PPAとは?メリットデメリット解説|初期費用0円で太陽光発電を導入できる3つの方法

再生可能エネルギー普及に向けた新しい仕組みとしてPPAによる太陽光発電システム導入が注目されています。近年の電気料金の高騰により、家庭や企業で太陽光発電の需要が高まるなかハードルとなるのが「設備導入に要する初期費用」です。

PPAを活用することで、まとまった資金を用意しなくても太陽光発電システムを導入することが可能です。
ここでは、PPA以外にも初期費用の負担を軽くする方法として「リース」や「割賦」についても紹介し、それらのメリットデメリット比較まで解説します。

太陽光発電システムを導入を検討している方は、ぜひご一読ください。

PPAとは?

PPAの仕組みを活用することで初期費用0円で太陽光発電システムを導入できます。

「0円」と言われると身構えてしまいそうですが、PPAの仕組み自体は決して怪しいものではありません。まずは、PPAを活用することで「なぜ初期費用0円で導入できるのか?」その疑問を払拭するために、PPAの仕組みから解説します。

PPAの仕組み

PPAモデルの仕組み(図解)

PPAとは、PPA事業者と需要(電力消費者)が電力購入契約を締結して太陽光発電システムを導入する方法です。

おもに海外で主流な導入方法であり、2020年ごろから日本でも「0円ソーラー」や「サブスク型」などの名称で家庭や企業の導入事例が増えています。

PPA事業者が需要家に代わって太陽光発電システムを購入し、太陽光発電システムを需要家の施設(住宅・工場・事業所など)に設置します。

需要家は、太陽光発電の初期費用をPPA事業者に肩代わりしてもらう代わりに、電力購入契約期間中は、契約時に合意した太陽光発電システムの利用料金をPPA事業者に支払います。

このように、PPAによる太陽光発電システム導入では、PPA事業者から電力を調達することを条件として、太陽光発電設備の導入に要する設備費用や工事費用などの初期費用をPPA事業者に負担してもらうことができます。

そのため、まとまった資金の調達や、投資回収を気にせずに太陽光発電システムを導入できます。

PPAのメリット

仕組みを理解したところで、続いてPPAを活用して太陽光発電システムを導入するメリットについて解説します。

電力調達コストの削減

PPAの電気料金イメージ

太陽光発電システムは、発電した電気を自家消費(自ら消費)することで、電力会社から購入している電気を減らして電気料金を削減します。

PPAの場合、太陽光発電システムで自家消費した分だけPPA事業者にシステム利用料金として支払う仕組みであるため、「太陽光発電のおかげで電気料金が下がっても、利用料金が取られるなら結局お得ではないのでは?」と誤解してしまいがちです。

しかし、PPAでは電力会社よりも安い電力単価で電力購入契約を締結できるため、その差額がまるまる電気料金の削減額となります。

さらに、電力契約が終了した時点で太陽光発電システムは需要家に無償譲渡されます。

利用料金の負担なく太陽光発電システムを継続使用できるため、契約期間以降は電気料金の削減効果が一層高まります。

社会的信用の向上に繋がる

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)

太陽光発電システムによって、企業が再生可能エネルギーの調達に取り組むことで、地球温暖化の要因とされるCO2の削減に寄与します。

近年では、SDGsや脱炭素などの言葉が広く浸透していることからも、「環境に配慮した企業経営」が求められています。

企業にとってCO2排出削減に取り組むことで社会的信用が向上し、商品サービスのシェア拡大・資金調達・雇用拡大など経営基盤の強化や競争力の維持につながります。

メンテナンスの負担が軽減される

太陽光発電は、安全性の確保や発電量の維持といった観点から定期的なメンテナンス(保守管理)が求められます。

PPAの場合、太陽光発電システムはPPA事業者の資産として区分されるため、設備のメンテナンスや故障による機器交換もPPA事業者が負担します。

そのため、太陽光発電にかかるランニングコストを軽減し、メンテナンス業者を手配する手間も省くことができます。

ただし、電力購入契約が満期を迎えた時点で太陽光発電設備は需要家に無償譲渡されます。譲渡後の設備のメンテナンスや機器交換、また設備の撤去費用等は自費負担となるので注意が必要です。

オフバランスによる総資産利益率(ROA)の向上

PPAでは太陽光発電システムはPPA事業者の資産として扱われ、貸借対照表(バランスシート)に計上されません。

そのため、保有資産の拡大を抑え太陽光発電によって収益性が高まり総資産利益率(ROA)が向上し、一層有利な資金調達も行えるようになります。

このようにオフバランスが可能な資産は、会計税務上の手続きの負担も軽減されます。ただし、オフバランスの可否は監査法人などの判断によるため、十分な調査や協議が必要です。

PPAのデメリット

ここまでPPAのメリットをお伝えして魅力ばかりに見えるPPAですが、もちろんデメリットもあります。次項では、PPAのデメリットについて解説します。

誰でも利用できる制度ではない

PPA(電力購入契約)は、誰でも利用できる制度ではありません。

PPA事業者にとっては需要家の代わりに設備投資を行うリスクを背負うことになります。

そのため、導入先の企業に対し「契約期間まで存続できる経営状態であるか」など入念な信用調査のもと契約可否が判断されます。

自己投資と比べて得られる利益が小さくなる

PPAのデメリットは、自己資金で太陽光発電を購入するよりも投資効率が悪くなることです。

自社の資産として太陽光発電を保有していれば、発電した電気を0円で使用できます。しかし、PPAでは太陽光発電システムで自家消費した電力量に応じてシステム利用料金が発生します。

そのため、長期的に見ると自己資金で購入した方が太陽光発電による電気代削減効果(費用対効果)が高くなります。

また、PPAでは減価償却や即時償却など節税対策が行えないため、節税の恩恵を受けることができません。

違約金が発生する可能性がある

PPAでは、電力購入契約が満了になるまで太陽光発電システムはPPA事業者の資産として扱われます。そのため、契約期間中の設備撤去や増設など原則認められません。

つまり、導入先となる事業所の移転や改装工事などが必要になり、需要家の都合で太陽光発電設備の撤去や、一時停止を要する場合、違約金を求められる可能性があります。

法人のPPAの契約期間は15年から18年程度と長期にわたるケースが多いため、今後、事業所の移転や改装などを予定している場合は注意が必要です。

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PPA以外に初期費用を抑えて太陽光発電を導入できる2つの方法

PPA以外にも、太陽光発電システムの費用面の導入ハードルを下げられる代表的な方法として「リース」が挙げられます。

また、ハウスプロデュース(当社)では業界に先駆けて「割賦販売」も開始しました。PPAやリースでは得られない節税メリットもあり、初期費用0円で導入を検討される多くの方からご好評をいただいておりますので、こちらについての仕組みやメリット・デメリットも紹介していきます。

リースで太陽光発電を導入する場合

リースといえば、イメージしやすいのがコピー機などですが、太陽光発電システムにもリース制度があります。リース会社から太陽光発電をレンタルし、初期費用を分割して支払う契約形態です。

リースのメリット

リースで太陽光発電を導入するメリットは初期費用を分割払いにでき、補助金も適用できる可能性があることです。

たとえば、環境省の補助金事業では毎年「脱炭素社会の構築に向けたESGリース促進事業」という補助金事業が実施されています。(2022年現在)

リースを活用した補助金は必ず実施されるかはまだ不明確ですが、少なくとも2022年までの実績がありますので2023年以降も継続される見込みはあるでしょう。

リースのデメリット

一般的に太陽光発電システムにおいてのリース契約は、完済後に設備の所有権が需要家に移転する「所有権移転リース」が適用されます。そのため、リース費用を経費として計上できない場合があり通常のリースのような節税を狙うことができません。

割賦(かっぷ)で太陽光発電を導入する場合

割賦とは、太陽光発電の初期費用を分割してリース会社に支払う契約形態です。ただし、PPAやリースとは異なり太陽光発電は需要家の資産として扱われます。

割賦のメリット

割賦によるメリットは、太陽光発電システムの初期費用を分割払いにできることに加えて減価償却による節税や、中小企業経営強化税制による即時償却など税制優遇が利用できる点です。

さらに、リースやPPAでは認められていない固定価格買取制度(FIT)の適用時でも利用できるため、自家消費だけでなく余剰売電による売電収益も狙っていきたいというニーズにも利用できるのもメリットです。

割賦のデメリット

リースやPPAと同じく、途中解約は原則認められていません。また、設備の所有権は需要家にあるため設備のメンテナンス(O&M)は自己負担になります。

PPA(初期費用0円)と自己資金どちらを選ぶべきか?

企業や家庭で太陽光発電システムの導入を検討する際、それぞれの経済状況や優先事項によって最適解は異なります。

下記表では、PPAを活用して初期費用0円で太陽光発電を導入する場合と比べて、自己資金で太陽光発電を導入する場合ではメリット・デメリットにおいてどのような違いがあるのか一覧表にしてまとめました。ぜひ、参考にしてください。

導入方法別メリット・デメリット比較表

          
PPAモデル 自己資金 リース 割賦
所有形態 PPA事業者が所有 自社所有 リース会社が所有 自社所有
初期費用 不要 必要 分割払い 分割払い
利用料 必要 不要 必要 必要
メンテナンス PPA事業者が負担 自己負担 条件による 自己負担
余剰売電 なし あり(FIT活用時) あり(FIT活用時) あり(FIT活用時)
資産計上 不要 必要 条件による 必要
節税効果 なし あり(税制優遇等) なし あり(税制優遇等)
契約期間 15年〜20年 なし 15年〜20年 自身で決定可能

PPA・リース・割賦すべての初期費用0円に共通するデメリットとしては、利用料(マージン)が発生することです。

PPAであれば利用料金、リースや割賦であれば金利として需要家が負担するため、自己資金による購入と比べて実質の負担額は増すことになります。

そのため、資金に余裕があるなら自己資金で購入した方が太陽光発電による経済メリットをもっとも高めることができます。

また、PPAとリース(所有権移転リースを省く)の場合、契約満了まで設備の所有権は需要家に帰属されないため、契約期間中の設備撤去や増設など原則認められません。事業所の移転や改装工事などによって需要家の都合で設備の撤去や一時停止が要する場合、違約金を求められる場合があります。

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PPAによる太陽光発電の導入事例

実際に、ハウスプロデュース(当社)でPPAの仕組みを活用して太陽光発電システムを導入した事例を紹介いたします。

小規模店舗へPPAモデル|地元のカフェ店舗に初期費用0円で太陽光発電導入

カフェ店舗の外観
            
  • 導入先
    R.R.Conys株式会社
  • 業種
    飲食サービス
  • 都道府県
    宮崎県
  • パネル積載面積
    約80㎡
  • ソーラーパネル
    32枚
    (型番:TSM400DE09|トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社)
導入目的
SDGsに繋がる活動を通じて、カフェで働く従業員やお客様にも安心して来店していただきたい
導入効果
  • 初期費用0円で店舗に太陽光発電システムを導入
  • 停電下における近隣住民へ一時避難施設として活用
  • SDGsと環境配慮への取り組みによるPR効果

初期費用0円で自社ビルに太陽光発電設置

自社ビルの屋根
            
  • 導入先
    株式会社石竹
  • 業種
    青果流通総合商社
  • 都道府県
    埼玉県
  • パネル積載面積
    約330m²
  • ソーラーパネル
    48枚
    (型番:NER120M345J-MB|ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社)
導入目的
初期費用の負担がない方法で停電時は最小限でも良いから事業所の稼働を続けたい
導入効果
  • オンサイトPPAモデルを活用した初期費用0円での太陽光発電システム導入
  • 非常用電源の確保と電気料金負担の軽減
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PPAの市場規模は拡大している

PPAモデルの市場規模

PPAのように自社とは別の事業者が設備の所有権をもつ「第三者所有モデル」の市場は今後も拡大していくとみられています。

すでに商業施設・医療関係施設・公共施設・工場などで、法人の第三者所有モデル導入事例が増加しており、PPAの市場規模は、2019年度は58億円でしたが、2030年度は約27倍の1,571億円まで拡大すると予測されています。

近年では、新型コロナウイルスやウクライナ・ロシア情勢などを巡り、世界中でエネルギー資源不足による電気料金の高騰が社会問題となっています。

日本ではベース電源である火力発電を動かすための燃料コストが急増していることで、急激な電気料金が値上がりが進んでいます。

このような背景は、多くの経営者が「電力調達を電力会社だけに依存するのはリスクが大きい」と判断するきっかけにもなりました。

PPAでは、利用料金と電気料金の差額が大きいほどメリットを享受できますので、電気料金の値上がりが一向に落ち着く気配がないこともPPAの需要増加を後押ししています。

「オフサイトPPA」も注目され始めている

「オフサイトPPA」とは、需要家の敷地外に太陽光発電設備を設置し、送配電線を経由して自社に電気を供給する仕組みです。

環境への取組を進めている企業は、事業で使用するエネルギーを再生可能エネルギーでまかなうことを目標として定めています。そのためには、屋根設置のオンサイトだけではまかないきれない可能性があるため、敷地外から電力を引っ張ってくるオフサイトの活用が重要になります。

まとめ

  • PPAのメリットは、初期費用やメンテナンスの観点から太陽光発電の導入ハードルを下げることができる
  • PPAのデメリットは、自己資金の導入と比べて費用対効果が出しづらい。契約期間が15年〜20年と長期にわたる
  • PPA以外にも、リースや割賦など費用面で導入ハードルを下げる仕組みがある
  • それぞれメリットデメリットがあり、ベストな導入方法は経済状況や優先すべき事項によって異なる

導入方法に迷ったらまずは専門家に相談

PPA・リース・割賦など、太陽光発電の導入ハードルを下げる仕組みが整ってきています。

それぞれメリットデメリットが存在しており、どの方法で太陽光発電を導入するかについては、現在の状況と導入後の方針を考慮して考える必要があります。

約条件については施工業者が取り扱い可能なPPA事業者やリース会社によって異なります。そのため、契見積やシミュレーションを依頼する際には必ず複数社に依頼して提案内容を比較検討することがベストです。

株式会社ハウスプロデュースでは、自己資金による購入はもちろん、PPA・リース・割賦による設備導入においても多数実績がございます。お客様のご状況や経営方針に合わせて最適な導入計画をご提案させていただきます。

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執筆者:太陽光設置お任せ隊編集部
太陽光発電及び屋根工事のプロとして全国で5,000件以上の産業用太陽光発電の企画・設計・施工管理を手がける太陽光設置お任せ隊の記事編集チーム。豊富な実績より培ったノウハウと専門家からの取材に基づいた情報を初めての方でも分かりやすくお伝えします。現在、第一種電気工事士・宅地建物取引士・一般耐震技術認定者・エネルギーマネジメントアドバイザー等有資格者が在籍。
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PPAとは?メリットデメリット解説|初期費用0円で太陽光発電を導入できる3つの方法
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