等支援事業、集合住宅の省CO2化促進事業
  • ZEH・ZEBの普及や木材活用、ストックの省エネ化など住宅・建築物の省エネ対策等の強化
  • 住宅・建築物需給一体型等省エネルギー投資促進事業

採択率90%!2022年脱炭素経営に向けた補助金相談はお早めに

2022年度に自家消費型太陽光発電や脱炭素経営で使える補助金・助成金をご紹介しました。各補助金の予算が決定したときなど、情報が入れば随時更新していきます。

補助金を利用しての太陽光発電導入を検討している場合の注意点は、早めの準備が有利だということです。というのは、各補助金の予算には限りがあるため、受付期間内であっても予算に達した時点で終了してしまうケースがあるからです。

また、太陽光発電の業者と契約しても、電気関連の手続きや工期の関係で日程が後ろ倒しになった場合、補助金の申請が間に合わなくなってしまうケースもあります。そのため、導入を検討する場合は、早めに動くことをおすすめします。

太陽光設置お任せ隊(運営:株式会社ハウスプロデュース)で多数企業様から自家消費型太陽光発電の導入をご検討いただき、合わせて補助金の申請を行った案件では採択率90%の実績があります。(2021年11月時点)

2022年に向けて設備導入をご検討の事業者様はお早めにご相談ください。

※本記事にてご紹介する補助金は一例です。これら以外にも、太陽光発電に関する補助事業を行っている自治体や、補助事業を開始する自治体が存在する可能性があります。
※補助金の交付決定や審査は各機関によって行われます。当社では使える補助金の調査をさせていただきますが、補助金の交付や審査について関わることはありません。
※2022年度の補助金の概算要求時点での情報となります。各補助金ほ情報が確定次第、随時更新していきます。
※太陽光関連事業を行う当社と業務が類似する企業さま等による、補助金の調査および申請のサポートのみのご依頼は承っておりません。当社にて設備導入をご検討いただくお客様へご案内しております。

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 執筆者
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太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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