店舗の省エネ対策|照明・空調の省エネ化成功の秘訣と取組事例を解説

店舗運営にあたってエネルギーは不可欠なものです。その上で、限りある資源を有効利用するために省エネ対策を行うことが大切です。

省エネ対策は地球環境保全やエネルギー供給の安定だけでなく、店舗の経済効率にもメリットをもたらします。この記事では、店舗の省エネ対策の参考となるよう、成功のポイントや事例をご紹介します。

店舗全体のエネルギー管理による省エネ対策を成功させるポイント

使用電力を把握

店舗で持続的な省エネを進めていくためには、店長やマネージャーだけでなく従業員全員が使用電力を把握し、電気代削減のための行動に繋げることが大切です。

店舗の使用電力を把握するためのアクションとしては、「電力使用量と電気代のグラフ化」がおすすめです。この方法は省エネ設備などにコストをかけず手軽に始められます。

具体的には、毎月単位で電力使用量と電気代を記録しグラフ化することで、先月と比較したり前年同月と比較したりできます。このグラフは事務所内の目立つ場所に表示し、従業員全員の注意を喚起させましょう。

店舗のエネルギー可視化イメージ

(画像引用元:農林水産省|店舗での省エネルギーの進め方(PDF 9ページ))

使用電力の分析・改善

飲食店やコンビニのように複数の店舗を経営している場合は、面積や営業時間など運営条件が異なる場合があります。このように条件の異なる店舗を比較する場合は、総電力使用量を面積や時間で割り、「面積あたり」や「時間あたり」の使用電力を算出しましょう。

エネルギー効率の悪い店舗は、まずは電力使用状況の把握から始めましょう。先述した使用電力のグラフ化をしたり、費用がかかりますがエネルギー管理システムを設置したりすることで、電力が「どの機器で」「いつ」「どれくらい」使用されているか把握しやすくなります。

空調・照明・厨房設備のどこに無駄な使用電力があるか特定したら、使用時間の調整や温度設定の見直しなどを行い、運用改善を行いましょう。

従業員に対する情報発信

従業員の省エネ活動を促進するため、先述した店舗ごとの電気使用量の比較をランキング形式で発表する企業もあります。これにより、ランキング下位の店舗は改善を目指し、上位の店舗は更なる効率化を図るきっかけになります。

ランキング下位の店舗と上位の店舗で省エネ活動に関する意見交換を行うよう促せば、店舗全体に省エネの知見が広がり、コミュニケーションが活発になる効果も見込めます。

店舗ごとの省エネ実績のリスト化例

(画像引用元:一般社団法人 日本フードサービス協会|外食産業の省エネルギー対策(PDF.12ページ))

店舗の照明設備に関する省エネ対策

不必要な点灯の削減

店舗の省エネ対策で着手しやすい方法は、不必要な照明点灯の削減です。金銭的コストをかけずに実施できるため、省エネ施策の第一歩として手軽に始められます。

たとえば、照明スイッチのそばにオン・オフのタイミングを記入したシールを貼るだけでも、照明の消し忘れを防止でき店舗の省エネに効果的です。

また、常時点灯するスイッチなのか、入室時のみ使用して退室時にはオフにするスイッチなのかをシールで指示しておけば、不必要な照明の稼働を防止できます。

照明のオン・オフのタイミングは、季節ごとの日照時間を踏まえて管理します。日照時間は店舗がある地域によって異なるため、地域ごとの日照時間を参考にしましょう。

LED照明への変更

店舗の照明をLED照明に変更することでも、省エネ効果が得られます。 LED照明は、これまで一般的だった白熱電灯よりも導入費用がかかりますが、消費電力が少ないため照明のエネルギー効率化に繋がります。

また、LED照明の寿命は4万時間から5万時間といわれており、計算上1日12時間点灯しても9年から11年持ちます。そのため、高所の看板の照明に使用している場合などはメンテナンス頻度が少なくなり経済的効果が得られます。

照明効率の良い機器への変更

LED照明以外に、店舗内の照明を効率の良い機器へ変更することも効果的です。高効率蛍光灯の1つが「Hf蛍光灯」です。厨房や事務室にHf蛍光灯を導入した場合、従来の蛍光灯に比べて約20%の省エネ効果が得られます。

また、駐車場など建物外部に適した照明として「メタルハライドランプ」があります。従来の水銀灯投光器と比べると、約60%の電力で同じ明るさの照明が確保できるため、特に駐車場を持つ店舗に導入すれば消費電力の削減に繋がるでしょう。

導入メリットや電気代削減、節税効果などを詳しく解説

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店舗の空調設備に関する省エネ対策

空調設備のイメージ

運転時間の削減

空調設備が使用する電力は、外気温の影響を受けます。たとえば冷房を使用する時、外気温度が高いほど使用電力も大きくなります。

また、空調設備の運転時間の長さは、使用電力量の増減に直結します。そのため、以下のような省エネ施策を実行し、空調設備の運転時間を極力減らすよう管理することが大切です。

  • 営業開始前や終了後の運転時間を削減する
  • 残業時に使わない部屋の空調を停止する
  • 換気の良い廊下などは夏場の空調を停止する
  • 休日の情報をビルやテナントの管理者と共有し、無駄な運転をなくす
  • 春や秋は営業前の予冷・予熱時間を減らす

フィルターの清掃

空調設備のフィルターをこまめに清掃することも大切です。フィルターがほこりや汚れで目詰まりしていると、室内に送られる冷風や温風の量が低下し、本来の能力を発揮できません。この状態で稼働を続けると、送風のために過剰に動力を使用し、エネルギー効率の悪化に繋がります。

理想のフィルター清掃頻度は2週間に1度といわれていますが、設置された環境により目詰まりする期間が異なるため、自店舗の状況をみながら定期的に清掃を行うことをおすすめします。

効率の良い空調機器への変更

運転時間の調整やフィルターの清掃も大切ですが、そもそも空調機器自体のエネルギー効率が落ちている可能性もあります。その場合は、エネルギー効率の良い最新の業務用空調機器を導入することで省エネと電気料金削減が見込めます。

ダイキン工業株式会社のWebサイトでは、2008年製と2019年製の業務用エアコンを同じ条件で稼働した場合、1年間で消費電力を約300kWh削減できるという試算結果が公表されています。 消費電力が削減できれば、当然電気料金やCO2排出量の削減にも繋がります。旧式の業務用空調機器を使用し続けている場合、最新パッケージへの変更を検討することも1つの方法です。

ローソンの省エネ対策の事例

ノンフロン冷凍・冷蔵システムの導入

ローソンは、2010年度から省エネルギー効果の高いノンフロン冷凍・冷蔵システムの導入を進めています。フロンは物質的に安定しており人体への害が少ないことから、冷凍庫・冷蔵庫を冷却するための触媒として使用されてきました。一方で、地球温暖化への影響が危惧されている物質でもあります。

ローソンは地球温暖化対策にいち早く乗り出し、フロンではなく自然界に存在するCO2を冷却物質として使用する冷凍・冷蔵システムを導入しました。 CO2はフロンに比べて地球温暖化への影響が約4,000分の1とされており、ノンフロン冷凍・冷蔵システムの普及は地球温暖化の抑制に繋がります。さらに省エネ効果にも優れており、ローソンの店舗規模なら電気使用量を12%削減できます。

太陽光発電システムの導入

また、ローソンは再生可能エネルギーの活用に向けて太陽光発電システムの導入を進めています。

太陽光発電システムで発電した電気を店舗内で使用することで、電力会社から購入する電力量を減らし、省エネと電気料金の節約が可能です。また、CO2を排出しないエネルギーであるため地球温暖化の抑制に繋がります。2020年12月時点で、全国のローソンの約2,000店舗に太陽光発電システムが導入されています。

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まとめ

店舗の省エネ対策の基本は、「使用電力の把握」「使用時間の適正化」「省エネ機器の導入」です。店舗を運営していると日々の売上にどうしても意識が向きますが、不必要なエネルギーを削減することも大切な視点です。今回ご紹介した内容を参考に、できることから店舗の省エネ対策を検討してみてはいかがでしょうか。

太陽光設置お任せ隊では、店舗の省エネ対策の1つである「自家消費型太陽光発電」をおすすめしております。以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。また、ページ下部から資料の無料ダウンロードが可能です。

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太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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