2021年度FIT買取価格の情報|太陽光発電投資の次は自家消費

2021年1月27日、2021年度及び2020年度の固定価格買取制度(FIT)の情報が公表されました。
ここでは、改正後の固定価格買取制度の概要と変更点をお伝えするとともに、2021年度以降の太陽光発電の動向について解説します。

2021年度のFIT制度における売電価格

経済産業省が公表した資料「令和3年度以降の調達価格等に関する意見」をもとに、固定価格買取制度(以下、FITと記す)における2021年度・2022年度の買取価格(売電価格)と買取期間(売電期間)は、以下のように設定されました。

設置容量 2021年度
(買取価格)
2022年度
(買取価格)
買取期間 解体等積立基準額
10kW未満 17円/kW 17円/kW 10年間
10kW以上~50kW未満 12円+税/kW 11円+税/kW 20年間 1.33円/kWh
50kW以上250kW未満 11円/kW+税 10円/kW+税 0.66円/kWh
250kW以上1,000kW未満 入札制度 入札制度 0.66円/kWh

FIT改正により、2020年から買取価格の仕組みが大きく変更されています。
ソーラーパネルの設置容量が10kW以上50kW未満(小規模事業用太陽光発電)の「全量売電」が廃止され「余剰売電」のみ適用されています。

また、新たに組み込まれた地域活用要件によりソーラーパネルによる発電量の30%以上は自ら消費する設計(自家消費比率30%以上)になっていることがFIT認定を受ける条件となります。

ただし、10kW以上50kW未満の営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)または、設置容量50kW以上の太陽光発電設備に関しては、引き続き全量売電が適用されています。(2021/05/18 現在)

地域活用要件とは?

2020年度のFIT改正から、新たに加えられたのが地域活用要件です。
現在は、小規模太陽光発電設備に対してのみ適用される制度であり、地域活用要件を満たしていない設備はFITの対象として認められません。

地域活用要件の具体的な内容としては、以下の点が挙げられます。

1.自家消費の確認(余剰売電を行う設備構造・事業計画)

  • 電力の自家消費が可能な配線構造になっている
  • 自家消費率30%以上の「自家消費等計画」の策定・提出

自家消費比率をシステム構造的に満たさないと疑われる案件に関して、発電事業の状況を確認した上で認定の取り消しなどの措置が講じられる恐れがあります。
具体的な状況把握のため、電力会社との供給契約に係る電気料金請求書(検針票)などを保存し、発電量を記録しておきましょう。

2.災害時の活用(災害時に活用可能な設備構造・事業計画)

  • 停電時に外部電源を使用せず発電を再開できる構造になっている
  • 給電用コンセントを設置し、災害時の活用が可能である

停電時の発電再開には、少なくとも10kW相当分の自立運転機能が付いているパワーコンディショナーを設置し、1.5kWの自立運転出力の確保が必要になります。
また、農地転用許可が10年間になり得るソーラーシェアリングについては例外的に②を満たすことでFIT認定の対象になります。

地域活用要件の確認では、経済産業省でもあらゆる議論が進んでおり、今後はより厳格化されていくことが予測されます。

過去の売電価格の推移

FITは2012年から開始され、買取価格は1kWhあたりの発電に対し「40円+税」から始まりました。(設置容量10kW以上50kW未満の太陽光発電の場合)
FITによる電力買取の一部は、再エネ賦課金として国民が負担しています。国民の負担増加を防ぐため、国内の再生可能エネルギーの普及に合わせて買取価格を下げる必要があります。

2021年度以降のFIT制度の行方

増加する再エネ賦課金

画像引用:再エネのコストを考える|経済産業省

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)は、再生エネルギー由来の電気に対して電気使用料金に上乗せされる形で国民が支払っている料金です。 再エネ賦課金によって集まった資金の一部は、FITによる電力買取を通じて発電事業者に支払われます。 これによって発電事業者は発電設備建設コストの回収の見通しが立ち、再生可能エネルギーの普及が進むことになります。

しかし、近年になりFIT対象の発電事業者が急増したことで買取費用総額が増加し、再エネ賦課金の負担は年々増大しており、2030年のピーク時で3.5円から4.1円/kWh程度まで上昇する見込みです。

FITに依存しない再生可能エネルギーの拡大

FITによる再生可能エネルギーの買取によって、日本の再エネ導入容量は2012年度(FIT施行開始時)の309億kWhと比べ、2018年時点で963億kWhまで増加しています。
日本の再エネ導入容量は、たった6年間で3.1倍に増加しています。
この急激な増加によって再エネ導入容量は世界第6位、とりわけ太陽光発電においては世界第3位(2018年時点)まで押し上げる結果となりました。

経済産業省は2050年時点で発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合を50%から60%(2020年時点の再エネ比率21.7%)とすることを示しています。
しかし、FITによる再エネ導入が増えるということは国民負担の増加を伴います。
2020年度のFIT改正では小規模太陽光発電事業者の全量売電が撤廃されたことからも、FITに依存しない再生可能エネルギーの拡大に移行していることが推察できます。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

ご不明点やご質問などお気軽にお問い合わせください

FIT終了後の新しい市場は「自家消費」へ

太陽光発電システムによる「自家消費」とは

自家消費型太陽光発電とは、店舗・施設の屋根・私有地などに太陽光発電システムを設置して、発電した電気を売電ではなく事業電力として使用する仕組みです。
特に電気消費が多い企業や家庭である場合、余剰電力を売電するよりも発電した電気を積極的に使用することで、電力会社から購入している電力をより多く削減できます。

近年では「SDGs」「ESG」などの認識が広まり、企業の社会的責任の重要性が高まっています。
事業運営にともなう環境負荷への影響を考慮した事業継続が広まっていることからも、二酸化炭素排出量の削減に向けて再生可能エネルギーに資する企業が増えています。

売るより使う方がメリットが大きくなる

近年では、「電気は売るより作って使う時代」というフレーズが広まっています。

FITの電力買取は、2020年以降は太陽光発電の小規模発電設備において「売電単価が現状よりも低下」してしまうという事実は変わりません。
また、FITによって国内に再エネ設備が普及したことで、次に起こるのは再エネ賦課金の上昇による電気料金の高騰です。
これらの要因により起こる現象が「グリッドパリティ」です。

グリッドパリティとは、売電による収益と電力会社から購入する電気料金が。売電による収益が、電力会社から購入する電気料金と同等かそれ以下になることを意味しています。
グリッドパリティが起きると、太陽光発電による電力は売却するよりも自身で電気を使用して電気料金を下げた方が経済的メリットを得られることになります。

投資としての太陽光発電は終わりに近づいている?

稼働中の太陽光発電所の売買が活発化

FITによる買取価格が減少したことにより、太陽光発電投資への参入ができないのかというと、じつはそうとは限りません。
2020年以降の小規模発電設備によるFITの全量売電が撤廃されたことにより、2019年までにFIT認定を受けた太陽光発電所の投資案件の希少性が高まっています。
そのため、稼働中の太陽光発電所の取引、いわゆる中古(セカンダリー)市場と呼ばれる太陽光発電の売買が活発化しています。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

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お任せ隊では高品質な自家消費型太陽光発電を提案

太陽光設置お任せ隊 施工事例:特殊金属エクセル様(埼玉事業所・R&Dセンター)

ひとことで太陽光発電を導入するといっても、さまざまなケースが考えられます。
通常のように初期投資を行って導入する方法もあれば、PPAモデルといわれる初期投資を必要としない太陽光発電の導入方法もあります。

また、企業によって設置箇所の条件も電力使用状況も千差万別です。

  • 屋根がパネルの重みにどのくらい耐えられるか
  • 高圧受電設備(キュービクル)に改造が必要か
  • 全量自家消費と余剰売電自家消費どちらが良いのか

自家消費を前提とした太陽光発電では、売電を前提とした太陽光発電とは違い発電量さえ多ければ良いという話ではありません。
太陽光設置お任せ隊では、それぞれ企業によって個別の条件を加味した最適な自家消費型太陽光発電を提案しています。

初期投資0円による太陽光発電導入(PPAモデル)について詳しくは以下の記事でも解説していますので、こちらもぜひご覧ください。

まとめ

FITによる買取価格の低下と再エネ賦課金の上昇などによる電気代の高騰によって、太陽光発電の電気は売電よりも自家消費する方が経済的メリットが得やすい状況にあります。
このような背景からも、多くの企業が再生可能エネルギーの事業活用に着目しています。
近年では企業の社会的責任としてサプライチェーンを巻き込んで取引先・パートナー企業も巻き込んだ環境対策配慮に力を入れる企業が増えています。
太陽光設置お任せ隊では、環境対策・コスト削減・bcp対策・節税などメリットを最大限に活かしたご提案で、企業様の太陽光発電の導入を支援しております。

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