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『固定資産税の特例措置』最新情報|太陽光発電の税務教室(第1回)

太陽光の税制、「?」をスカッと解決!

産業用太陽光発電を行おうとすると、様々な税金の問題にぶつかることがあります。
情報はあちらこちらにあるものの、自分が利用できるのはどの制度なのか分からずお困りの方も多いのではないでしょうか。

そこで太陽光設置お任せ隊では、
『太陽光発電に係る税務教室』と題してシリーズで税制に関する情報をお届けすることに致しました。

今回は、"固定資産税の特例措置"に関する情報を中心に、
FITで使える制度、使えない制度"中小企業等経営強化法"との併用性などについてお伝えします。

※本記事は、資源エネルギー庁・中小企業庁・市税事務所などへの取材に基づき構成しております。

太陽光発電には固定資産税の一つ、
償却資産税がかかります

太陽光発電は、事業資産とみなされますので固定資産税の課税対象となります。

固定資産税というと、はじめに想像するのは土地に対する税金だと思いますが、太陽光発電の場合は設備に対しても税金がかかります。

これを償却資産税といい、償却資産税も固定資産税の一種です。
太陽光発電には、様々な設備が必要ですが、これらの設備1つずつに償却資産税は課せられます。
太陽光発電所の償却資産税課税期間は17年間ですので、17年かけて償却していくことになります。

太陽光の償却資産税には特例措置、
ただし改正でFIT太陽光は除外に

太陽光発電所など、再生可能エネルギー発電設備の償却資産税には特例措置があります。
その特例措置とは、課税期間17年間の内、初めの3年間の償却資産税対象標準額を2/3に引き下げるというものでした。

「でした」としたのは、制度は2年ごとに見直されており、現在では大きく変わっている点がいくつかあるためです。
次項より詳しく解説します。

課税標準の特例措置の歴史を一覧化してみました

平成24年からスタートしたこの特例措置ですが、これまではFIT制度の適応を受ける産業用太陽光発電所は全て特例措置の対象となっていました。

しかし残念ながら、平成30年1月現在、この特例措置を受けられるのは、自家消費型などFIT制度の適応を受けていない発電所のみとなってしまったのです。
更に来年度(平成30年度)からは追加で見直しがかけられております。

固定資産税の特例に関する記事はインターネット上に溢れかえっていますが、いつの情報なのか分かり辛く、参考にならないケースも多いと思いますので、改めてまとめておきたいと思います。

●平成24年度~25年度末
・『再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置』が開始

●平成26年度~27年度末
・特例措置の2年間の延長が決まる
・内容に大きな変更は無し

●平成28年度~29年度末
・特例措置の2年間の延長が決まる
・固定価格買取制度(FIT制度)の適応を受ける太陽光発電を適用から外す
・環境省の補助金を受けた設備(自家消費型太陽光発電設備)のみを対象とする
 (具体的には「再生可能エネルギー事業者支援事業費補助金」を受けて取得したもの。ただしこの補助金は終了※平成29年度からは「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」による補助金を受けた自家消費型設備が対象となります)

●平成30年度~31年度末
・特例措置の2年間の延長が決まる
・FIT制度の太陽光発電所は対象から外れたまま(自家消費型のみ)
・1メガ以上の太陽光発電施設は軽減率を3/4に引き上げ(1メガ以下は2/3のまま)

風力・地熱・水力・バイオマスの30~31年度は?

風力発電、地熱発電設備や、中小水力発電設備、バイオマス発電設備については、平成30年度からの適応について簡単にご紹介します。

●風力発電
・20kW未満の設備は軽減率3/4
・20kW以上の設備は軽減率2/3

●地熱発電
・1メガ未満の設備は軽減率2/3
・1メガ以上の設備は軽減率1/2

●中小水力発電
・5メガ未満の設備は軽減率1/2
・5メガ以上の設備は軽減率2/3

●バイオマス発電
・特例措置が適応されるのは20メガ未満の設備
・10メガ未満の設備は軽減率1/2
・10メガ以上の設備は軽減率2/3

※太陽光発電設備はFIT認定を受けている場合、特例措置が受けられませんが、反対に太陽光発電意外の発電設備はFIT認定を受けている設備しか当措置を受けることができませんのでご注意ください。

結局軽減率は自治体による?
『わが町特例』にも注目

ここまではエネルギー庁の制度としてご紹介しましたが、実は『地域決定型地方税制特例措置(通称:わが町特例)』という制度によって、 各自治体が自治体の情勢や政策に合わせて特例措置の軽減率をプラスorマイナス1/6まで調整することが可能です。

たとえば、軽減率が2/3の1メガ以下の太陽光発電所の場合、マイナス1/6とすれば[2/3-1/6=1/2]となります。
反対に、プラス1/6とすると5/6となり、税金が高くなってしまいます。

つまり、全体の制度として固定資産税の特例措置に関する条件は設定されているのですが、最終的には自治体の制度によって軽減率は左右されますので、必ず自治体への確認は忘れないようにしましょう。

太陽光の償却資産税の算出方法(一例あり)

前述の通り、FIT制度による太陽光発電の場合は通常は初年度から償却資産税が発生しますが、自家消費の場合当初3年は2/3の課税となります(30年度から1メガ以上の発電所は3/4)。
つまり、自家消費型太陽光発電を行う方で、この特例措置を受ける場合4年目以降は税金が高くなりますので、資金計画をしっかりと行うようにしましょう。

【3年間、2/3の課税特例措置を受ける場合の償却資産税の計算方法】

1、発電設備の「評価額」を算出

■1年目=[取得価格]×[(1-減価率/2)]
■2年目以降=[前年度の評価額]×[(1-減価率)]

※太陽光発電の減価率=0.127(1年目は×1/2)
※算出結果が取得価格の5%よりも小さい場合=原則取得価格の5%が適用

2、償却資産税を算出
■償却資産税=[評価額]×[税率(標準1.4%)] ※当初3年間は 更に[×2/3]

【例:2500万円する設備を設置する場合】


評価額
課税額
1年目
約22万円
内訳
25,000,000円×(1-0.064)=23,400,000円
23,400,000円× 1.4% × 2/3 =218,400円
2年目
約19万円
内訳 23,400,000円×(1-0.127)=20,428,200円
20,428,200円× 1.4% × 2/3 ≒190,663円
3年目
約17万円
内訳 20,428,200円×(1-0.127) ≒17,833,819円
17,833,819円×1.4% × 2/3 ≒166,449円
4年目
約22万円
内訳 17,833,819円×(1-0.127) ≒15,568,924円
15,568,924円×1.4% ≒217,965円
5年目
約19万円
内訳 15,568,924円×(1-0.127) ≒13,591,671円
13,591,671円×1.4% ≒190,283円

中小企業等経営強化法なら、
FIT太陽光がOKな制度も

この他にも覚えておきたいのが、中小企業等経営強化法です。
※詳しくはコチラ→ 『29年度 今使える法人税100%償却優遇

本制度による税制優遇制度のうち以下の2つについては、一定条件のもと太陽光発電設備に税制優遇が適用されます。

中小企業等経営強化法 1、中小企業等経営強化税制
2、固定資産税の特例

1、中小企業等経営強化税制
一定条件をクリアした中小企業が自家消費型の太陽光発電を行う場合、2017年度より始まっている『中小企業等経営強化税制』の制度を利用することが可能であり、この制度を利用すれば100%即時償却が可能となります。

2、固定資産税の特例
この税制措置であればFIT認定を受けている太陽光発電も適用されるケースがあります。
こちらは、一定条件をクリアした中小事業者等が、太陽光発電を行う場合、固定資産税が3年間にわたって2分の1に軽減されるというものです。

盲点!FITでも各種税制優遇が
受けられるケースも!?

実はFIT認定を受けている太陽光発電所でも、場合によっては各種優遇制度を受けられることがあります。

●『再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置』が適用されるケース
FIT認定を受ける設備であっても、適用されるケースがあります。
大前提として、電気事業者は適用外となります。
対象となるのは、個人事業主を含む中小企業で、太陽光発電以外の事業をやっている方となります(例:資材置き場、廃材置き場、農業、小売りなど)。

太陽光発電事業を、その事業の一部として行っていて青色申告をしている場合に限り、固定資産税の特例措置を受けられることがあります。
ただし、経営実績と売り上げがなければならないなど、それなりにハードルは高いといえるでしょう。

●『中小企業等経営強化税制』即時償却・税額控除の適用がされるケース
こちらは余剰売電であれば、適用されるケースがあります。
こちらも大前提として電気事業者は本制度の適用外となりますが、事業内容が指定事業に該当している場合、発電した電気の一部を指定事業に使用していれば(余剰売電)、対象となるケースがあります。

※全量売電では適用されません。
※詳細はこちらの記事を参考ください。→ 『29年度 今使える法人税100%償却優遇

更に平成30年度からは、
3年間『固定資産税がゼロ』になる可能性も

更に政府は、平成30年度の税制改正で『中小企業が購入した新しい機械にかかる固定資産税を32年度までの3年間に限ってゼロにする』という方針を示しているなど、今後の動きにも目が離せません。

まだまだ具体的にどうなるのか不透明ではありますが、今後政府が制度を決定するタイミングで改めて、どのような太陽光発電事業主様が適用を受けることが出来るのか、またどのようなメリット・デメリットがあるのかなど追跡調査し、ご紹介したいと思います。

【対応表あり】FITと自家消費、
それぞれどれが適用される?併用は?

色々と税制についてお伝えしてきましたが、「結局自分はどれが使えるの?」とかえって悩んでしまったかもしれませんね。

以下に、対応表をお付けしますので、参考にしてください。
ただし、適用には条件がありますので、実際にご自分が適用されるかどうかは事前に確認するようにしてください。


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「いつい後回しにしがち」
ではもったいないですよ!

このように、非常に複雑なので事業主の方がご自身で判断するのは困難なことがあります。
しかし、面倒だからと手続きをしないままだと得られるはずだった「お得」をみすみす逃してしまい、結果的に損をしてしまいます。

弊社では太陽光に長く携わってきた税理士へご相談頂くことが可能ですので、不明な点等ありましたらお気軽にお問い合わせください。

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