非FIT太陽光発電とは? 企業が保有するメリット・調達方法を解説

近年、脱炭素社会(カーボンニュートラル)や電力市場価格の高騰といった社会的な流れから、多くの企業が再生可能エネルギーの活用に注目が集まっています。

今回は、自社で再生可能エネルギー調達に向けて動き出している企業や、再生可能エネルギーを供給する立場となる電気事業者にとって役立つ非FIT太陽光発電についてお伝えします。現在の太陽光発電の市場状況を踏まえて、非FIT太陽光発電の仕組みや保有するメリットについて詳しく解説しています。

非FIT太陽光発電とは?

非FIT太陽光発電とは、FIT法(固定価格買取制度)を適用しない太陽光発電設備を指します。

具体的には、遊休地や農地などに建てられた太陽光発電所で発電した電気(再生可能エネルギー)を、直接または電力会社を経由して、企業が所有するビルや工場施設などに送る発電設備を指します。

企業が非FIT太陽光発電が注目している理由には、太陽光発電の制度上の都合と世界経済の流れの2つに起因しています。

従来まで企業が太陽光発電所を所有する目的は、固定価格買取制度(FIT)を利用して、発電した電気を電力会社に売電して収益を得る目的としたものが主流でした。しかし、2020年度の改正FIT法により、50kW未満の低圧太陽光発電の全量売電が廃止されたことで、FITを活用した太陽光発電の開発は縮小の一途を辿っています。

一方で、近年では国が推し進ている「カーボンニュートラル政策」や、世界的な「エネルギー不足による電気料金の高騰」などの潮流から、太陽光発電で作り出した再生可能エネルギーを自社のビジネスに活用したいという企業が急増しています。

グリーン社会の実現に向けた日本の政策

企業にとって環境問題への取り組みはCRS活動といった枠組みを超えて今後の経営存続をも左右する問題となってきています。実際、国の多くの資金が環境投資にも回ることになるでしょう。

また、政府はカーボンニュートラルへ向けた経済戦略の柱として、経済成長と環境の好循環に向けた大胆な環境投資(グリーン社会の実現)を発表しました。現時点で、主に以下のような取り組みが行われています。

  • 革新的なイノベーションの推進
    次世代太陽光発電、低コストの蓄電池、カーボンリサイクルなど、野心的イノベーションに挑戦する企業に対して2兆円の基金を創設し最大10%の税額控除などが適用
  • (参照元:革新的環境イノベーション|経済産業省ホームページ)

  • 脱炭素ライフスタイルへの転換
    脱炭素社会づくりに貢献する製品への買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択などに資する企業への補助金事業
  • (参照元:脱炭素型ライフスタイルの施策について|環境省(PDF))

  • サステナブルファイナンスの推進
    3,000兆円ともいわれる内外の環境投資資金を呼び込みます。金融市場の枠組みをつくり、脱炭素に向けた社債などの取引が活発に行われる「グリーン国際金融センター」を日本に実現することを目指しています。

(参照元:サステナブルファイナンス有識者会議|金融庁ホームページ)

企業が非FIT太陽光発電を保有するメリット

企業が非FIT太陽光発電を保有した場合、どのようなメリットが得られるのか解説していきます。

資金調達やシェアの拡大

現在、世界中の大手企業が脱炭素を推進している背景には、CO2排出を著しく促進させる企業に対してのダイベストメント(銀行や機関投資家が資金の一斉引き上げ)の動きが世界中で急速に拡大していることが挙げられます。逆に脱炭素への取り組みをしっかりと行う企業に対して期待感の高まりから、寛容になっているとも捉えることができます。脱炭素化の推進を上手く落とし込むことで、資金調達やシェアの拡大などビジネスを有利に進められることにもつながります。

また、CO2排出量の算定には、対象企業のサプライチェーン全体として評価されることから、大手企業と取引を交わす中小企業においてもCO2排出削減が強く求められることが予測されます。

エネルギーコスト削減

非FIT太陽光発電の電気を使用することで、安価な電力を安定して供給でき、電力の市場価格の影響を受けにくくなります。

2021年9月から各電力会社の電気料金が高騰したことや、2022年2月以降のウクライナ情勢で天然ガスの供給不安定化が予想される今、日本の電気料金は高騰傾向が続くとみられています。対策をしていない企業は「電気使用量は同じなのに、電気代が跳ね上がってしまった」ということが実際に起きています。

非FIT太陽光発電を保有することで、自社でコントロールできない電気料金の高騰を回避し、長期的なコスト削減に繋げられます。

税負担増加やペナルティに対するリスクヘッジ

日本はカーボンニュートラルを目指すにあたって、本格的に「炭素税」の導入検討に乗り出しています。これまでも炭素税の一種として「地球温暖化対策のための税(温対税)」などが導入されてきましたが、今後はいち早く環境対策を進めている諸外国の課税水準に合わせるように、日本も段階的に税率を引き上げていく見込みです。

非FIT太陽光発電を保有し、自社のCO2排出量削減対策を行なうことは、環境対策に積極的な企業を中心に注目されています。

小売電気事業者が非FIT太陽光発電を保有するメリット

非FIT太陽光設置所を、小売電気事業者が保有するメリットを簡潔に解説していきます。

安定した電力調達が可能

2020年12月から、寒波による電力需要の急増やLNG(天然ガス)の不足により、電力卸市場価格が高騰し需給状況がひっ迫しました。

この影響で、市場から多くの電力を調達していた小売電気事業者は大きな打撃を受けました。小売電気事業者は、上記のような不測の事態の影響を軽減し、安価な電力を安定して調達できます。

排出枠取引制度対策

今後、電力事業者に対しCO2などの温室効果ガスの排出量の限度を設定し、制度の対象者同士で排出枠の売買をする「排出枠取引制度」が導入されます。

小売電気事業者は、CO2排出量を抑えながら電力供給が可能な排出枠取引制度における支出を抑えられます。

容量市場への対策

「容量市場」とは、従来の電力卸市場のように「電力量(kWh)」ではなく、「将来の供給力(kW)」を取引する市場です。電力供給の安定化を目指して、2020年9月から入札が開始されました。

これにより、小売電気事業者は一定の容量を購入する義務が生じました。しかし、非FIT太陽光設置所を保有して自社電源を確保すれば、小売電気事業者が発電事業者の役割も担うこととなり、容量市場への支出を軽減できます。

非化石電源比率向上義務(高度化法)対策

高度化法は、再生可能エネルギー普及を後押しするための政策として、2009年に制定されました。これにより、小売電気事業者は「2030年までに非化石電源の比率を44%以上」が求められています。

非化石電源の比率が低い小売電気事業者にとっては、中長期的な高度化法対策としても重要度が高まるでしょう。

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執筆者:太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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