木材加工工場への太陽光発電導入事例|年間70万円の電気料金削減|ハウスプロデュースの施工保証にも満足

近年「脱炭素社会」や「SDGs」への取り組みが叫ばれるなか、再生可能エネルギーの活用が社会的に求められるようになりました。なかでも、企業が太陽光発システムを導入し、発電した電気を自ら使用する仕組みに注目が集まっています。

弊社は、太陽光発電システムを導入いただいた企業様にインタビューを行ない、導入に至るまでのプロセスや思いについてお聞きする企画を実施しております。今回の取材は、木材加工・販売を手掛ける建設業「株式会社アザーワン」の代表取締役である韮澤様にお話を伺いました。

太陽光発電システム概要

株式会社アザーワン 様

太陽光発電導入事例_株式会社アザーワン様屋根上
画像:株式会社アザーワン様 工場屋根
所在地 埼玉県入間郡
導入規模 DC容量:電灯分22.5kW / 動力分10.5kW
AC容量:電灯分16.5kW / 動力分9.9kW
ソーラーパネル メーカー:ネクストエナジー・アンド・リソース|型番:NER120M375C-MC
パワーコンディショナ メーカー:ネクストエナジー・アンド・リソース|型番:SPSS-55D-NX
メーカー:田淵電機|型番:EPG-T99P5
竣工時期 2021年3月
備考 動力(空調や機械)と電灯の2回路に太陽光発電を繋ぐ特殊な設計を行っております。

本事例では、木材加工工場の屋根に太陽光パネルを設置いたしました。
太陽光発電による「電気代削減効果」「CO2排出量削減による脱炭素経営の推進」をおもな目的として導入いただいております。

今回は、同社の「空調にかかる電気代も削減したい」というご意向を踏まえ、電灯と動力(空調や機械)の2回路に太陽光発電を設置するという、特殊な設計を行いました。

ビジネスについて

株式会社アザーワン様_導入事例インタビュー
株式会社アザーワン|代表取締役 韮澤雅晴 様
本日はよろしくお願いいたします。(記者)
よろしくお願いいたします。
まずは御社の事業内容について確認させていただけますか?
木材加工ですが、いわゆる建築ではなく主に企業が展示会などで使用するブースや、テレビ番組の美術品や番組セットがメインです。TVドラマの背景、時代劇の古い建物のパーツなどを自社工場で木材を加工して製造しています。あとは、コロナ禍になってからは木材家具のオンラインショップも開始しました。
コロナ禍では、やっぱりイベントの開催が減りましたか?
そうですね。ただ、時間ができたからといって何もしないわけにはいきませんから。それで始めたのが木材家具のオンラインショップです。少しずつですが、毎月売上が上がってきていますね。
木材家具のオンラインショップは「作りがしっかりしている」「届くのが早かった」など、とても好評ですね。少人数体制で、お客様の高い満足度を実現している要因はございますか?
オンラインショップを経験している女性2名が運営しています。商品のデザイン的な部分も、その2名や職人に任せています。ガーデニングや家のちょっとした隙間に設置する棚など、うちの商品の女性視点でのおしゃれさは、ホームセンターの家具には無いところじゃないかなと思います。
株式会社アザーワン様_太陽光発電導入事例
TV関連の大道具製作・施工や展示会ブース製作など幅広い木工加工・製作・施工を高品質で提供する同社。手作り家具のオンラインショップはデザイン・質・早さいずれも好評を得ている
オーダーメイドにも対応されているということで、インテリアでおしゃれをしたい方にとっては、非常に満足度の高いショップだと感じました。社長ご自身は、普段どのような業務に取り組まれていますか?
私は経理的な部分をすることが多く、営業から現場まで基本的に若い社員・職人に任せています。今回の太陽光発電の導入に関しても、調査や段取りから集中して取り組むことができました。

太陽光発電について

株式会社アザーワン様_太陽光発電導入事例
工場の電気代削減や、脱炭素経営の推進を主な目的として導入いただきました

導入のきっかけ

太陽光発電の導入した「きっかけ」を教えていただけますか?
やはり、毎月かかる電気代の削減ですね。工場では木材を加工する際、大きな機械を動かしますし、照明もたくさん使用します。ちょうど今の工場の屋根が平らで面積も十分にありましたから、太陽光発電を導入してうまく使えば自社の電力が賄えると考えたんですね。
電気の自給自足によって電気代を削減して、なおかつ余った電気を売電して多少ですが安定収益も得られるようになりますので相性が良いかと思いました。
昨今は電気代の高騰が問題になっていますからね。電気代削減以外のきっかけはございましたか?
温暖化や脱炭素に関連して、太陽光発電がよくニュースで取り上げられているのは知っていました。そういったなかで、再生可能エネルギーを活用することで少しでも脱炭素の動きに貢献できれば、と思いましたね。

あとは、東日本大震災が起きた時ですね。計画停電の際、半日ほど工場の電気を止める必要があったんです。電気が無ければ、機械が動かず仕事もまったく進みません。この時は、電気のありがたみを改めて感じました。

そんな経験もあって、太陽光発電があれば、もしもの停電があっても、工場を少しでも動かせるメリットもあるとは思っていました。

環境への取り組み

環境面に関しては、太陽光発電導入以前に何かされていましたか?
ニュースや報道など観ていると、脱炭素への社会的な関心の高まりもあって漠然とした危機感を持っていました。今はSDGsに協賛する企業が増えていますから、うちもなんとか環境面で貢献できるような企業として、微力ながら再生可能エネルギーの活用を始めたいといったところです。
早いうちに脱炭素に取り組むのは賢明だと思います。大手企業を中心に、サプライチェーン全体で脱炭素を進めていく動きが出ています。
とはいえ、中小企業全体としては、まだまだ「うちがやらなくても」という雰囲気があるなかで、早期に動かれたのはなぜでしょうか?
そうですね。自治体や国が先導して色々やってくれているとは思いますが、すべての企業へ対応するのは不可能ですから、自分たちで進めていくほかありません。とはいえ、いくら環境に良いといっても経済的なメリットが得られなければ元も子もありません。
また、ロシア・ウクライナの情勢もあり、石油や天然ガスの供給がままならなくなると、電気代もどんどん値上がりしていきますから。太陽光発電の導入は、結果的に今後の電気代上昇リスクへの対策にもなったと思います。
最近の情勢やコロナの影響・半導体不足も相まって、今では電気代だけでなくあらゆる物資・資源が値上がりしていますね。
木材の輸入制限もあり、木材の価格高騰の不安も高まっているので、さまざまな面からコスト削減を図ることは大事かと存じます。
そうですね。電気代とか、手を打てるところからコスト削減を図っていくことが重要だと思います。
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補助金について

今回の太陽光発電システムの導入では「埼玉県⺠間事業者CO2排出削減設備導入補助金」が採択されましたね。
そうですね。補助金についても色々教えていただきました。今回は、太陽光発電の導入コストの約6分の1が補助金で賄える予定です。
弊社へのお問い合わせでも「補助金使って導入したい」というお声を多くいただきます。
実際、補助対象となると費用面でのメリットは大きいですか?
御社に試算していただくなかで「補助金が出れば、何年で費用を回収できる」という目安がわかりました。最初はどれくらい発電・売電して何年で費用を回収して、というのは素人にはわかりませんからね。
事前にいただいたシミュレーションでは、今回の補助金によって約1年6カ月、投資回収が早まる予定で、これなら現実的にやれるだろうと思いました
条件しだいですが、国の補助金も活用できれば投資回収が3年〜4年と早められるケースもございますね。
補助金の申請に関しては煩雑な手続きもあったと思いましたが、いかがでしたか?
補助金の手続きや書類に関しては、作成や申請の方法を細かくサポートしていただいたので、大変な作業ではなかったです。

導入効果について

経済メリット

事前のシミュレーションでは、太陽光発電で年間約70万円の投資効果(電気料金削減・売電の合計)が見込めることをお伝えしておりました。
金額的にどういった感想をお持ちになりましたか?
金額的な感想はそこまで持ちませんでした。というのも「いくら削減できる」かどうかはもちろん大事ですが「何年目で投資費用を回収できるか」も重要だと考えています。仮に、月々の削減額が数万円でも、毎月確実に会社から出ていくお金は少なくなります。今回、約7年で投資費用の回収が見込めていますので、その後の発電する期間も考えれば十分な利益が見込めると思います。
太陽光発電には初期費用がかからないPPAモデルやリースなどの第三者保有といった方法もありますが、自社購入という形をとられた理由はございますか?
単純に、PPAモデルよりも自社で購入した方が最終的に得られる経済的メリットが大きくなるので、いただいた提案どおりに進めましたね。
そうですね。PPAモデルは初期費用をかけずに済むことやオフバランス(資産計上が不要)といったメリットが得られますが、長い目で経済的メリットを考えると自社購入ですね。
そうですね。太陽光発電を入れる前までは、電気代はそれなりに掛かっていましたし、照明や機械の電気代は企業努力だけでは大きな削減が難しいですよね。特に夏は工場内が熱くなるから、動力のクーラーをつけたら一気に電気代が上がっちゃいますね。冬場は暖房や石油ストーブにかかる電気代がネックでした。

空調設備の負荷軽減

工場内の温度といえば、太陽光パネルを屋根に設置することで建物内に一定の遮熱効果が生まれるので、空調設備の負荷軽減も期待できますね。
そうですね。あとは天気次第ではありますが、なるべく太陽光パネルに頑張って発電してもらって、うちで使って、余った電気を売ることで好循環ができればいいと思っています。そこはまだ導入して間もないので、これからというところですね。
少し専門的な話になりますが、今回は、太陽光発電システムを電灯側と動力側の両方に接続しています。
御社のご意向で「夏場は動力側のエアコンの電気代も削減したい」ということで、一部を動力側にも繋ぐ特殊な工法を施しています。動力の電気使用量がそこまで大きいわけではなかったため、少しだけ動力側にも繋いで、電灯側と合わせて効率よく電気代を削減できるよう設計いたしました。
珍しいパターンなんですね。
株式会社アザーワン様_太陽光発電導入_屋根上
本事例では電灯側の回路と動力側(エアコンや機械)の回路の双方に太陽光発電システムを繋ぐ特殊な設計・工法を施しています
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周囲の反応について

今回の太陽光発電導入を経て、社員の方から感想や声は挙がっていますか?
とくに、従業員が詳しく知っているわけではないんです。いま、太陽光が発電していることもあまり自覚ないかもしれません。経理の人以外は、電気代が月にどれくらいとかもわかってないので。普段の仕事をやっていて、太陽光発電のことを身近には感じないかもしれないですね。
屋根の上なので見える場所についているわけではないですからね。導入前に、社員の方から不安や疑問の声はありましたか?
それはなかったです。私が独断で決めたというのもありますので。でも、会議で太陽光発電導入の案を出したときは、皆さん賛成してくれましたね。
普段からゴミの分別や木材の廃棄を減らす努力をされていて、社員のみなさまにもエコ・脱炭素の意識があったからこその賛成なのかなと感じました。
太陽光発電による電気代削減や脱炭素の効果を、みなさんが「いいんじゃないか」と思っていらっしゃったということでしょうか?
それは、みんながそれぞれわかっていたと思います。自家発電で電気代が下がることや環境面のメリットがあることは、みんな知ってますね。「うちでも導入するんだ。いいじゃん」という感じじゃないでしょうか。
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ハウスプロデュースを選んでいただいた理由について

株式会社アザーワン様_導入事例インタビュー
今回、弊社以外にお話を聞かれた企業様はありますか?
1社だけ見積もりをとりました。(その企業にも)御社で行なったほうが安いですねと言われました。
弊社での導入に決められたのは、価格面の要因が大きかったですか?
価格もそうですが、設置後のケアや施工保証に関して丁寧な説明があったのも大きいです。また、補助金など書類の作成も十分にサポートしてもらって工数が削減できました。
私たちは「ほとんどなにもしなくていい状態」で進められましたね。
設置後のメンテンナンスについて、どのような説明を受けられましたか?
メンテナンスの具体的な作業については時期が来れば、ご連絡がくると思います。あとは、施工保証など、保証面がいろいろあることも説明を伺っています。まあ、いきなり壊れることはないと思いますが、5年後・10年後の事を考えて保証には加入しました。
保証があるということは、安心感に繋がりましたか?
そうですね。いずれは社長業も次の人に受け継ぐことになりますので、長期の保証は安心感に繋がりますね。
導入を進めるなかで、弊社とのやりとりで印象に残っていることはございますか?
いろいろ提案していただいたうえで…じつは、半導体不足の影響で材料が入らなくなり、工期が遅れてしまったんです。しかし、いろいろと手を尽くしていただいて、なんとか年度内に完工してくれましたね。
差し支えなければ、当社とのやりとりのなかで「ここはこうしてもらえると良かった」という改善ポイントを教えてください。
とくに改善点は…もう、お任せしていましたね。技術的なことは正直わかりませんが、ハウスプロデュースさんのスケジュールで進めていただき、半導体不足という不測の事態があったなかで、年度内に動かせたので良かったんじゃないかと思います。

今後について

今回の導入をふまえて、今後の展望について教えていただけますか?
弊社はものを作る仕事ですから、スムーズに製作できる環境を保つことが先決です。そのうえで、今回の太陽光発電のように、電気代などの経費削減ができればこの上ないですね。まだ運転して間もないですが、今後の発電実績によっては太陽光発電の容量を増やすことも検討していきたいです。
今後が楽しみですね! 本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
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執筆者:株式会社ハウスプロデュース広報部

執筆者のイラストイメージ
当社は、産業用太陽光発電システムのEPC工事を専門に手がけています。経験豊富な電気工事士やエネルギーマネジメントアドバイザーなどの有資格者が在籍。一次情報や専門家からの取材を基に、EPC事業者としての「現場から得たノウハウ」を活かしたコンテンツ作りに取り組んでいます。

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