九州電力 低圧太陽光にも抑制対応要請を発表
太陽光発電の普及に伴い、電力会社の電力コントロールのために、全国で出力抑制の流れが進んでいます。
特に、出力制御の規制が進んでいる九州電力から、2017年5月10日〈10kW以上の太陽光発電設備を連携されている方への重要なお知らせ〉という告知が出ました。
■外部サイト 九州電力
再生可能エネルギー発電事業者の皆さまへの重要なお知らせ[再エネ出力制御]
http://www.kyuden.co.jp/rate_purchase_topics
九州電力は、高圧以上の太陽光発電について、昨年9月に出力制御対応の設備へ入れ替え要請の旨の通知を発表していました。
続いて、今度は10kW以上50kW未満の低圧太陽光にも、出力制御対応の設備入れかえと所定手続きの要請を発表した形になります。
■ 出力制御について詳しくはこちら>>>
二度の所定手続きを行わなければ契約解除も
発表の内容としては、平成27年1月26日以降に九州電力と連携契約を行った発電所は、出力制御対応の設備を準備してください、というものです。
必要な設備内容としては、電力会社からの抑制指示を遠隔で自動に受信できるようになる必要があります。例えば下記のような対応があります。
・パワーコンディショナーのプログラム変更
・発電量を自動でコントロールできる機種への取替え
・パワーコンディショナーのインターネット接続
メーカーや機種によってできる対応が異なりますので、工事会社にお問い合わせ下さい。設計時に考慮されていれば対処は不要(書類提出は必要)な方もいらっしゃるかと思います。
尚、この件で発生する費用は、電力連携契約で承諾内容となりますので施主負担となります。
手続きの流れ
具体的な詳細や申請用紙は九州電力公式ホームページからダウンロードできます。
■外部サイト 九州電力
再生可能エネルギー発電事業者の皆さまへの重要なお知らせ[再エネ出力制御]
http://www.kyuden.co.jp/rate_purchase_topics
PDFファイル(別添1)
対象事業者さまにお送りするダイレクトメール(サンプル)
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0073/1533/rrj29tjh.pdf
Wordファイル(別添2)
提出いただく書類(出力制御機能付PCS(仕様確認依頼書・切替完了届)) http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0073/1534/93k8e3rt.doc
PDFファイル(参考)記入例
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0073/1535/xf8bixkn.pdf
①当該設備において、必要な対処内容を提出。
出力制御対応の設備に更新するスケジュールと、
対応機器型番などを郵送で九州電力に申請します。
「出力制御機能付きPCS仕様確認依頼書」
※平成29年8月末目途で、担当営業所へ郵送
②設備更新工事後に完了届を提出。
「完了届」
※平成29年12月末目途で、担当営業所へ郵送
上記の手続きを怠っていると、電力連携契約の解除に至ります。
完了届の前に事業計画の変更が必要な場合も
今回の九州電力の出力抑制対応の手続きでは、設備やメンテナンス体制の変更が行われるケースがあります。その場合、事業計画認定にて変更認定申請、事前変更届の提出が必要です。
「完了届」と合わせたタイミングで行えるようなので、該当の方はお忘れないようにご注意ください。
また、変更認定申請、事前変更届の提出は新制度の「事業計画」を提出してからでないと手続きができませんので、まだの方は早めに終わらせておきましょう。
手続きの順番を整理すると以下になります。
- ①経済産業省へ「事業計画」の提出
- ②九州電力へ「出力制御機能付きPCS仕様確認依頼書」の提出
- ③設備更新工事など
- ④経済産業省へ「変更認定申請or事前変更届」、九州電力へ「完了届」の提出
※「事業計画」手続きはweb上で行えます
※九州電力への手続きは管轄営業所への書類郵送で行います
■ 「事業計画」について詳しくはこちら>>>
今回の通達を持って、今後九州電力管内はドンドン出力制御されるのかというと、そういう訳ではありません。現在はまだ準備段階であり、出力制御の開始時期はまだ未定であると九州電力の公式資料にも記載があります。
しかし、九州電力管内は特に再生可能エネルギー設備の導入が進んでいるため将来的には必須になるだろうという見込みから、順次の通達が行われております。
現在では、九州電力管内での太陽光設置が困難だとして受け付けない業者もあるようです。
当社としましては、福岡にございます九州支店にて、その他地域と変わりなく設置ご相談のお承りをしておりますので、どなた様もお気軽にお問合せください。
投資家向け太陽光発電投資コラム