【改正FIT法】電力用語集


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【改正FIT法】電力用語集

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改正FIT法、および再生可能エネルギーを取り巻く電力のことについて用語をまとめました。
この他にも、制度について、太陽光の設置についてご不明な点があればお気軽にお問い合わせください。


<< 目次 >>

電力の概要
固定価格買取制度(FIT法)
全量買取と余剰買取
   ・全量買取
   ・余剰買取
電力自由化
回避可能原価
回避可能原価の変更
電力取引に関わるルール
一般電気事業者
卸電気事業者
卸供給事業者
小規模発電事業者
特定電気事業者
特定規模電気事業者
デマンド値
電気事業法
計量法
省エネ法
電力自由化に関わる仕組み
スマートグリッド
スマートメーター
   ・使用量の30分計測
   ・通信機能の搭載
   ・宅内向け通信機能の搭載
HEMS(HomeEnergyManagementSystem)
   ・ネガワット取引(電力使用制限契約による遠隔制御)
   ・抑制制御
   ・電気自動車や蓄電池の充放電スケジューリング
   ・リモートセンシング
託送料金
日本卸電力取引所


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電力の概要

日本では、終戦後、1950年に財閥解体に伴う電気事業再編成が行われ、民営電力会社(これが一般電気事業者です)が地域ごとに1社ずつ合計10社(「9電力体制」と呼ばれます)が独占的に電力供給を行ってきました。

1990年代初頭のバブル崩壊後、市場原理を投入する方向で1995年より電力自由化が開始されました。この際、まずは特別高圧から解禁され、次に高圧が解禁、最終的には50kW以上の高圧受電を受ける需要家を対象にするところまで解放されました。

2001年から発送電分離が協議されていましたが、日本より電力自由化が先行していたアメリカでカルフォルニア電力危機が発市し、電力の安定供給には垂直統合型の電力供給が必要として発送電分離は見送られました。この発送電分離は、電力システム改革の最終段階である2020年に実施されます。

電力システム改革前の状況では、特定規模電気事業者(PowerProducerandSupplier)の高圧市場規模はわずかに2%に留まります。これは以下の制約によるものです。

① 特定規模電気事業者一般電気事業者の送電線を借用しなければならず(託送契約)、その対価としての託送料金が高く、算定方式が不透明であり、価格決定権が一般電気事業者にある為、特定規模電気事業者の収益モデルが脆弱になる。

② インバランス料金が高価である。
電力は不足が市じた時点で地域停電を引き起こす為、瞬時に発電量と需給量をバランスする必要があり(同時同量)、送配電系統の運用業務を行わない特定規模電気事業者でも、30分単位で需給量と供給量を3%誤差内で一致させる必要がある(新規参入者は受電開始から10%が認められる)。

もし、30分で需給調整ができない場合、一般電気事業者からの電力補給が行われ、その対価として数倍のインバランス料金を支払うことになる。


③ 近年のシェールオイル拡大や石油発市メカニズムの解明により以前よりは低下しているものの、2000年代後半からの原油価格高騰の影響を受け、ベース電源を石油火力中心にしている特定規模電気事業者はコスト上昇による収益悪化を強いられている。


とはいえ、高圧自由化を受けて、マンション高圧一括受電や小規模工場への高圧供給は徐々に進められてきました。


改正FIT法用語集
【表1.震災前の電力自由化】


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【図1.震災前の電力自由化】
経済産業省 資源エネルギー庁 エネルギー白書
http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/
エネルギー白書2008(PDF)
http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2008html/

状況を一変させたのは、2011年3月、東日本大震災による東京電力及び東北電力の発電設備被災、原子力発電所の一斉停止とそれに伴う輪番停電や日本卸電力取引所(JEPX)の取引停止により、現行制度の見直しの機運が高まり、電力自由化が再開されることになりました。

2014年より、電力システム改革が開始され、2016年4月を皮切りに2020年まで制度改定を進め、全ての電力事業の自由化が行われることとなっています。


固定価格買取制度(FIT法)

東日本大震災前の大きなテーマは、環境問題でした。異常気象や南極氷床の融解によるオセアニア諸島の水没、キリマンジャロの氷融解が問題視され、日本で開催された気象変動枠組条約締結国会議(COP)で京都議定書が締結され、CO2排出量を削減する取り組みが始まりました。

これを受けて、化石燃料による発電を削減すべく、再市可能エネルギーへのエネルギー転換を図る目的で、日本でも固定買取制度が実施されました。

元々の目的は、CO2排出権の低減でした(東日本大震災以後、排出権取引は全く行われなくなっています)。2009年11月、太陽光発電の余剰電力の一般電気事業者による買取が開始されます。

2011年3月、東日本大震災が起きたことにより事態は一変します。
東北電力及び東京電力の多くの発電所が被災し、首都圏の電力供給を担う福島第一原子力発電所が大規模な事故を起こしました。各地の原子力発電所も停止せざるを得ない状況となってしまいました。

発電所被災と原発停止により電力供給不足に陥り、輪番停電が首都圏で実施されました。
これを打破する目的で固定価格買取制度の変更が行われ、太陽光バブルと言われるほどに固定買取制度が利用されることとなりました。

2012年7月、再市可能エネルギー特別措置法が施行されます。対象を太陽光発電以外の再市可能エネルギーにも拡げ、余剰電力買取制から全量買取制に移行し、それまで一般電気事業者別の購入金額であったものを全国一律に変更しました。


全量買取と余剰買取

固定価格買取制度は、自家消費分の電力取り扱いによって、全量買取と余剰買取の2種類に分かれます。自家消費分とは、発電者自身が太陽光発電等で発電した電気を自分自身で使うことを言います。企業の場合には、自家発補給とも呼ばれます。


全量買取

自前の発電設備であっても、発電した電力はいったん全て買い取られ、自家消費分は別途、系統電力で賄う方式を言います。この場合、発電量の増大は見込めても節電を促す効果はほぼないと考えられています。

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【図2.全量買取のしくみ】
全量買取.jp 現状の仕組み
http://www.zenryoukaitori.jp/know/now.html


余剰買取

自家消費分を除いた電力を買取対象とするものです。発電量の貢献は薄いものの、節電を促す効果があると考えられています。

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【図3.余剰買取のしくみ】
全量買取.jp 余剰買取制度との違い
http://www.zenryoukaitori.jp/know/now.html

全量買取、余剰買取のいずれでも、積算電力計(電気メーター)は、必ず2個設置されます。
電気メーターは、電気の流れる方向を1方向分しか測れないことと、売買それぞれを個別管理するためです。
2018年を目途に設置されるスマートメーターは、正逆両方の電力を図れるように設計されています。


電力自由化

固定価格買取制度は、電力の購入先をft初、一般電気事業者としていました。これを拡大し、買取先を特定規模電気事業者にも拡大しました。しかし、一般電気事業者と特定規模電気事業者では、電気の取り扱い方の違いがあり、問題が市じることになりました。

一般電気事業者は、電気の安定供給の為、発電所や送電所、変電所で絶えず電圧を計測しています。一定以下の電圧になった際、一般電気事業者は電圧を上げ、安定供給を図ります。その為、固定価格買取制度で電気を購入する場合、月に何kWh供給されたかのみ管理していました。

一方、特定規模電気事業者は、後述する需給管理を30分毎に行う必要があります。もし固定価格買取制度で購入した電力を利用するとなると、30分毎の発電量を計測する必要があります。

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【図4.プロファイリング方式】 電力システム改革専門委員会報告書(PDF) http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/denryoku_system_kaikaku/pdf/report_002_01.pdf

スマートメーターが設置され、適切な機器が設置されれば、30分あたりの発電量を計測することができます。しかし、スマートメーターの設置完了は、2018年度以降であり、それまで従来型の電力メーターが利用されます。

その為に考え出されたのが、プロファイリング方式です。

プロファイリング方式では、月間発電量を1440コマで割り、30分の平均発電量を導き出す方式です。 太陽光発電の場合、昼間しか発電できない為、1日あたり48コマではなく、8コマで計算することも検討されています。


回避可能原価

回避可能原価は、一般電気事業者や特定規模電気事業者が固定価格買取制度を用いて電気を購入した際に利用されるkWhあたりの電力単価です。

回避可能原価と呼ばれているのは、この金額の決定を一般電気事業者が火力発電所を作った際にかかると思われる費用から算出しているためです(回避可能と言っているのは、発電所新規建設の回避です)。

一般電気事業者や特定規模電気事業者は、固定価格で電気を買い取り、固定価格-回避可能原価を補助金で受け取ります。その為、一般電気事業者や特定規模電気事業者は安価な電源として利用できます。

2016年4月からの電力小売自由化を受け、経済産業省買取価格ワーキンググループは、この回避可能原価を日本卸電力取引所のスポット価格に連動させようとしています。

こうなると今まで安価に調達できるメリットが失われ、固定価格より高く電力を購入し、市場転売しようとする業者を駆逐できると政府は考えています。


回避可能原価の変更

現在の回避可能原価は、「電力会社が再市可能エネルギーを買い取ることにより、本来予定していた発電を取り止め、支出を逃れることが出来た費用」を言います。

現時点では、太陽光や風力による発電は天候に左右されるなど不安定である為、電力会社の発電設備を代替するに至っていない為、短期的に燃料価格の変動や電源構成の変化を踏まえた変動費が回避可能費用の対象となる、としています。

現時点での再市可能原価の基準は、火力発電所を新設した場合にかかる費用から算出され、一般電気事業者毎に異なりますが、おおよそ10.5円が設定されています。

場合によっては、回避可能原価で購入した電力をそのまま日本卸電力取引所に販売した場合、利鞘が得られる場合があること(本来の目的から外れた利用)、プレミアム買取といった回避可能原価で購入できる電力をかき集める為に制度の目的を外れた購入が見られたことから、経済産業省の買取制度ワーキンググループで回避可能原価の取り扱い変更の議論が上がっています。

現在の方向は、回避可能原価を日本卸電力取引所のスポット価格に連動させるという案です。2015年3月での会合でその方向で進められるよう、議論されています。


電力取引に関わるルール

電気は光と同じく秒速30万km移動できます。1秒で地球7周半の移動距離を持つ電力を物理的に管理することは不可能です。その為、電力の管理は便宜的なルールを適用し、管理することにしています。

この代表例が後述する30分1コマでの管理です。電気は一瞬であろうと、電線が切れたり、電圧が必要以上に下がったりした時点で停電を引き起こします。

これらの管理は一般電気事業者に任せ、便宜的な管理のみ行おうとするのが、特定規模電気事業者に課せられた需給管理となります。

このように、電力事業のほとんどは物理的な法則によらず、便宜的に作られたルールによって管理されています。


一般電気事業者

電気事業連合会に参加し、かつ電気事業法での管理を受ける電力事業者を指します。
前述のとおり、9つの配電会社から端を発しているため、電力供給範囲を地域により分割し、電力の安定供給を義務つけられており、安定供給を維持する目的で総括原価方式といった公共事業特有のルールに守られています。

2020年度に、小売事業、託送事業、発電事業(東京電力のみ廃炉事業)に分割されます。
これにより、2016年度より始まる小売事業者と発電事業者の他に、一般託送事業者というカテゴリーが追加されることになっています。

北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10社から構成されます。


卸電気事業者

一般電気事業者にのみ電力を供給する発電事業者です。合計200万kWhを超える発電設備を持っています。 一般電気事業者のバックアップ電源としての機能を持つ電源開発と原子力発電に特化した日本原子力発電の2社のみ認められています。


卸供給事業者

電力自由化の初期段階で認められた、一般電気事業者と10年以上に渡り1000kWを超える供給契約を結んでいるか、5年以上10万kWを超える供給契約を結んでいる、卸電気事業者を除く発電事業者を言います。電気事業法に定義はありません。独立系発電事業者(IndependentPowerProducer)とも呼ばれます。

専業で発電を行う事業者や自社工場で余剰となった電力を販売する事業者、地方自治体等、供給形態は多岐に渡ります。


小規模発電事業者

上記の規模のカテゴリーに含まれない発電事業者です。電気事業法上の一般用電気工作物や自家用電気工作物に該ftする小規模な発電設備を持ち、多くの場合、自社の電力補給(自家発補給と呼びます)に発電機を使う事業者を指します。

自社利用の余剰電力を特定規模電気事業者に販売し、特定規模電気事業者の主要な電源となっています。


特定電気事業者

一般電気事業者が持つ配電網に接続せず、限定された地域に対し、自営の発電設備や電線経路を通じて電力供給を行う事業者です。

東日本旅客鉄道の鉄道に対する電源供給や六本木ヒルズの地域給電等が代表例です。


特定規模電気事業者

PowerProducerandSupplier(PPS)や新電力と呼ばれる電気事業者です。現状は、特別高圧か高圧受電を行う契約電力50kW以上の需要家に対し、一般電気事業者が管理する送電線を用いて電気の小売を行う事業者です。

その名が示すとおり、託送部門を持たない、小売と発電事業を行う小規模な電気事業者という位置付けです。

2016年4月より東京電力管区を対象に、上記の規制が撤廃され、低圧事業への参入が可能となります。その際、小売事業者、発電事業者が新設される予定となっています。

この場合、特定規模電気事業者が持つ需要と供給の管理が分断されることになります。なお、一般電気事業者が自身の管区外で電力を販売する場合、特定規模電気事業者のルールが適用されます。


デマンド値

電力需給管理では、デマンド値と呼ばれる独特の計測基準を使います。これを用いて一般電気事業者は電力料金算出に利用します。最大需要電力とも呼ばれます。

一般電気事業者は契約者の電気使用を計測するため、最大需要電力計(デマンド計)を設置し、30分単位における平均使用電力(kW)を算出します。この中で1か月の中で最大の値がその月の最大需要電力(デマンド値)となります。

本来的な意味では、上記の平均電力を用いた計算がなされますが、瞬時電力計が必要であり、代替手段として30分単位で取得されるkWhで算出されています。

その為、最大需要電力以外にも、30分あたりの積算電力量のことをデマンド値と呼ぶことがあります(正確には、30分あたりの電力量となります)。

基本的には、電気料金は基本料金と従量料金の合計です。基本料金は契約電力に単価をかけたものとなります。これは一般電気事業者別の契約種別によって変わります。

デマンド値は、00:00から30分刻みで48時間帯に分類されます。
この48時間帯を先頭から1、2、3…と番号を振り、管理します。この48時間帯のひとつを「コマ」と呼びます。


改正FIT法用語集
【図6.デマンド値による基本料金削減】
関西電気保安協会 デマンド料金制とは
https://www.ksdh.or.jp/service/security/demand_fee.html


電気事業法

電気事業法は、電気事業と電気工作物の保安の確保について定めている法律です。電力システム改革も、電気事業法の年度単位での改変を通じて、実施されます。

電気事業法は、電気の安全維持の為に電気主任技術者、ダム水路主任技術者、ボイラー・タービン主任技術者といった保安業務に関する資格についても取り決めています。

電気事業法に付加する形で、通達や通告、ガイドラインが作成され、経済産業省や資源エネルギー庁から発表されます。

この法に基づき、電気事業者が定義される為、最も電気事業者に影響を及ぼす法となります。


計量法

計量法は、計量の基準を定め、適正な計量の実施と確保を目的とする法です。この中で、電気やガスが記載されており、料金計算には、計量法に適合する計器を設置する必要があります。

元々、計量の基準を定め、取引が統一基準の元で行われることを目的とした法律で、現在は、国際単位系(SI単位系)が利用されています。計量に関して、専門資格として計量士と環境に関する環境計量士という資格が設定されています。

この法を下に、検定済電気メーターや料金計算が行われることになります。


省エネ法

この法律は、「内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な利用の確保に資するため、工場、輸送、建築物及び機械器具についてのエネルギーの使用の合理化に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることとし、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする」とあります。

特定規模電気事業者に影響するのは、発電時に化石燃料等の燃焼を行う場合、それに伴う発電時のCO2換算を提出する必要があります。

東日本大震災以後、排出権取引は下火になっていますが、排出量制限については現在も継続されています。


電力自由化に関わる仕組み

電力システム改革は、制度の改革だけでなく、様々なIT技術の投入により、電力計測と制御を高度なものにすることも含まれています。大きく、情報経路の高度化(スマートグリッド)と系統連系線の課題解決も同時に行われる大がかりなもので、アナログ的な制御からデジタル的な制御への変革を含んでいます。


スマートグリッド

スマートグリッドは、スマートメーターや通信機能付高圧遮断器等の通信・制御機能を活用して多様な電力契約の実現や人件費削減を可能とするネットワークに接続された電力網を指します。従来の電気メーターは、フレミング左手の法則に基づく電磁力を用いたもので、積算電力計として月に一度、検針するだけのものでした。

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【図23.円盤メーターの仕組み】
ネオマグ株式会社 永久磁石の用途・応用シリーズ(9)
https://www.neomag.jp/mailmagazines/200802/letter200802.html

これをネットワークに接続することで電力制御の即応性を持たせた仕組みを構築します。

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【図24.スマートメーターの仕組み】
東京新聞 スマートメーター導入の利点は?消費可視化ラクに節電
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/economic_confe/list/CK2013050202000116.html

なお、サブカテゴリーとして、地域分散電力網を構築し、スマートグリッドの技術を適用するものをマイクログリッドと呼び、アメリカのSmartGridInteroperabilityPanelで議論が進められています。

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【図25.マイクログリッドのイメージ】
リクナビNEXTTech総研 本格化するデンソーのスマートグリッド開発と要素技術
http://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=002226

マイクログリッドでは、低圧電力網を利用して系統連系を最小限に抑え、直流電力網を構成して電力利用を効率化することも検討されています。

特に太陽光発電と蓄電池の組み合わせでは効果的と思われており、アメリカで実証試験が進められています。日本でも小型のCentralEnergyManagementSystem(CEMS)として検討されています。


スマートメーター

スマートメーターは、毎月の検針業務の自動化(これをAutomaticMeterReadingと呼びます)や後述するHEMSを用いた電力使用状況の見える化を可能にする電力量計のことを言います。

集中管理を可能にする為に、MeterDataManagementSystemという集中管理システムに接続され、通信を用いて様々なデータを取得できるよう、設計された高性能電力量計です。

料金計算や課金に対応する為、計量法による検定が必要であり、10年毎に交換されます。その為、インテリジェントシステムにはなっておらず、計量性能と10年の利用に耐えうる堅牢さを持たせています。

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【図26.スマートメーターの設置】
東京電力 スマートメーター
http://www.tepco.co.jp/ep/private/smartlife/smartmeter.html

スマートメーターの機能には、以下のものがあります。


使用量の30分計測

従来の電力量計は、月1回の検針で1か月分の総使用量を計測していました。スマートメーターは、日々30分毎、1日48コマ分の使用量を計測できます。この機能を用いて、特定規模電気事業者は需給計画を立案することが可能になります。また、逆潮流にも対応できる為、太陽光発電量の30分計測も可能になります。

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【図27.計測方法の違い】
東京電力 電力メーターとは
http://www.tepco.co.jp/pg/consignment/for-general/basic-knowledge/smart-mater.html


通信機能の搭載

従来は検針員による目視検針が必要であり、現地の状況によっては需要家の立会が必要でした。通信機能を搭載することにより、自動検針が可能になります。一般電気事業者が検針した結果を、インフォメーションサービスセンター経由で取得することも可能になり、電力使用データを入手するのが容易になります(但し、現状のインフォメーションサービスセンター経由での通信には、6時間程度の時差が市じる為、後述するHEMSやBルートが必要になります)。


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【図28.検針方式の違い】
東京電力 電力メーターとは
http://www.tepco.co.jp/pg/consignment/for-general/basic-knowledge/smart-mater.html


宅内向け通信機能の搭載

スマートメーターで計測した使用量をリアルタイムで宅内端末(HEMS等)に送信することができます。その情報を利用した家電制御を行うことができ、より効果的な省エネを行うことが可能です。

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【図29.宅内向け通信機能の搭載】
東京電力 電力メーターとは
http://www.tepco.co.jp/pg/consignment/for-general/basic-knowledge/smart-mater.html

なお、東京電力と中部電力は、宅内向け通信機能を標準搭載し、関西電力は申請することにより設置してくれます。この通信機能で利用する通信ルートをBルートと呼びます。

スマートメーターの通信は、託送部門が管理するAルートと小売事業者が利用するBルートの2つが実装されています。

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【表3.スマートメーター保持通信手段】

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【図30.スマートメーターの通信ルート】
経済産業省スマートハウス標準化検討会
資料4 Bルートから提供される情報の取扱いに関する検討の状況について(PDF)
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004668/pdf/015_04_00.pdf

スマートメーターの設置は、低圧が基本、2018年度までに完了し、高圧は2015年度中に完了する予定です。このスマートメーター設置が、電力システム改革のインフラ基盤となります。


HEMS(HomeEnergyManagementSystem)

一般電気事業者の高圧契約は、基本料金と従量料金で決定されます。詳しくは後述しますが、この基本料金は、ft月を含む過去11か月の最大電力量で決定されます。

高圧受電を行う需要家は、この最大電力量を抑える為に専用の仕組みを導入してきました。これがデマンドコントローラーやBuildingEnergyManagementSystem(BEMS)と呼ばれる機器です。

これらの機器は、30分積算電力量を計測し、電力料金が上がらないように制御します。これの家庭版として位置付けられているのが、HEMSです。

家電や電気設備、ガス設備をネットワークで接続し、使用量をモニター画面で見える化し、家電を自動制御したりします。

民主党政権下の「グリーン政策大綱」では、2030年度までに家庭に1台、HEMSを導入することが計画されていました。

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【図31.HEMSのイメージ】
デンソーテクノ HEMS
http://www.densotechno.co.jp/business/hems/

HEMSは家庭内の電力利用状況をモニタリングし、必要に応じて家電を制御する機能を持ちます。通信仕様は、政府主導で共通化されており、ECHONETLiteと呼ばれるプロトコルが利用されます。

家庭に対するデマンドレスポンスや太陽光連系抑制制御のコントローラーとしての機能を与えられます。HEMSで想定されている機能には、以下のようなものがあります。


ネガワット取引(電力使用制限契約による遠隔制御)

電力需要のピーク時、家電の使用を一時的に減らすことで電気料金を下げる。あるいは下げた分のインセンティブを支払う。


抑制制御

余剰電力の買取時、円滑に逆方向の電力を流し、位相や電圧調整を行う。


電気自動車や蓄電池の充放電スケジューリング

EVやPHV、蓄電池の充放電を電力事業者の発電電力量余剰時間帯にスケジューリングする。また、EVやPHVから電力需要のピーク時に放電し、ピークシフトを行う。


リモートセンシング

センサーネットワークと組み合わせ、他の制御情報とHEMSを連携させ、家電制御を行う。例えば、昼間時間帯にエアコンの動作温度を2度上げ、ピーク回避を行う。


託送料金

電力自由化前まで電力供給は、一般電気事業者のみ行ってきました。

一般電気事業者は、小売、託送、発電の3つの事業を手掛けており、特定規模電気事業者は小売と発電のみ担ftしています。

その為、電線や変圧器を利用する託送は、一般電気事業者が保有する設備を利用する必要があります(新規に配電インフラを用意することは莫大な費用が必要となる為です)。

一般電気事業者が保有する配電線を特定規模電気事業者が借り受け、そのインフラ利用料を支払います。この料金が託送料金です。


日本卸電力取引所

一般社団法人日本卸電力取引所は、現在、電力の現物取引と先渡取引を仲介する社団法人です。2003年の経済産業省電気事業分科会による答申を受け、2005年4月より取引が開始されました。

現状は、1日後の電力を取り扱うスポット市場が主であり、2016年4月から低圧電力自由化と計画値同時同量を受けて、4時間前市場と1時間前市場が新設されます。

会員制であり、年会費を払い、会員になった後、市場取引が可能になります。

Webによる取引システムが用意され、APIによるシステム連携も可能になっています。現在、4時間前市場、1時間前市場に合わせた大規模なシステム改修が行われています。

なお、現物市場での最低取引電力は、1コマあたり500kWとなっています。

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【図48.料金構成のイメージ】
東京電力 電気料金の計算方法
http://www.tepco.co.jp/ep/private/charge2/charge01.html

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